体験会 は、ネットでなんでもできる社会では、あまり見なくなった光景です。
古い価値観と言えば、そうかも知れません。しかし、そこにもいい点もあるようです。
そんな経験をした第2話のネタバレです。
主な登場人物
成川佐奈 永野芽郁
小鳥智志 西島秀俊
須崎功 杉野遥亮
森本海斗 坂東龍汰
栗木次郎 前原 滉
夏井恵実 青山テルマ
羽田早智 広末涼子
第2話のストーリー
リニューアル
「バーチャル空間にあらゆる学校を入れ、デバイス一つで学校に通える環境を作ります」
羽田早智に説明した内容を社内に展開する佐奈。教育版メタバース(3次元の仮想空間)のイメージです。作るのは大変ですが、夢あるとメンバーには好評でした。
そして、その第一歩として、既存のアプリ「スタディポニー」をリニューアルして「スタディポニーU」を作りたいという構想です。
主なリニューアルポイントは2つです。
- ユーザー同士でフォローしあえる機能。離れた場所にいても一緒に勉強している感覚
- ビジュアル面の強化。2Dから3Dへ変更しバリエーションを増やす。
若年層世代向けのアプリでしたが、年齢層を上げて50代の人用のアバターを作るつもりです。
そして、バージョンアップで、新規ユーザーを1ヶ月以内に10万人増やすのが目標です。
環境の変化
小鳥には、IT業界が初めてということで、全体を見て業務を把握するように指示がありました。
そして、社内の連絡手段はチャットを使用しています。慣れない小鳥のアカウントも作ってもらいました。手が空いている小鳥は、チャットで指定された飲物の買い出しに行ったりします。
佐奈は技術力もない小鳥を採用したものの、どう扱ったらいいか悩んでいるようです。
「新しい事業計画書を作ったので、誤字脱字がないかチェックしてもらえますか?」
そう佐奈に言われ、印刷して紙でチェックする小鳥。さらに、佐奈に頼まれた資料を印刷します。しかし、大量の印刷物を見た栗木が「ペーパレス化なので」と止めていました。
しかし、チャットを見る習慣のない小鳥は、佐奈からチャットで指定された外出に遅れてしまいます。
追加投資の依頼
「スタディポニーU、悪くないアイディアだと思いますけど」
佐奈と小鳥は、出資元のベンチャーキャピタルに行き、担当の白金に追加投資をお願いしていました。
しかし、リニューアルでの新規ユーザーの増加数を10万人ではなく、20万人にするように言われます。
「1ヶ月で20万人増やすスピードじゃないと、追加融資のGOがでません」
そして、小鳥がチェックしたはずの誤字脱字を指摘されてしまいます。小鳥は印刷した紙でチェックしましたが、佐奈はデータを直してくれたと思って送ってしまったのでした。
遠慮がないね
「資料の誤字脱字、直してファイルに入れてくれたって言ってましたよね?」
帰りのタクシーで佐奈に指摘される小鳥。小鳥は修正したものを紙で佐奈のデスクに置いたのでした。
「普通、パソコンのファイルだと思うじゃないですか?」
そう言う佐奈。佐奈の普通は小鳥の普通ではありませんでした。小鳥は、以前の職場・銀行のやり方でやっていました。
「ちゃんと確認しないで送った私も悪いですけど、以前の職場のやり方は関係ないんです。こっちではこっちのルールにあわせてください」
本当なら佐奈が悪い話しです。入社初日の人に作業を指示して、それを確認もしないなんてあり得ません。
タクシーの運転手には「イマドキの若い子は、部下でも遠慮がないね」と言われてしまいます。部下なのは小鳥なんですけどね。
インフルエンサーマーケティング
「白金さんに追加投資をお願いしたら、条件として新規ユーザーを1ヶ月で20万人増やせって。
短期間でユーザーを増やすための宣伝アイデアを考えて欲しい」
そう言うと、夏井は提案します。
「じゃあ、思い切ってインフルエンサーマーケティングにチャレンジしてみる?」
認知を広げるためにSNSで多くのフォロワーを持つ、インフルエンサーに宣伝してもらう方法です。そして、名前が出たのがRINKA(凛花)でした。しかし、微妙な表情の佐奈、栗木、功。凛花は、功の元カノでした。
小鳥の提案
「私にもユーザーを増やすためのアイディアが」
そう言って手を挙げた小鳥が提案したのが「体験会」でした。それは、商業施設の一角を利用して、お客様にアプリを実際に使ってもらうものです。
しかし、佐奈は難色を示します。人手が足りてない今、効率がいいとは言えませんでした。ただ、小鳥は長年営業をやっていました。そのため、地道な営業は向いていると言うのでした。
「いいんんじゃない、やってもらえば。他に振れる仕事ないんだし」
功は持て余した小鳥にやってもらうように言って、佐奈も了承していました。
プライド
説明会の資料を作る小鳥。
「まだ帰らないんですか?」
功は一生懸命な小鳥にそう声を掛けます。そして、疑問に思っていたことをぶつけます。
「どうしてですか?やりずらくないんですか?周りはみんな年下で、上司も年下で。失礼ですけど、プライドとかないんですか?」
そう言われても、小鳥は動じません。
「昔はありましたよ。人並みに。
同じプライドなら、誇りを持ちたいと思っています。
どんな仕事でも、誇りを持っていれば、やりがいに変わりますから」
そう言われた功。変なプライドを持っていたことに気づかされるのでした。
凛花
「なに話って?功の方から連絡くれるなんて珍しいじゃん」
変なプライドを捨てて、元カノ凛花に連絡した功。凛花がオススメしているカフェで、頼み事を使用としていました。
そこに佐奈と妹・依里がやってきてしまいます。店を変えようとする功。しかし、功の様子で佐奈を見つけた凛花は、この店でいいと言うのでした。
また付き合ってくれるなら
仕方なく、功は本題に入ります。
「凛花、Youtubeやってるんだろう?登録者が80万人ぐらいいてすごいなって」
功が知っていてくれたことに喜ぶ凛花。
「スタディーポニーがリニューアルするんだけど、良かったら紹介してくれないかな?
もちろん、こんなことを頼むのは、失礼だってわかってる。
でも、うちもユーザーを増やすの必死で」
そのお願いを聞いてもいいと言う凛花。しかし、条件がありました。
「その代わり。また私と付き合ってくれるなら」
妹の感覚
佐奈は依里と一緒に依里が来たがっていたカフェに来ていました。SNSのことは、現役女子高生に聞くのが一番と思ったのです。
佐奈がインフルエンサーマーケティングのためにインフルエンサーのことを聞きます。
「その人は、旬は過ぎたかな。それより今はこっちPOM2(ポムポム)さん。
でも、やっぱり凛花かな。このカフェも、凛花がオススメしてて」
そう言うのでした。
そんな時、妹が功を見つけて近寄っていきます。それで、佐奈も功が凛花と会っているのを気づいてしまいました。
凛花と佐奈には、因縁があるようです。
小鳥の趣味
小鳥は趣味のバードウォッチングにきていました。双眼鏡で覗いていると、子供がぶつかってきました。子供はメジロを追いかけてきたのでした。小鳥は、その子供に双眼鏡を貸してあげるのでした。
「すみません。息子が。ごめんなさい」
そう謝ってきたのは、子供の母・羽田早智でした。バードウォッチングに夢中の子供を放っておいて、小鳥と早智は東屋で休憩です。
「羽田社長の貴重な休日にこんなところで会えるとは」
小鳥がそう言うと「バレてましたか」と笑う早智。早智はシングルマザーで、時々息子と遊びにきていると言っていまいた。
「仕事って、何をされているんですか?」
早智から質問された小鳥は、自分のことを話します。
「教育系のスタートアップ企業に最近転職したんです。ドリームポニーという会社なんですが」
それを聞いて、「あなたが?」と笑う早智。笑ったのは、小鳥がいい年でスタートアップ企業に就職したことではなく、大胆なことをする佐奈についてでした。
「あの雑草魂は嫌いじゃありません」
そう言うと、早智は佐奈のことを意外にも評価したいたのでした。
凛花と佐奈
凛花は、依里と写真を撮っています。功と二人になった佐奈が謝ります。
「ごめんね、邪魔して」
功は「別にデートじゃないし」と言い訳がましく言っていました。しかし、佐奈には凛花と因縁がありました。
「あなたが壊したの。功の前から消えてよ」
そう言われた過去がありました。たぶん、起業する時の事なんだと思います。
撮影が終わると、凛花は功と一緒に帰って行きました。
「ねえねえ、あの二人付き合ってるのかな?」
そう聞く依里。しかし、佐奈は「さあ?」としか答えられませんでした。
「あんなに綺麗な人がいたんじゃ、どうりでお姉ちゃん相手されない訳だ」
佐奈が功と付き合えばいいと思っている依里。しかし、相手がインフルエンサーの凛花では、姉では勝てないと思っているようです。
誰とも恋愛しない
結局、スタディポニーの宣伝の話は出来ていませんでした。功は、帰り際、凛花に話しをします。しかし、凛花は、察していました。
「成川佐奈のため?功が自分のプライド捨ててまで私に頼み事するなんて」
それを功は否定します。佐奈のためではなく、会社のためだと。
「悪いけど、私は私なりにプライドを持ってやってるの。なんでもかんでも載せてるわけじゃない。だから、力にはなれない」
凛花に断られてしまいました。食い下がる訳にもいかず、受け入れる功。
「あの子の傍で何がしたいの?」
凛花にそう聞かれても「特に」と言うしかありませんでした。
「俺、30まで誰とも恋愛しないって決めてるから」
佐奈との関係はビジネスだということを伝えたかったのかもしれません。しかし、凛花は、ただ振られただけになってしまいました。
潮の目
「どうして成川さんが私を雇ってくれたのか、理由はわかりませんが感謝しています」
そういう小鳥ですが、実際には役に立つどころか、今はまだ足を引っ張るばかりだと自覚していました。
「まるで外国にいるみたいですよね。同じ日本にいるはずなのに横文字多いんだろうって」
早智も世代は小鳥と一緒です。早智が感じていることは、小鳥が感じていることでもありました。
「私も必死ですから。若い人についていくのが。
流行の移り変わりの速さに驚かされています。
潮の目みたいになれればいいですよね。早い流れと遅い流れ」
自分でそう言った早智は、それが目的で佐奈が小鳥を採用したのではないかと思いつくのでした。しかし、佐奈はそこまで考えている訳ではありません。ただ、価値観の違う小鳥のことが、気になったぐらいだと思います。
そして、早智の子供が壊してしまった双眼鏡を修理する約束をする早智。早智と小鳥が連絡先を交換していました。
インフルエンサー探し
佐奈は、協力してくれそうなインフルエンサーと面談していました。
「TAKAさんのSNSで、紹介してもらえませんか?」
しかし、TAKAに断られてしまいます。
「俺、勉強苦手なんですよね。ふざけた俺みたいなキャラがやっても説得力ないっすよ」
次は、妹がオススメしていたPOM2です。
「ちなみにギャラは?案件の動画だと再生数下がってしまうので、すみません」
ギャラの相場はわかりませんが、シビアな反応でした。
最後に教育系のインフルエンサーのケビンです。
「他のエドテック企業さんからも宣伝頼まれちゃって」
そう言って断られてしまいました。なかなか難しいのでした。
小鳥の会場探し
「アプリの体験会?最近流行ってるよね、こういうゲーム」
会場を探していて、担当者にスタディポニーを見せる小鳥。しかし、年齢層が高くなると、知名度はまだないようです。
「学生の頃は教科毎に教科書を持ち歩いて大変だったですよね。
でも、今は、このアプリ1つにいろいろな教材が詰まっているんです。
これは、誰もが気軽に勉強できるようにというドリームポニーの理念に多くの企業が賛同してくれたから実現できたことなんです。
こちらが、弊社と提携している塾や出版社です」
そう言って資料を見せる小鳥。見せられた担当者は、提携企業の多さに驚いていました。
「このアプリを一人でも多くの方に知っていただきたいんです」
小鳥は、熱量を込めて、アピールしていました。
ダサいな
インフルエンサーと面談をしていた佐奈ですが、成果がないまま帰社しました。
会社では、開発チームが新しいアプリ「スタディポニーU」のプロトタイプを完成させていました。
そこに小鳥が帰ってきます。
「体験会をやらせてもらえる施設が決まりました」
そう言って、みんなで進捗が進んだことに喜んでいました。
それをよそに佐奈は一人で作業をしていました。そこに功がやってきます。
「ひどい顔だな」
疲れが溜まった佐奈の顔を見て、功はそう言います。
「昼間に営業に出たおかげで、通常業務が遅れてて、みんなに出遅れちゃったよ」
佐奈はそう言って、作業を続けます。
「実は俺もさ。凛花に頼んだけど断られた」
ちょっとデートだと思っていた佐奈。その話を聞いて、安心した顔をしていました。
「俺らダサいな」
成果を出せなかった佐奈と功。佐奈は「言わないでよ」と言って、作業を続けます。
功は「別の方法考えてみるのもいいかもな」と言うのでした。
体験会
会社の公式SNSで、体験会を告知する小鳥。その告知を見て、佐奈も会場に出かけていきました。
遠くから小鳥の姿を見ると、子供や親に説明していました。ひと段落したところで、佐奈は小鳥に話しかけます。
「どうして、小鳥さんは体験会なんですか?」
佐奈は体験会をやろうと思った真意を聞きます。
「これは自分のためでもあるんです。
私は昔貧しかったもので、学生時代は塾にも通えませんでした。
問題集を1冊買うのも親に言えなくて。
でも、今は成川さん達の作ったアプリを使えば、いろんな教材に触れることができます。
その感動を直接伝えたくて。
それに、ドリポニには30万人のお客様がいますよね。
私は、そのお客様がどんな方なのか、見たことがありませんでした。
だから、直接会ってみたかったんです」
佐奈も貧乏だったので、大学に通うことができませんでした。小鳥も同じような境遇だったことを始めて知った佐奈でした。
佐奈の想い
宣伝方法のことで、スタッフを集めて佐奈が相談しました。
「カフェ・エルで、スタディーポニーの体験会をやりたい。
私はずっと、宣伝して下さいって、一方的にお願いしてた。
けど本当は、綺麗ごとかも知れないけど、私たちのアプリを心からいいと思ってくれた人が自然に伝えてもらるのが素敵だなって思う。
それで思いついた。
カフェ・エルのような流行に敏感で発信力のある人が集まる場所で、スタディーポニーUの特別な体験を提供する。そして、アプリを気に入ってくれた人達が自然に宣伝してくれたらいいなって。
それだけじゃない。私たちがユーザーの声を聞けるのは、アプリのレビューだけでしょ?たった140文字。
でも、この画面の向こうには、いろいろなニーズを持ったお客さんがいる。その声を直接聞いてみたいと思った。
相手のことをよく知ることで、この先私たちにできることが見つかると思うから」
小鳥に体験会のやり方を聞く佐奈。いい潮目になってきてるのかも知れません。
いろいろなニーズ
カフェで説明会を佐奈達スタッフ。いろいろなニーズを聞くことができました。
「アバター同士で、チャットができたらいい」
「友達のアバター同士と一緒に写真を撮りたい。プリクラみたいにさ」
そこにインフルエンサーとして断られたTAKAが、たまたま現れました。
「実は俺、ガキのころからスポーツしかやってこなくて。ケガして。プロの道を諦めて、高校に再入学しようと思ったことがあった。
年齢で浮くし、金もかかるし、諦めたんですけど、試してみてもいいですか?」
スポーツ選手などが後から学び直すというアプローチもあります。
「佐奈が雇った理由はこのことか。小鳥さんがいなかったら気づけなかったよな」
功も体験会の成果を実感しているようです。
嬉しい気持ち
体験会は大成功で終わりました。
「小鳥さん、過ごしてきた時間が違えば、考え方や習慣が違っていても当然です。これからは、お互い無理に合わせようとせず、でもいい所はどんどんシェアできたらいいと思います」
最初は、こちらのやり方に合わせてくれと言っていた佐奈でした。しかし、小鳥と接し、ユーザーと接することで、考え方が変わってきたのかも知れません。
「それがジェネレーションギャップならぬ、ジェネレーションハイブリッドってことですね」
それを聞いて笑う佐奈。
「無理してカタカナ使わないでいいですよ」
そう言うと、打ち上げの会場まで走り出す佐奈。嬉しい気持ちが溢れているようです。
佐奈と功
小鳥と一緒に打ち上げの会場の居酒屋にやってくる佐奈。それを見つめる功。スタッフみんなで打ち上げです。
「お店のタブレットにスタポニ入れてもらおう。店長に営業行ってこよう」
酔った勢いで営業しようとする佐奈を止めようとする功。
「今はいいだろう」
そう言って佐奈の手を引くと、佐奈がバランスを崩して功の上に倒れてしまいます。抱き合うような形になってしまう二人。みんなの前で、恥ずかしい感じになってしまいます。
「手を引っ張るからでしょ」と佐奈が言うと「それぐらいでよろけるなよ」と言う功。
さらに功は、飲み物こぼしてしまいます。それが佐奈にかかってしまいます。
「シミになりますよ。良かったら」
シミ取りを持ってる小鳥に寄って行く佐奈。小鳥に近づくきっかけを作ってしまった功は、やけになって飲物を飲みます。しかし、それは、森本の飲んでいた酒でした。アルコールが飲めない功は、すぐに倒れてしまいました。
功が目を覚ますと、見知らぬ部屋にいました。そして、隣で寝ていたのは、小鳥でした。
最後に
体験会を通じて、小鳥の存在が大きく見えた今回。恋の行方も、波乱が待っていそうです。
佐奈と功。佐奈と小鳥。功と凛花。小鳥と早智。どれもありそうです。
年齢で言うと佐奈と小鳥は難しいですが、同じTBSのドラマ「私の家政婦ナギサさん」では、歳の差カップルが成立していました。個人的には、小鳥と早智がいい感じになって、「IT業界逆玉の輿」を成功させて欲しいです。
しかし、ドリームポニーは「社内恋愛禁止」です。どうやら次は、その辺の事情もわかるようです。
楽しみです。