社内恋愛禁止 ユニコーンに乗って(3) ネタバレ

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社内恋愛禁止 のドリームポニーですが、その経緯が明らかになりました。

小鳥と一緒に母校に行った功が、小鳥に話して聞かせます。

そんな第3話のネタバレです。

ユニコーンに乗って公式HP

主な登場人物

成川なるかわ佐奈さな  永野芽郁
小鳥ことり智志さとし  西島秀俊
須崎すざきこう   杉野遥亮
森本もりもと海斗かいと  坂東龍汰
栗木くりき次郎じろう  前原 滉
夏井なつい恵実めぐみ  青山テルマ
羽田はねだ早智さち  広末涼子

第3話のストーリー

キスの記憶

飲み会で、飲めないお酒を飲んでしまった功。朝起きると、家のソファに小鳥が寝ている姿がありました。功と同じパジャマ姿の小鳥。

功は、ほとんど記憶がありませんが、帰宅してからキスをした記憶があります。しかし、誰とキスをしたのかわかりません。

そして、小鳥は、泊めてもらったお礼にと、功と栗木のために朝食を作ります。

「キスしたか?」

功は栗木に聞いてみます。しかし、栗木は「小鳥さんと?」と聞くぐらいで、記憶に残っていませんでした。

違うと言う功に栗木は「佐奈と?」と聞きます。功は「かも」と言うと、二人でニヤけていました。

ケド男

朝、出勤すると、佐奈はもう出勤していました。飲み過ぎた栗木に佐奈は言います。

「次郎ちゃん、しばらくお酒禁止」

そこまで、栗木が飲んでいた姿は映っていませんでしたが、昨日のことを覚えていないぐらい酔っていたようです。

そして、リニューアルした「スタディポニーU」のリリース後の状況について、投資元のベンチャーキャピタルの白金しろがねを招いて打ち合わせします。

「リリースして増加した新規ユーザー10万人。まあまあいいペースですけど」

白金の「けど」に反応するスタッフ。話しを聞かず、白金の似顔絵「ケド男」を書いていました。

「20代30代の新しいユーザーも増えてますけど」

森本も「けど」を使っていました。

「アプリに関する好意的な声もあるので、話題になるPR施策をやっていきたい」

佐奈はそう言うのでした。

クイズマップ

小鳥は手を上げて発言します。

「あの・・クイズマップって団体をご存じですか?
 テレビのクイズ番組などにも出演されている慶成けいせい大学クイズ研究会の大学生たちです。
 我々と同じ気持ちをお持ちのようですし、コラボレーションできればwin-winの関係が築けるかと」

小鳥の口からスムーズにカタカナが出てくるようになっています。

「いいですね。クイズマップさんに超難問クイズを作ってもらって、期間限定でスタディポニーUで配信するとか」

小鳥の提案から、佐奈が企画を膨らませます。スタッフ達も「おもしろそう」と好感触でした。

しかし、そんな社内はいい雰囲気ですが、なぜか微妙な雰囲気なのが、佐奈と功でした。

嫌がらせ

小鳥は、みんなにお茶を出していました。功は、佐奈に飲物を持って行って、昨日の夜のことを聞き出そうとします。しかし、小鳥が先に飲物を佐奈に渡したので、佐奈と話す理由がなくなってしまいました。

「何かありましたか?いつもと違う感じだったので」

小鳥は佐奈がいつもと違うのを感じ取りました。佐奈は「実は・・・」と言って、小鳥に打ち明けました。

それから、佐奈は功を呼びます。

「あのさ、言いずらいんだけど、ちゃんと話さないのも違うかなって思って」

そう切り出した佐奈。功は「社内恋愛禁止」のことを言うのだと思って、「あのルールだもんな」と言うのでした。

しかし、佐奈の話は違っていました。

「今朝、管理会社からビルのオーナーが変わるって連絡が入って。功のお父さんの会社だよね」

功は大手不動産会社の社長の息子です。その父親の会社がドリームポニーの入っているビルを買ったのでした。

「来月の更新の時に賃料を値上げするみたい。新しい賃料でも大丈夫か、小鳥さんに計算してもらってる」

大幅な賃料アップを要求される内容の通知を受け取っていたのでした。

「ごめん、完全に俺の父親の嫌がらせ」

謝る功に「ほら、やっぱり謝る。だから、言いたくなかったんだよ」と佐奈は言うのでした。いざとなったら、会社を移転させてもいいと佐奈は思っていました。

功と実家の関係

「それより、今日14時にクイズマップさんにアポ取れたから、功もきてよ」

そう話しを変えた佐奈。功と小鳥と一緒に出掛けることにします。

「須崎さんって、須崎不動産グループのご子息だったんですね。
 今は、めったに実家に帰ってないようですけど」

小鳥は栗木にそう聞きます。

「そりゃそうでしょ。有名企業の一人息子がスタートアップで働いてるんだから」

栗木は功と実家の関係を知っています。だからこそ、功と栗木は一緒に住んでいるのでした。

貧乏少女と出会ったから

功と小鳥は、一緒に慶成大学にやってきました。佐奈は手土産を買って、後から合流する予定です。

「なつかしー」

功と栗木の母校です。

「緑の綺麗な母校ですね。キジバトやムクドリなどが見られそうです」

小鳥の趣味はバードウォッチングです。それもあって、木の多い慶成大学のキャンパスに興味を持ったようです。

「須崎さんは、どうしてドリームポニーに?」

小鳥は功にそう聞きました。功は、懐かしむような顔をして、「貧乏少女とここで会っちゃったからですよ」と言うのでした。

大学時代の功

大学生の功は彼女がいました。幼馴染の凛花です。

「ゼミ、どこにするか決めた?」

凛花に聞かれ「どこでも一緒だろう?」と、投げやりな功。しかし、凛花は「単位がとりやすいとか就職に有利だとか」全然違うのだと功に説明します。

「俺は父親のコネで就職して、数年働いたら、自分の親の会社に入る。そう決まってるんだよ」

須崎不動産の次期社長になる功。そして、凛花は社長になって「私と結婚」するのだと夢見ていました。

「それは違う」

功は凛花との結婚は考えていませんでした。しかし、凛花は幼馴染で、親公認の関係です。

羽田早智の講演

女性実業家の羽田早智の特別講義を聞きにきた功と凛花。そこで、佐奈がぶつかってきました。

「すみません」

と言いながら、誰かから隠れるようにカバンで顔を隠し、空いた席に座る佐奈。その様子が功には、気になるのでした。

その講義で、佐奈は早智に質問しました。

「貧乏でも高卒でも起業家になれますか?」

それは、佐奈のスタートとなった講義でした。

パートナーになって

「さっきの子、変だったよね。大勢の前で堂々と夢とか語っちゃってさ。サムイじゃん」

早智の講義で、佐奈が夢を語ったことを凛花は、そう表現しました。しかし、功にはサムイとは思えませんでした。

そんなことがあった後、公は講義中に佐奈に話しかけられました。

「あの、私のパートナーになってくれませんか?」

プログラミングの講義で、出された課題を楽々解いた功。それを見た佐奈が話しかけたのでした。

その時、教授が「お、今日は珍しく栗木がいるんだ。栗木、発表してみてくれ。栗木ー」と呼ぶのでした。しかし、栗木はいません。栗木の代わりに佐奈が講義を受けていたのです。

隠れる佐奈。事情を知らない功は佐奈に「どうしたの?」と聞きます。しかし、佐奈は今それどころではありません。この状況から逃げるために、顔を隠し、部屋から出ようとしていました。

しかし、当然教授に見つかってしまいます。誰かわからない女性が、こそこそ部屋から出て行こうとしているのです。捕まえようとする教授。佐奈は走って逃げます。教授が警備員に捕まえるように言って、佐奈は警備員に追われることになりました

この状況は、第1話のオープニングのシーンに繋がります。

佐奈の作りたいもの

警備員から逃げきった後、佐奈は功と話しをします。

「須崎さんは何のために勉強してるんですか?」

しかし、功はそんなことを考えたこともありませんでした。

「じゃあ、どうして大学に通ってるんですか?」

それに功は答えます。

「保険?この先、行きやすくすするために慶成大学卒業って肩書があった方が有利だからさ」

その答えに驚く佐奈。せっかくのプログラミングのスキルがあるのにもったいないと思います。

「あれはまあ。趣味っていうか、子供の頃からよくパソコン触ってたから」

身につけようとして努力したスキルではなく、功が趣味で身につけたものでした。

「その力。私にかしていただけませんか?これを作りたいんです」

佐奈がノートに手書きで書いていたのは、スマホアプリのユーザーインターフェースでした。

進む道が決まっている

手書きなことにびっくりする功。

「家にパソコンがないので。誰もがスマホで学べる学習アプリを作りたいんです。
 でも、プログラミングだけは、どうしても私の頭じゃ追いつかなくって。
 だから、起業するのに、このアイディアを形にしてくれる人が必要なんです。
 須崎さん、エンジニアになってくれませんか?一緒に起業しませんか?」

佐奈に熱く語られ、面食らう功。そこに凛花が声をかけます。

「功、なにしてるの?授業始まるよ」

呼ばれた功は、佐奈からの依頼を断ります。

「ごめん、俺も進む道決められてて、力にはなれない」

そう言うと、功は講義に出るために凛花の元へ行くのでした。

佐奈の熱意

功はなんとなくキャンパスライフを送っていました。真剣に勉強したり、将来の夢を語るような人は周りにいませんでした。

そんな時見かけたのが、佐奈の姿でした。プログラミングの講義に出ていた学生に、片っ端から声をかけていました。そして、自分の夢を実現させようとしています。しかし、佐奈が声をかけても、だれも真面目に聞いてくれはしませんでした。

「すみませーん、また君か。何度言ったらわかるんだ。部外者が勝手に入ってきちゃダメって言っただろ」

警備員に見つかった佐奈は、注意を受けました。しかし、佐奈は一歩も引きません。

「サボりたい人の変わりに勉強してきて、何がいけないんですか?
 私はここで学んだことを必ず社会のために還元します。
 人々の生活がより良くなるためのビジネスを始めます。
 警備員さんだって、授業中居眠りする人よりも、私が真剣に授業を受けた方がよっぽどいいって思いませんか?」

警備員と言い合いをしている佐奈を見て、功は助け舟を出します。

「彼女、部外者じゃないですよ。俺のサークル仲間です」

そして、佐奈に学習アプリを一緒に作ることを提案しました。ただ、一緒に起業することはできません。残りの学生生活ぐらいなら、協力してもいいと思うようになっていたのでした。

その提案にとても嬉しそうな佐奈でした。

ノートパソコン

大学のラウンジで功と佐奈は一緒にアプリを作っています。

「須崎さんが貸してくれたノートパソコンで、勉強がはかどってます。嬉しくて抱えながら寝てます」

そういう佐奈に功は提案します。

「そんなに気に入ってるなら、あげるよ。俺には今使ってるノートパソコンが別にあるし」

しかし、使ってないからと言って、ノートパソコンはもらえません。そう佐奈が言うと、功は「二人のもの」にしようと言うのでした。

そして、お互いの呼び方も「功」と「佐奈」になりました。

栗木の加入

大学の庭の木の下で、栗木はいつものように昼寝していました。その栗木を起こして、アプリの試作を触らせてみます。

「すごいなこれ。本当に二人で作ったの?」

まだまだ開発途中ですが、栗木の反応は上々でした。それにしても、栗木はことわざ問題をことごとく間違えていました。

「俺は理系だから、ことわざとかどうでもいんだよ」

栗木はそう言います。それで佐奈は閃きました。

「功さ、よく間違える問題を頻繁に出したりできないかな?何が得意で何が苦手か、一人一人違うでしょ?ユーザー一人一人にあわせた順番で出せたらいいなって」

それを聞いた栗木は言います。

「つーか、それなら、出題をランダム抽選じゃなくって、重みづけ抽選にすればいいなじゃない?」

昼寝ばかりしている栗木ですが、プログラミングのスキルは持っていたのでした。そして、栗木も参加して開発を進めることになりました。

ドリームポニー

「今のままだとシンプル過ぎる気が・・・あ、アプリのガイド役として、キャラクター出せないかな?」

佐奈はそう言うと、ヒヨコを書いてみました。しかし、どう見てもオバケにしか見えません。そんな和気あいあいとしているところを、凛花に見られています。凛花はすごい目で睨んでいました。

「ごめんね、今日お母さんがいないから、家で妹の面倒見なくちゃいけなくて」

そう言うと、功と栗木を佐奈は自分の家に連れて行きました。佐奈が住むアパートはかなり古いアパートです。そして、功と栗木は、佐奈の妹・依里と出会ったのでした。その時、依里はまだ小学生でした。

依里に作ったアプリを試してもらおうとします。しかし、依里は嫌がります。それでも、依里にタブレットの画面を見せました。

「だっさ。つまんなそう」

依里は忖度なしに正直に言うのでした。その反応に「シンプル過ぎる」と反省する功。そこで、佐奈は家にあった白いポニーをモチーフにできないかと提案します。

「私にとって大事なお守りみたいなもので、いつも元気もらってて。
 アプリを使ってくれる子供達にも、このポニーが応援隊長みたいになれたらいいなって思って。
 それに、スタートアップ起業が成功したら、何て呼ばれるか知ってる?
 ユニコーンだよ、ユニコーン。
 私たちの事業も、ポニーから角が生えてユニコーンになれたら素敵じゃない?
 そうだ!起業したら、会社名はドリームポニーにしよ!」

しかし、みんなの反応はイマイチでした。それでも、ドリームポニーの名前とガイド役はポニーに決まりました。

お披露目会

図書館に子供たちを集めて、アプリ「スタディポニー」お披露目会です。

緊張で手が震える功。佐奈と功と栗木は手を繋ぎ、気合を入れました。

子供たちの反応は上々でした。楽しそうに遊んでくれています。

そして、お披露目会終了。しかし、楽しかったのか、タブレットを返そうとしない子供がいました。

中々の反応に佐奈は笑顔になっています。そのお披露目会には依里も来ていました。

「功くん見て、お姉ちゃん嬉しそう」

そう言う依里も嬉しそうでした。

ビジネスコンテスト

「みんな、楽しんでくれたみたいで良かったね」

いつもの大学のラウンジで佐奈と功が、二人だけの打ち上げをしていました。

「俺さ、ようやく佐奈の気持ちが少しわかった気がする。自分たちの作ったもので、誰かを幸せにできるって、最高だな」

功は純粋に感動していました。そして、功は佐奈が持っているチラシを見ます。それはビジネスコンテストのチラシでした。しかし、「現役大学生限定」と書いてありました。

「優勝者は100万円だって。こんなお金入ったら、すぐにバイト辞めて起業できるのに」

佐奈は出たいのですが、佐奈には資格がありません。

「俺がでる。そうすれば、チームの一員として佐奈も参加できるだろう?次郎も誘って3人で挑戦しよう。それで、もし優勝したら、一緒に起業しよう」

功はそう言うのでした。しかし、功の家のことは佐奈も知っています。「いいの?」と聞く佐奈。

「散々誘っておいて、今さら断るとかないからな」

そう言うと、二人はハイタッチするのでした。

勘当

功は家に帰宅しました。そうすると、出迎えたのは父親でした。

「話しがある」

そう言われ、リビングで両親と話をします。

「凛花ちゃんに聞いたぞ、ゼミも入らず、女の子にうつつを抜かしてるそうじゃないか。
 聞けばその子、高卒なんだって?そんな子とはすぐに縁を切って、就活の準備をしなさい。
 お前とは住む世界が違うんだから。
 その子に惚れてるのか?なさけない。一時の感情に流されるな」

父親に一方的に言われてしまいます。しかし、功も黙っていません。

「何がわかるんだよ。彼女は俺の大学の周りのみんなより、考えてるし努力もしてるんだよ。
 俺は彼女と起業する。就活はしない」

功はそう言い切りました。しかし、それでは父親が困ります。

「ふざけるな。俺がお前にどれだけ投資をしてきたと思ってるんだ。お前に一人でなにができるんだ。
 そんな勝手なことをするなら、今すぐ家を出ていけ」

そう言われ、功は「ああ、出ていくよ」と言うと、そのまま家を出ました。

佐奈と功の距離

ビジネスコンテストのプレゼンの練習をする佐奈。

「ねえ、導入部分はさ、もっと掴みがある方がいいよね」

しかし、功は上の空です。家のこともあり、集中することができないでいました。

「功、聞いてる?まさか緊張してる?」

その時、佐奈はくしゃみをします。

「明日本番だから、風邪ひかれると困るからさ」

そう言って、功は佐奈にブランケットをかけてあげました。そして、功もくしゃみをしてしまいます。

「明日本番なのに風邪ひかれると困るんだけど」

佐奈はそう言うと、かけてもらったブランケットを広げ、功にかけてあげました。

「明日、優勝できたらいいな」

功がそう言うと、佐奈は言うのでした。

「するよ、功となら優勝できる」

見つめあう二人。いい雰囲気になり、顔が近づきます。キスする、その時、栗木がやってきました。二人は何もなかったように寝たふりをします。

「明日、ビジコンが終わったら、話したいことがある」

そう約束するのでした。二人の距離は、とても近づいていました。

ビジネスコンテスト

白いお揃いのパーカーを着ている3人。そして、そのパーカーには「ドリームポニー」と入っています。

「私たちドリームポニーが提案するプロダクトは、こちらです。
 学習アプリ”スタディーポニー”
 皆さんも一度は学校に行きたくないとか、好きな場所で勉強できたらいいのにと感じたことはありませんか?
 私たちは、もっと一人一人が自分にあったペースで、勉強できる選択肢が増えたらいいと思いこの学習アプリを作りました。
 今後の展開は2つ考えています。
 一つは、ユーザーが自分の姿を投影したアバターと一緒に勉強できる仕組み。
 もう一つは、マイルームという自分だけの勉強部屋を作ります。
 さまざまな技術を活用することで、誰もが気軽に勉強できる場所を提供します」

プレゼンは上手くいきました。あとは、結果発表を待つだけです。

そして、運命の瞬間です。

「優勝者を発表します。優勝者はドリームポニー!」

見事、優勝することができました。

結果発表後、泣く栗木。そして、栗木も一緒に働きたいと言うのでした。

「俺も二人と働きたい。社長になる」

しかし、社長は佐奈です。そう言うと、副社長になると言い出します。しかし、副社長は功です。

凛花との対決

夜8時に功と、いつもの大学のラウンジで待ち合わせです。

帰る準備をしている佐奈のところに、凛花がやってきました。

「どういうつもり?功の人生めちゃくちゃにしてどういうつもりって聞いてるの。
 功はあなたのせいで父親に縁を切られて、ずっと家に帰れてないんだよ」

佐奈は知りませんでした。勘当された功は、栗木の家に泊めてもらっていたのです。

「全部あなたと出会ったせいで、おかしくなった。私との恋も家族との関係も、あなたが壊したの。功の前から消えてよ

凛花に非難されますが、佐奈は反論します。

「それは違うと思う。どうしたいかは功が決めることだと思う。私や親やあなたがとやかく言うことじゃない」

しかし、凛花も黙っていません。

「本当図々しい。偉そうなこと言ってるけど、あんたなんか人の恋愛感情に付け込んでるだけじゃん。そんなの冷めた瞬間終わるから」

そう言って凛花は立ち去りました。

いいんだよね?

佐奈がラウンジに行くと、功はもう来ていました。

「お疲れ、飲もう」

しかし、功はお酒を飲めません。功はソフトドリンク、佐奈はお酒で乾杯です。

「うわー夢みたい。だって優勝だよ!?まずはオフィス借りなきゃな。最初はシェアオフィスかな」

そう言う佐奈に功は、話したかったことを話そうとします。

「あのさ、佐奈。昨日話した話なんだけど・・・・」

しかし、佐奈は功の話しに割り込みます。

「本当にいいんだよね?私と起業して。
 お父さんとのこと聞いた。どうして何も言ってくれないかな」

佐奈には関係ないと言う功。心配させたくなかったのでした。しかし、佐奈は言います。

「関係はあるよ。一緒に起業するって、お互いの人生に責任を持つってことだと思う。
 もし失敗したら、無職になる。家がなくなって、その日食べるご飯にも困るかもしれない。そんな覚悟ある?」

佐奈は功の覚悟を確認しておかなければなりませんでした。

最高のビジネスパートナー

佐奈に言われ、功は思っている気持ちをぶつけます。

「俺にはずっと何もないと思ってた。やりたいことも、かなえたい夢も。
 でも、佐奈とここで出会って、初めて一つのことにこんなにも夢中になったんだ。
 今の俺は、佐奈の夢を応援したい。どんな時も、そばで支えたい」

それを聞いて佐奈は「それは、恋愛感情なしでもだよね?」と功に聞きます。

「一時の感情なんかじゃない。俺は俺がこの仕事やりたいんだ。佐奈が叶えたい夢と、同じものを俺も持ってる」

功の言ったことは本心です。でも、本当は恋愛感情も含めてのことですが、今は言えませんでした。

「わかった。じゃあ、私は、功の決めたことを尊重する。
 だから、とにかく今は、仕事を頑張ろう。仕事を成功させて、お父さんや失敗すると思ってる人たちを見返してやろう。
 私たち、最高のビジネスパートナーになろう?」

そう二人で約束したのでした。

30歳になっても

お酒をのんで、寝そうになる佐奈。そんな佐奈の肩を抱こうとする功ですが、先ほどの話もあり、肩を抱くことができません。しかたなく、クッションを枕にして、佐奈を寝かせます。

寝ている佐奈に向かって、功は言います。

「佐奈の気持ちはわかった。でもさ、もしお互いに30歳になっても相手がいなかったら、結婚するのもありだよな?」

その時、佐奈は起きているか寝ているかわかりませんが、「うん」と言った感じがしました。

「今、うんって言ったからな。俺は覚えてるからな」

そう言って窓から外を見る功。外は雪が降っていました。

大きな決断

現実に戻り、功は小鳥をラウンジに案内します。

「ここから始まったんですね、ドリームポニーは」

そう言った小鳥も、なんだか感慨深げでした。

「はい、佐奈と出会わなければ、きっと俺は今も毎日を無駄に過ごしていた。
 だから、30歳までは、佐奈の一番のビジネスパートナーになるって決めたんです」

小鳥は、佐奈も功も栗木も、22歳という若さで人生を左右する大きな決断をしたことに感動します。

そこに「遅くなってごめん」と佐奈がやってきました。玄関で一緒になったという伊能さんと一緒にやってきました。

そして、功と二人で座ったソファを見て「懐かしい、このソファ」と喜んでいました。

キスの相手

「クイズマップさん、前向きに考えてくれるみたいで良かった」

打合せは上手く行きました。大学から3人で帰ろうとしますが、小鳥が直帰すると伝えて、一人で帰っていきました。

「何か食べていく?」

そうやって久しぶりに二人だけで、ご飯に行くことになりました。そして、功はずっと聞きたかったことを聞きます。

「そう言えば、昨日俺、何かした?」

佐奈にそう聞くと、佐奈は言うのです。

「昨日は・・・功は栗木とキスしてた。小鳥さんなんて、3秒ぐらいフリーズしてたからね」

ちょっと安心する功。そして、功は言うのでした。

「あのさ、ビルの賃料の件だけど、絶対に俺が何とかする。ちゃんと向き合うから」

しかし、佐奈は功だけに負担させるつもりはありません。

「一緒に乗り越えよう。だって私たちは、最高のビジネスパートナーなんだから」

通知

その時、佐奈のスマホに通知がきます。それを見て喜ぶ佐奈。

「最近マッチングアプリ初めてさ。マッチングした人と明日初めて会うことになった」

びっくりする功。好きな気持ちは一緒だと思っていましたが、佐奈は違っていたようです。そして、どんな人と会うのか気になります。

相手は、「高山充48歳」です。佐奈はマッチングアプリの画面を見せてくれました。

功は小鳥との関係もあって、「佐奈っておじさんが好きなの?」と聞くのでした。

その頃、小鳥は電車で帰宅途中でした。小鳥にも通知が来ました。

相手は、羽田早智です。

双眼鏡の修理が終わりました。お返ししたいので、近々会えませんか?」

そのメッセージを見て、小鳥はにこやかに笑うのでした。

最後に

いつか、過去のことが明らかになると思っていましたが、第3話にして全部出してきました。それで、佐奈と功の関係がよくわかりました。

しかし、功は一途なのに、佐奈はマッチングアプリをしているとは・・・。それに、会社も大変な時なのに大丈夫でしょうか?ただ、仕事が忙しい時ほど、恋愛も頑張れる人っていますよね。佐奈もそういう人なのかもしれません。

それにしても、佐奈と功の関係も気になりますが、小鳥と早智との関係も気になります。しかし、佐奈と小鳥の組み合わせも、ありえますよね。

次回の予告

どうなっていくのか、楽しみです。