元彼の遺言状(1) 考察&ネタバレ

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ポトラッチ とは?

資産家の元彼が亡くなったことによって、遺産相続に巻き込まれた麗子。

麗子が大学時代に贈られた「えび天」のお返しは、大きくなりそうな予感です。

元彼の遺言状 第一話の考察とネタバレです。

原作はこちら

登場人物

森川栄治(生田斗真)

麗子の元彼で、森川製薬の跡取り。

持病に喘息があり、軽井沢で静養中だったが、風邪を拗らせて亡くなった。

「僕、優しい人が好きなんだ」

そう言って、麗子と交際を始めるが、描かれる麗子は優しいとは言えません。

しかし、栄治は麗子の本質がわかっていたのかも知れません。

腕時計コレクション、美術品コレクション、不動産以外の財産を「僕を殺した犯人に相続させる」と言う遺言状を残します。

財産は膨大で、森川製薬の株式だけでも、時価総額1兆円を超えます。

剣持麗子(綾瀬はるか)

「お金にならない仕事はしない主義」

そういう麗子は、法外な報酬を得ようとしたことで、クライアントに顧問契約を打ち切られそうになります。

それが原因で、務めていた法律事務所を辞めることになりました。

その時に、大学時代の元彼「栄治」が亡くなったメールが届き、元カノとして遺産の分配を得ることになります。

そして、栄治の先輩の篠田からの連絡で、篠田を栄治殺害の犯人にして、報酬150億円を得ようとします。

栄治に学生時代に受けたえび天の贈り物、ポトラッチとして返すことができるのでしょうか?

篠田敬太郎(大泉洋)

栄治の大学時代のサークル「ミステリー同好会」の先輩。料理の腕前は一流。

卒業してからも顔を出す篠田を栄治は快く迎えてくれ、仕事に困った篠田を軽井沢の別荘の管理人にしてくれました。

栄治が亡くなった際の第一発見者。

麗子と共に栄治の遺産を得ようとします。

篠田も栄治から贈られたいろいろなものをポトラッチとして、返すことができるのでしょうか?

森川富治(生田斗真)

栄治の兄。近くの大学の文化人類学の准教授。

生まれながらにして血液の病気を持っていた富治を救う「救世主ベイビー」として栄治は生まれたと言います。

「部族間で贈り物をする際、もらった以上の贈り物を返さなければならない」という、北アメリカの先住民に伝わる風習「ポトラッチ」

富治は栄治に「ポトラッチ」を受けたと思っており、本来なら富川製薬を継ぐ立場だが、放棄して栄治が跡取りになりました。

それでも、受けた以上の贈り物ができていないと思っている様子です。

栄治と富治は、瓜二つ(二役)。

森川紗英(関水渚)

栄治の従妹。

栄治を片思いし、周りからはストーカー呼ばわりされている。

しかし、実際にどういう関係だったかは、まだわかりません。

堂上先生の息子・りょうの面倒を見ていたようです。

原口朝陽(森カンナ)

看護師で療養中の栄治の世話をしていた。元カノの内の一人。

毎朝、一番に軽井沢の別荘に行くが、栄治が亡くなった日は遅刻してきました。そのため、篠田が第一発見者

栄治の愛犬バッカスは原口に慣れていて、一族みんなに吠えるバッカスが原口には吠えないようです。

森川雪乃(笛木優子)

栄治の従兄弟・拓未の妻。元カノの内の一人。

栄治と交際していたが、体調を崩した栄治が軽井沢で療養に入ると、別れて拓未と結婚した。

原口が麗子に話しかけるのを邪魔をしているように見える。

森川拓未(要潤)

栄治の従兄弟。森川製薬専務・真梨子の息子。雪乃の夫。

子会社で新薬の開発を行っている。その新薬の発売に関しては、栄治は止めようとしていた。

栄治が亡くなったことで、利益を得る人の一人。

堂上圭(野間口徹)

栄治の主治医で、栄治、富治とは子供の頃から知っている仲。

遺言状では、軽井沢の別荘、愛犬バッカスの相続をすることになっています。

妻と離婚し、その妻は北海道で別の家庭を築いているようです。

しかし、なんだか気になる感じの表現がされていました。

森川金治(佐戸井けん太)

栄治の父親。森川製薬の社長。

専務の真梨子とは派閥争いを行っている犬猿の仲。

遺言状がなければ、栄治の資産は金治の物になるはずだった。

村山権太(笹野高史)

栄治の顧問弁護士。

ボロビルにある弁護士事務所は、麗子が相続することになりました。

森川真梨子(萬田久子)

栄治の叔母。森川製薬の専務。拓未の母。

社長・金治とは犬猿の仲。新薬を開発し、会社の実権を握ろうとしている。

第1話のあらすじ

はじめに

パワハラで訴えられている企業の顧問弁護士・麗子は、成功報酬を高額にしすぎて、顧問契約を打ち切られそうになります。

その件で、所属していた法律事務所から「ボーナスカット」を言い渡され、退職します。

焼き肉屋でやけ酒・やけ食いをしていたところに、栄治が亡くなったとの知らせを受けます。

その時、携帯電話に電話帳に登録していない電話番号からの着信がありました。

出ると「篠田」と名乗ります。栄治のサークルの先輩でした。

そして、栄治が森川製薬の跡取りであることを知らなかった麗子。

その栄治が保有している森川製薬の有価証券の時価総額が、1兆を超えることを知って、麗子の目の色が変わります。

篠田と会い、栄治の遺言状の内容を聞いた麗子は、篠田を犯人にして成功報酬150億円を得ようと考えます。

遺言状の内容

遺言状の内容は、以下の通りです。

  • 中学、高校のサッカー部のみんなに腕時計コレクションを贈る
  • 小学校から高校までの全ての担任の先生に美術コレクションを贈る
  • 主治医の堂上先生と息子のりょう君に軽井沢の別荘と愛犬バッカスを贈る
  • 全ての元カノ達に不動産を贈る
  • 僕を殺した犯人に上記以外の財産の全てを贈る

資産分配

弁護士・村山のHPに掲載された遺言状を見て、「金の亡者」達が軽井沢の別荘を訪れます。

サッカー部のメンバー達は、腕時計をもらい喜んでいます。

元カノ達は12名いたようです。しかし、その中の1名は、辞退したと言っていました。

麗子も含む11人に、伊豆の別荘やハワイのコンドミニアム等の不動産が分与されていきます。

麗子が分与されたのは、村山の法律事務所でした。それも、築70年というボロビルにある法律事務所です。

そして、その法律事務所の案内には、栄治が撮ったという「近所のオススメスポット」の写真付きでした。

犯人選考会

栄治の最大の資産は、栄治を殺した犯人に贈られることになっています。

その犯人の選出を面談で決めることになりました。

面談者は、社長・金治、専務・真梨子です。

栄治の死亡診断書には「病死(風邪をこじらせて亡くなった)」となっています。

そのために、どうやって風邪を引かせたかを参加者は話していく訳です。

篠田も「亡くなる1週間前に釣りに連れ出し、そこで風邪を引いた」と主張して犯人になろうとしていました。

しかし、麗子はそれはみんなの考えることだと言って、更にその上の提案をします。

社長も専務も、資産が誰に渡るかというより、森川製薬の大株主が誰になるのかという点を注目しています。

そこで麗子は、社長と専務の両方が納得する中道路線を提案します。

それは、開発中の新薬の販売を社長の配下で行う。利益をかすめ取られる専務ですが、新薬は専務側の功績、さらに息子の拓未の会社の価値が急上昇するという内容を提案しました。

まんざらでもない社長と専務。しかし、結論はまだ出ていません。

富治

栄治の資産を譲渡と犯人選考会が終わり、帰ろうとする麗子。

駅で電車を待っていると、電車から降りてきた栄治(?)。

正確には、栄治によく似た富治でした。

びっくりして電車に乗り遅れた麗子は、軽井沢の別荘で1泊することになります。

その時、富治が送ってくれた車は、栄治の車です。誰も乗る人がいなくなったと言って富治が乗っていました。

富治は栄治と間違われることが多いようで、「みんな栄治じゃないとわかるとガッカリする」と言います。

麗子が驚いて電車に乗り遅れたことに「幽霊だと思ったんじゃない?」と言われると、富治は「僕は幽霊みたいなものだからね」と言っていました。

それぞれの立場

軽井沢の別荘に集まった森川家の一族とその関係者。

父親・金治は、資産分与を受けた人たちを「金の亡者」と言い、栄治の遺言がなければ栄治の資産は自分のものになったはず。

原口はお金に困っていて、借金取りがやってくることがあったようです。栄治にお金を借りていたという話しがあります。

拓未は、新薬の開発に反対していた栄治が邪魔な存在でした。

紗英は栄治に付きまとい、ストーカーのようでした。

富治は、ポトラッチとして、もらった命以上のものを返していないと思っているようです。「与えることは、奪うこと」そう富治は言っていました。

堂上の息子のりょうは、聞き手が左手ですが、右手に矯正中。栄治も左利きですが、右利きに矯正されるのを拒否したという話しがありました。

栄治が亡くなった日、栄治の部屋に入る前にバッカスが吠えていたことを篠田は思い出します。誰かいたのでしょうか?

しかし、これだけの情報では、まだ何もわかりません。

ねじれた家

栄治の部屋は、死後そのままになっています。

亡くなった時に座っていたロッキングチェアもそのままです。

そして、テーブルの上には、アガサクリスティの「ねじれた家」の小説があります。

最後の空白に、栄治は暗号を書いていました

「B1 A3 C10 A6。。。」

まだ書くつもりだったようですが、途中で亡くなってしまいました。

解読すると「いさんは(遺産は)」でしょうか?

弁護士の死

翌日、金治が自分の顧問弁護士がやってくるので、栄治の遺言状の原本を見せるように村山に言います。

金治の顧問弁護士は、麗子が前に勤めていた法律事務所でした。

しかし、栄治の遺言状を閉まっていた金庫が開けられ、部屋も荒らされていました。

隠したのかと言う金治に、隠して困るのは村山だと言います。

それは、原本がないと遺言状が有効にならないからです。

たとえ原本があったとしても、「公序良俗に反する」ということで無効にしてしまおうというのが金治の思惑です。

部屋が荒らされ、金庫から遺言状が盗まれたため、村山が警察に通報します。

その際、部屋のタバコを持って外に出て、外でタバコを吸いながら電話をします。

そこで、村山は倒れてしまいます。

タバコに毒物が仕掛けられていて、村山は毒殺されました。

そして、その後、麗子と篠田も車に轢かれそうになります。

その車は、栄治の車でした。誰が運転してたんでしょう?

麗子の決断

村山が死に、遺言状の原本が無くなってしまったことで、成功報酬150億円が手に入る可能性が少なくなってしまいました。

麗子は東京へ戻ると言い出します。

駅の立ち食い蕎麦屋で、篠田と一緒にえび天蕎麦を食べます。

その時に、栄治と学食でえび天蕎麦を食べると、いつもえび天が1本多く入っていたことを思い出します。

それは、栄治が麗子には黙って、サービスしてくれるよう売店に言っていたことを篠田が教えてくれました。

東京へ戻り、栄治から相続した法律事務所へ行く麗子。

その途中で、アルファベットと数字の組み合わせたものが、いろいろな所にあることに気づきます。

そして、オススメスポットとして栄治が撮った写真にも、アルファベットと数字の組み合わせたものが写っていました。

これも、栄治からの暗号です。

解読すると「しのだをたのんだ(篠田を頼んだ)」になりました。

それがわかった麗子は、法律事務所の売却を考えていましたが、売却せずに相続することを決めます。

そして、えび天のお礼(ポトラッチ)として、篠田を助け、真犯人を見つけることを決意します。

現時点での不明点

現時点での不明点をまとめてみました。

  1. 栄治を殺した犯人がいるのか?
  2. 村山を殺した犯人は誰か?
  3. 麗子と篠田を轢き殺そうとしたのは誰か?
  4. 篠田には遺産の贈与がなかったのはなぜか?
  5. 元カノとして相続する不動産を放棄した1人は誰か?

1話ということで、まだ出てきていない情報がたくさんあると思います。

そもそも、栄治は病死ではなく、殺害されたのでしょうか?

感想

それにしたも、麗子はよく食べます。食べっぷりもいいんです。

深夜に録画を見ていたのですが、見ていてとてもお腹がすきました。

それにしても、1話から情報量が多すぎです。しかし、ちゃんとドラマとして成立しているのは、原作がいいのか、脚本がいいからでしょう。

原作があるものは、原作を読みたくなってしまいます。

しかし、ちょっと我慢して、純粋にドラマを楽しみたいと思います。

キーワードは「ポトラッチ」でしょうか。

そのポトラッチがどういう影響を与えていくか、見守りたいと思います。

毎週、月曜日も楽しみです。