がんばれお父ちゃん 舞いあがれ(3) ネタバレ

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がんばれお父ちゃん は第3週のサブタイトルです。

五島から東大阪に帰ってきた舞。舞のお父ちゃんは、ネジ工場の社長です。

町工場の大変さと、舞の飛行機への憧れ。そして、新たな出会い。

そんな第3週のまとめです。

舞あがれ!公式HP

主な登場人物

岩倉舞   浅田芭路(子役)
才津祥子しょうこ  高畑淳子    舞の祖母でめぐみの母

岩倉浩太こうた  高橋克典    舞の父
岩倉めぐみ 永作博美    舞の母
岩倉悠人はると  海老塚幸隠   舞の兄

望月久留美 大野さき(子役)舞の幼馴染
梅津貴司  齋藤絢永(子役)舞の幼馴染
八木いわお   又吉直樹    古本屋店主
梅津勝   山口智充    貴司の父。浩太の幼馴染のお好み焼き屋
梅津雪乃  くわらたりえ  貴司の母。勝の妻
笠巻久之  古館寛治    ネジ工場の従業員

第3週のストーリー

舞の帰阪

1994年の春、舞は東大阪を離れ、五島に住むおばあちゃんと一緒に暮らしました。そして、島の人たちに見守られ、少しずつ元気になりました。

そして、ようやく東大阪に帰ってきました。

家では、お父ちゃんがカレーを作っていました。そして、ご飯は兄・悠人が炊いたものでした。前に、自分のことは自分でと言っていましたが、それを実践していたのです。

舞は、お皿を出す手伝いをしました。

久しぶりに家族揃っての夕飯です。

舞は、おばあちゃんと一緒に作ったばらもん凧を悠人に見せます。しかし、悠人は、鬼の顔が描かれた凧を嫌がります。

「鬼に兜をかじられても、逃げんと立ち向かう武士や」

そう言う舞は、すっかり五島の子のようです。しかし、やっとなじんできた五島の言葉も、すぐに関西弁に戻っていました。

飛行機を作る会社

食事の後、舞はお父ちゃんに飛行機に乗った話しをしました。それを聞いて、嬉しそうなお父ちゃん。

「お父ちゃんも飛行機好きや。生駒の山からグライダーが出てて、いつまでも落ちんとかっこよかったで」

そう言うと、舞を倉庫に連れて行き、昔の写真を見せます。それと一緒にしまわれていた本を出してきました。その本は、国友一貫斎という江戸時代の発明家の本でした。

そして、お父ちゃんは若い頃の話しをします。

「若い頃行ってた会社、飛行機も作ってたんやで」

しかし、お父ちゃんは飛行機は作っていません。作る前に辞めてしまったというのでした。

そして、舞を日曜日、生駒山の遊園地に連れて行く約束をしました。

久しぶりの学校

「舞ちゃん、おはよう。絵葉書、ありがとう」

久しぶりに学校に向かう時、隣に住む貴司と会いました。その時、上空には飛行機が飛んでいます。五島にいた時のように見上げる舞。

そして、学校では、体育は見学ではなく、ちゃんと運動しました。今日は、跳び箱です。

体育の後、うさぎ小屋にスミちゃんを見に行きますが、スミちゃんはいませんでした。

飼育係の望月に聞きくと、スミちゃんは死んでしまったというのです。

「夏休み、めっちゃ暑い日があってな。家に連れて帰ってん。そうしたら、次の日、死んでしもた」

ショックを受ける舞。それよりもっとショックなことがありました。

女子みんなでゴム飛びしようと誘われたメンバーに望月が入っていませんでした。

「一人が好きなんちゃう?ウサギ殺しやし」

小学生の残酷さなのか、恐ろしいワードが飛び出しました。

望月

舞は、ショックを受けて、暗い感じで帰ってきました。

お母ちゃんのお手伝いをしながら、今日聞いたスミちゃんの話しをしていました。

「望月さん、ええ子やねんで」

舞は、熱をだして休んだ時、望月が手紙をくれたことを嬉しく思っていました。そして、うさぎの習性について、お母ちゃんに話します。

「ウサギは病気を隠すんやて。本に書いてた」

お母ちゃんはその話しを望月に教えてあげたらと舞に言います。舞は、次の日に学校で教えてあげようと思うのでした。

しかし、翌日は望月が学校を休んでいました。クラスの雰囲気を感じ取ってなのか、舞は心配になって望月の家に行ってみました。

行ってみましたが、舞はインターフォンを鳴らす勇気が出ません。そんな時、望月が中から出てきました。望月の父は、友達が来たことを喜んで、上がってもらうように言います。しかし、望月は父の申し出を断って、舞と一緒に出掛けました。

「お父ちゃん、カッコええんやで。ずっとラクビーの選手やってた。ケガして辞めたけど」

その言葉で、望月が父親のことが好きなのがわかります。そして、舞もうさぎは望月のせいで死んだ訳ではないと、上手に伝えることができました。そして、来週また学校で会う約束をして、別れました。

忙しいお父ちゃん

「なにしてくれてんねん。なんでいいネジ放ってんねん」

工場では、先輩工員が、若い工員を叱っています。前もあくびして、怒られていたことがありました。

そこにお父ちゃんがやってきて、納期変更を伝えます。零細抽象企業は、仕事を選んでいられません。仕方なく、日曜日も出て間に合わせることになりました。

そこに、舞が帰ってきました。

「お父ちゃん、明日仕事なん?」

お父ちゃんと約束していた生駒山の遊園地に行く日だったのですが、残念ながら仕事になってしまいました。

舞は、わがままも言わず、すぐに納得します。でも、本音は飛行機(飛行塔)に乗りたかったのです。

手紙と模型飛行機

舞は五島のおばあちゃんに手紙を書きました。それをおばあちゃんは、一太と一緒に読んでいました。

「ばんば、お元気ですか?私は元気です。
 ばんばからもらったばらもん凧に翼を付けました。きっと、鳥みたいに高く飛ぶと思います」

段ボールで作った羽を付けて、校庭で貴司と一緒に上げてみます。しかし、上手く上がらず、翼が取れてしまいました。

「ここ、汚れてしまった。ごめんな」

ばらもん凧に謝る舞。そこにお父ちゃんがやってきました。舞は、お父ちゃんに翼を付けても、上手く飛ばなかったことを伝えます。

「これ、模型飛行機や。こんなん作って、飛ばしてみたらどうや」

お父ちゃんは、自分の子供の頃の写真を見せ、舞に提案しました。でも、舞には作れる自信がありません。

「お父ちゃんが作ったのも舞ぐらいの年やった。今度教えてやるわ」

しかし、お父ちゃんの仕事はなかなか落ち着きませんでした。

お父ちゃんの過去

パジャマに着替えて布団に入りましたが、舞は寝むれませんでした。部屋から出て、キッチンに行きます。そこでは、お母ちゃんがネジを検品していました。

「お父ちゃん、まだかな?飛行機の作り方教えて欲しいねん」

しかし、納期の短縮もあって、お父ちゃんの仕事は終わりそうにありません。

お母ちゃんは、お父ちゃんの話しを聞かせてくれました。

「会社を辞めたのは、お父ちゃんのお父さんが亡くなりはったから。そいで、この工場継いだんや。けどなお父ちゃん、今でも諦めてへん。飛行機の部品、作りたいんやて」

14年前、お父ちゃんは結婚前のお父ちゃんに家を継ぐことを打ち明けられました。お母ちゃんは、飛行機を作る夢を持って、お父ちゃんが会社務めしていることを知っていました。その会社を辞めると、飛行機を作る夢を諦めてしまうことになります。

「諦めたわけやないよ。いつか、飛行機の部品作りたいねん。それが新しい夢」

そう言っていたことをお母ちゃんは思い出したのでした。

舞が寝たあと、疲れたお父ちゃんが家に帰ってきました。

古本屋

舞は学校帰り、貴司と一緒に古本屋に立ち寄りました。

「飛行機の作り方が載ってる本、ありますか?」

そう舞が聞くと、店主・八木は数冊の本を出して選ばせてくれました。

その時、貴司は詩集を読んでいました。八木は、貴司に「おもろいか?」と声を掛けました。

「うん、これ読んでたらな、ずっと思ってたけど言葉にできへんかったこと、変わりに言ってもらった気がしてすっとすんねん。目の前に景色が見える。寂しくて、綺麗や」

そう言うと、貴司は詩集を買おうと値段を聞きます。

「売りもんちゃうねん。この本、おっちゃんが書いた詩集や」

そう言うと、八木は貴司を座敷に上げ、座ってゆっくり読むように言うのでした。

お父ちゃんのピンチ

「ほんまに申し訳ありませんすぐ、伺わせていただきますんで」

電話でクレームを受けたお父ちゃんは、出かけていきました。

クレームは、納品したネジにキズや凹みがあったと言うのです。安い海外製品が手に入る時代です。

「品質は悪い、値下げはできへん。海外の会社と競わないかんときに、それでは困るです」

そう言われてしまいました。そして、発注は取り消され、別の会社に注文を出されてしまったのです。

お父ちゃんは困ってしまいました。

舞の決意

舞は、本を読んで、自分で飛行機づくりの勉強し始めます。

そして、豚の貯金箱を開けて、お金を確認していました。そして、そのお小遣いで、飛行機の材料を買うつもりです。

それは、仕事が忙しくて、元気のないお父ちゃんを元気にさせるためです。舞は、飛行機を作ることを決意するのでした。

詩を書くということ

舞と貴司は、古本屋に入り浸っていました。舞は飛行機作り、貴司は詩を読んでいます。

「おっちゃん、詩書くのって、楽しい?」

貴司がそう聞くと、古本屋の店主・八木は「しんどい」と答えるのでした。貴司はなぜ書くのかと聞きます。

「生きると言うのはな、大勢で船乗って旅するようなもんや。みんなが船の上でパーティーしてる時、おっちゃんは息苦しくなる。それで、冷たい海に飛び込んで、底へ底へ潜っていって、そこに咲いてる花、必死でつかみとって海の上に帰ってくる。そしたら、しばらく息できんねん。それが詩や」

貴司は何の感想も言いませんでしたが、なんだか納得したようでした。

そんな八木の話しを聞いていた舞は、飛行機の骨組みで曲げていた竹ひごを燃やしてしまうのでした。

舞の気遣い

お母ちゃんの手伝いをしながら、舞はお母ちゃんに相談します。

「今、竹ひごで飛行機の骨組み作ってるやけどな、竹ひごがどないしても上手く曲げられへんねん」

お母ちゃんにはよくわかりません。そこで、お父ちゃんに相談したらどうかと舞に言います。

しかし舞は、お父ちゃんが忙しいのを知っています。お母ちゃんに言われて、黙ってうつむいてしまうのでした。

謝罪

取引先のカワチ鋲螺びょうらにお父ちゃんはきました。

そこは、先日取引を止められた会社です。

「そやから岩倉さん、何べんきてもらっても答えは変わりまへんで」

そう言われますが、お父ちゃんは引き下がることができません。

「どんな仕事でもやらせてもらいますんで」

そう言いますが、答えは変わりませんでした。

「新しい機械があるわけでも、独自の技術がある訳でもないやろ。わざわざ頼む理由があるか?わかったら、帰って」

帰って行くお父ちゃんを気にする若い社員がいました。

悠人の計画

カワチ鋲螺から帰ってきたお父ちゃんは、お母ちゃんに相談します。

「めぐみ、悠人を私立に行かせるのは厳しいんちゃうかなって」

工場が厳しい状況なのは、もちろんお母ちゃんも知っています。しかし、悠人が頑張って勉強しているのをやめさせるのも、お母ちゃんにはできませんでした。

そこに悠人がやってきました。

「今、工場はしんどうてな、公立の学校で頑張るってのはどうや?」

お父ちゃんは悠人にそう聞きます。

「何で今更そんなこというねん。僕には計画があんねん。ええ中学行って、東大入るんや」

そう言うと、悠人は部屋に戻っていってしまうのでした。

お母ちゃんのフォロー

悠人の部屋にお母ちゃんがやってきました。悠人は部屋の電気も付けず、ベッドに寝ています。

「入るで」

お母ちゃんは、背を向けた悠人に話しかけます。

「お母ちゃんな、悠人やったら公立からでも、東大行けると思うねんけど。まだ、受験できへんって決まったわけじゃない。お父ちゃんもばんばってくれてる。今まで通りばんばって」

しかし、悠人は答えませんでした。

お父ちゃんの弱音

お父ちゃんは隣のお好み焼き屋に行って、酒を飲んでいました。

貴司の父・勝とは幼馴染です。

「もうあかんかもしれん。仕事あらへんねん。このままやったら、うち潰れる。
 いろんな人に頭下げて、それでも仕事がもらわれへんくて工場潰したら、僕何のために飛行機諦めたんやろ」

家では言えない愚痴も、勝の前では言えるのでした。

「俺は嬉しかったで。こうちゃん工場継いだとき。お互い頼りない2代目やけどな」

特別な言葉はありませんが、お父ちゃんに寄り添う勝なのでした。

とっておきの技

お父ちゃんは酔って帰ってくると、物置に行きました。

そこに舞が起きてきます。

「相談あるんやけど、今ええ?」

そんな気を使う小学3年生がいるんですね。そして、舞は、羽を作るのに上手くできないことを相談するのでした。

「とっておきの技、教えてやろか」

そう言うと、空きカンを横にして、中にろうそくを立てて、缶の淵で竹ひごを曲げる技を見せました。

それを見て、嬉しそうにする舞。その舞の姿を見て、お父ちゃんは舞を遊園地に連れて行くことを決めました。

遊園地

お父ちゃんと舞は2人で遊園地にやってきました。悠人は、意地を張って、来ませんでした。

お父ちゃんはお爺ちゃんに連れてきてもらった思い出の遊園地です。

まずは、飛行塔を目指します。楽しそうに乗る舞とお父ちゃん。他にも、チェーンタワー、メリーゴーラウンド、コーヒーカップなどに乗りました。

そして、もう夕暮れが近づいてくるころ。

舞は、楽しい時間を過ごせて、大満足でした。そんな舞を見て、お父ちゃんは改めて思うのでした。

「まだ諦める訳にはいかへんな」

新しい仕事

お父ちゃんは、思いを新たにして、カワチ鋲螺に訪問しました。

時間はお昼休み。担当者は、会議室でお弁当を食べていました。

「岩倉さん、しつこいな」

そう言ってお父ちゃんを煙たがります。そこで声を上げたのは、お父ちゃんを気にしていた若手社員でした。

「課長、あれはどうでしょう?」

そう言って提案してくれたのは、特殊ネジの試作品でした。

試作品の図面を見せてもらい、工場に持ち帰ります。

「納期は3週間」

お父ちゃんがそう言うと、従業員・笠巻は「1ヶ月半はかかる案件」だと困ってしまいます。

「金型が必要で、すぐに作ってくれるとこあらへん」

新しい仕事は、上る壁がまだまだありました。

ええ声でたなー

お好み焼き屋にお父ちゃんがやってきました。

「金型作ってもらえませんか?図面ものやろうと思っています」

昔から知っている東大阪の工場の人です。

「図面見して。新しいことやるのはええことや。あんたのおやっさんにはお世話になったしな。納期は?」

そう聞かれて、お父ちゃんは「納品まで3週間です」と答えます。

「無茶言うなあほー」

ついつい大声を出してしまいますが、周りが「ええ声てたなー」と言って、和ませてくれました。

「無茶なのはわかってます。どうしてもやりたいんです。お願いします」

お父ちゃんは、頭を下げて、お願いしていました。

秘密基地があんねん

舞はおとうちゃんから教えてもらった「とっておきの技」で骨組みを作りました。

そんな時、教室にいた望月に声をかけます。

「放課後、一緒に遊ばへん?私と貴司くんしかおらへんし、気楽やで。秘密基地があんねん」

そう言うと、うさぎが死んだあと、クラスで浮いた存在になっていた望月。舞は、そんな望月を見かねて、古本屋に誘ったのでした。

飛行機完成

望月は料理の勉強をいています。舞は飛行機作り、貴司は詩集を読んでいました。

それぞれが好きなことをする、気楽な秘密基地です。

望月は、舞が飛行機を作っているのを見て「難しそうやな」と言うのでした。

「そやねん、けど頑張らな。お父ちゃん、飛行機好きやねん。せやから飛行機飛んでる所見せて、元気になってもらいたい。今、お父ちゃん、元気ないねんな」

お父ちゃんが元気がないのは、望月の家も一緒です。ケガでラクビーを辞めたお父ちゃんは、仕事探しをしているところです。ただ、家で寝転がってテレビを見ていることが多いようですが。

「ほな、望月さんも作る?飛行機。材料、いっぱいあるから。貴司くんの分もあるで」

望月も一緒に作ってみることにしました。しかし、貴司は作りません。ただ、舞と望月が作っている飛行機を手伝ってくれました。

そして、やっと完成。明日、飛ばしてみることにしまいた。

金型ができた

無理に言って作ってもらった金型が完成しました。

金型を機会に設置して、ネジを作ってみます。

上手くできていますが、まだ図面通りにはなっていません。

「調整してもう一回や」

笠巻はそう言うと、何度もトライするのでした。

どっちでもいいよ

舞と望月は、校庭で作った飛行機を飛ばしてみます。

しかし、上手く飛びません。舞の飛行機はすぐに左に旋回してしまいました。

上手く飛ばなかったものの、飛行機は壊れていません。

「久留美ちゃんのは?」

初めて、舞が「望月さん」から「久留美ちゃん」と呼び方を変えました。呼ばれた望月は、驚いてしまいます。

「望月さんの方がええ?」

舞にそう聞かれ、クールに答える望月でした。

「どっちでもいいよ」

助っ人

舞、は工場へ帰ってきました。従業員のアキラに声をかけます。

「アキラにいちゃん、あんなお願いがあるんやけど」

そう言うと、アキラに内緒話しをするのでした。

そして、古本屋では、アジサイにカタツムリがいるのを八木と貴司で見ています。

「これも詩やな」

わかるようなわからないような感想です。

そこに、アキラがやってきました。

「お父ちゃん、今忙しいやろ。こっそり作って驚かせたいねん」

そう言うと、飛行機が飛ばない理由をアキラに聞きました。しかし、アキラは飛行機作りが得意な訳ではありません。それでも、舞にアドバイスをします。

「これ、主翼の形が悪いんちゃうかな」

そう言うと、主翼の端を上に曲げるようにしていました。

ピンチは続く

特殊ネジ試作の納期の日になりました。

もう少しですが、ネジを作る機械の調子が悪くなってしまいます。お好み焼き屋にいる知り合いに、機械の修理を頼みます。

しかし、頼んだ人も忙しいので、明日にしてくれと言うのでした。明日では、納期に間に合いません。

仕方なく帰る、お父ちゃん。

その姿を見て、勝は修理するように目や言葉でプレッシャーをかけます。でも、修理しにいきません。

その後、舞がお母ちゃんのお使いで、お好み焼きを買いにきました。

舞を勝と雪乃夫婦が健気だと言い、機械の修理に行かないのは人でなしだと非難します。

さんざんプレッシャーを掛けられ、最後には「いけばいいんやろ、いけば」

そう言って、修理しに行きました。

納品の朝

お父ちゃん、お母ちゃん、笠巻が見守る中、やっとネジができました。

朝一で納品してくると、お父ちゃんは張り切っています。

そんなことがあったとは知らない舞は、まだ布団の中でした。

夢の中で飛行機を飛ばしているようです。

「よー飛ぶなー」

そんな寝言を言っていました。

舞のお誘い

舞と久留美の飛行機が完成しました。落ちても大丈夫なように車輪もつけました。

「なあ、お父ちゃん喜ぶやろか?飛行機好きかわからへんし。元気でるかな?」

久留美は心配していました。貴司や舞が慰めてくれました。きっと喜んでくれるはずです。

舞は家に帰ると、工場にいるお父ちゃんとお母ちゃんに報告します。

「お父ちゃん、今度の日曜日見せたいものがあんねん。そやから、学校来てくれへん?楽しみにしててな」

舞がそう話すのを聞いて、お父ちゃんもお母ちゃんも嬉しそうです。

そして、協力してくれたアキラにも声をかけます。

「アキラにいちゃん、できたで。今度の日曜日、笠巻さんも誘って学校きて。飛行機のことは内緒やで」

久留美のお誘い

舞と別れた久留美は、帰ると料理を作ります。久留美の父が就職活動から帰ってきました。

嬉しそうな久留美を見て、父親は「何かあったのか?」と聞きます。

「舞ちゃんと一緒に飛行機つくってん。今度の日曜日飛ばしてみるんやけど、見に来てくれへん?」

父親は「行っていいんか?」と聞くと、久留美は「来て欲しいねん」と言うのでした。

それを聞いて、父親は嬉しそうに料理を作るのを手伝うのでした。

お父ちゃんのことは大好きですが、お父ちゃんがちょっと遠慮している感じがありますね。久留美は、娘というより、お母ちゃんみたいな立場なのかも知れません。

ピクニック

舞は家に戻ると、自分の部屋に入らず、悠人の部屋に行きました。

「お兄ちゃん、日曜日、ピクニックせーへん?」

しかし、悠人は勉強が忙しいのです。中学受験ができるかどうかわかりませんが、とにかく東大に入ることが目標です。

「お父ちゃんみたいにちっちゃい工場でちっちゃいネジ作るのは嫌や。だから東大行くんや」

そんな悠人に舞は、お父ちゃんの夢を教えてあげるのでした。そして、部屋の隅に裏返しに置かれたばらもん凧を悠人に押し付けて言います。

「おばあちゃんがな、どんな向かい風にも負けんと、強くなれって。私、お兄ちゃん応援してんで」

そう言われ、悠人は嬉しい気持ちになるのでした。

日曜日の校庭

日曜日、舞と久留美、貴司の3人は飛行機を持って、校庭で待っていました。

緊張する舞と久留美ですが、貴司は空を見上げて「いい天気」と言っていました。

そこに、舞のお父ちゃんとお母ちゃん、花巻とアキラもいます。

お母ちゃんは、久留美に挨拶をします。久留美の話は舞から聞いていましたが、会うのは初めてです。

そして、作った飛行機をお父ちゃんたちに見せました。その飛行機を見て、お父ちゃんは驚いていました。そして、笠巻も、手先の器用さがお父ちゃんに似ていると言ってくれました。

そこに久留美の父親もやってきました。

プロペラのゴムを巻き、舞と久留美は飛行機を飛ばします。前回やった時は、上手く飛びませんでした。今回は上手くいくでしょうか?

「いくで、せーの!」

声をあわせて、一緒に飛ばした飛行機は、高く飛んでいきました。そして、長い時間飛んでいます。追いかける舞と久留美。振り返ると、お父ちゃんたちは笑顔になっていました。その笑顔をを見て、舞も久留美も嬉しそうに笑っていました。

そして、校庭の隅には、行かないと言っていた悠人の姿もありました。

試作のネジの結果

納品した試作品の結果がでる日がきました。

お母ちゃんが電話を取ると、工場のお父ちゃんを呼びに行きます。

「社長、電話」

そう言うと、おい父ちゃんや工場のみんなは、試作品の結果の連絡だとピンときます。そして、一緒に事務所の電話の前に集まります。

お父ちゃんは電話を取ると、話しだしました。しかし、お父ちゃんが話してる内容だけでは、合否はわかりません。しばらくすると、お父ちゃんは「すぐ伺います」と言って電話をきりました。

みんなの目がお父ちゃんを見つめます。

「よーできてるって。すぐ、量産に取り掛かってくれって」

そう言うと、お父ちゃんはみんなに感謝の言葉を伝えました。

「おおきに。ありがとう。お疲れさんでした」

ジャンボジェット飛ばそう

新しいネジの受注が決まったある日、食卓には家族全員が集まっていました。

「二人に心配かけたな。悠人も舞もやりたいことやったらええ」

お父ちゃんは、そう言って、どん底から這い上がったことを伝えました。悠人は、心配そうに聞きながらも、改めて宣言しました。

「ホンマ?ほな、東大いくわ」

そして、お父ちゃんは舞に何がやりたいか聞きます。

「飛行機作りたい」

お父ちゃんは、自分と同じ夢を持つ舞のことが嬉しくて仕方がありません。

「そーか。ほな、いつかお父ちゃんと一緒にジャンボジェット飛ばそうか?」

そして、お父ちゃんが「魔法の場所」と呼ぶ、飛行機が良く見える場所へ舞を連れていってくれました。

舞は大興奮です。

大学生の舞

時は流れて、2004年東大阪。舞の部屋には、変わらずばらもん凧が飾られています。

18歳になった舞は、航空工学を学ぶ大学生になりました。

あれから10年。岩倉螺子製作所は従業員18名をかかえ、二つの工場を持つ会社になりました。

悠人は地元の名門中学、高校を出て、東大入学。就職活動真っただ中ですが、お母ちゃんが電話をしても電話にでません。ちゃんと就職活動をしているのでしょうか?

サークル探し

大学に行くと、顔見知りの友達が同じ大学に進んでいました。

「入るサークル決めた?」

そう聞かれた舞は、まだと答え、一緒に探すことになりました。

「飛行機に興味ありませんか?」

そう言って渡されたチラシを見る舞。友達は、チラシを配る男子学生に引かれています。

「ちょっとかっこよくない?」

そう言うと、部室へ行ってみます。舞もついていきました。

そこには、製作途中の人力飛行機がありました。

「主翼?」

舞は、男子学生よりも、主翼に引かれていました。

舞、18歳。運命の出会いでした。

最後に

たった3週間の子供時代は、濃い内容ものでした。

子役たちが良かったのもそうですが、やっぱり脚本がしっかりしているなという印象です。

そして、人力飛行機を作る、大学生活がはじまります。

大きくなった久留美、貴司は来週から出るようです。

来週の予告

さて、キャンパスライフは、どう描かれるのでしょうか?楽しみです。

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