お母ちゃんとわたし は、舞あがれ!の第1週のサブタイトルです。
東大阪に住む小学生の女の子と、家族や友達との関係。そして、お母ちゃんの故郷・五島の様子が描かれました。
どんな物語になっていくのでしょう?
第1週のまとめです。
主な登場人物
岩倉舞 浅田芭路(子役)
望月久留美 大野さき(子役)舞の幼馴染
梅津貴司 齋藤絢永(子役)舞の幼馴染
岩倉浩太 高橋克典 舞の父
岩倉めぐみ 永作博美 舞の母
岩倉悠人 海老塚幸隠 舞の兄
才津祥子 高畑淳子 舞の祖母でめぐみの母
木戸豪 哀川翔 船大工
浦信吾 鈴木浩介 役場職員。めぐみの同級生
山中さくら 長濱ねる 祥子のジャムを売るカフェ店員
第1週のストーリー
夢
飛行機に乗る舞と家族の姿がありました。そこに、機長のアナウンスが入ります。
「ご搭乗の皆様、機長の岩倉でございます。当機はただいま追い風に乗って、時速1100Kmで飛行中です。これは、38万Km離れた月へたった15日で辿り着けるスピードです。
目的地は快晴、それでは快適な空の旅をお楽しみください」
機長は女性で、大きくなった舞の姿でした。
それは、小学生の舞が見た夢です。
原因不明の熱がたびたび出て、学校を休んでいるのでした。
舞の事情
1994年4月の東大阪が舞台です。
熱を出して始業式から7日も休んでしまった舞。新しいクラスで、仲良くしてくれるか心配でした。
お父ちゃんは、町工場の社長。月に100種類のネジを作っています。
兄・悠人は、小学校6年生で、中学受験を控えています。
お母ちゃんは、工場の人手が足りないので、経理の仕事をしながら家事もこなしていました。
舞は、去年の秋ごろからよく熱を出すようになりました。そんな舞を気に掛ける幼馴染の貴司。貴司の家はお好み焼き屋で、舞の隣の家です。
「なんで熱が出るのかわからへんねんって」
病院に行っても、どうして熱を出すのかわかりません。
そんな時、長崎の五島の絵葉書が届きました。その絵葉書を気に入った舞は、もらって嬉しそうに眺めるのでした。
飼育係
熱も下がり、舞は久々の登校です。その日は、お母ちゃんと一緒に学校まで行きます。別れる時、お母ちゃんに釘を刺されます。
「走ったらあかんよ。また熱でるやから」
うんと答える舞。校庭でお母ちゃんと別れ、一人でクラスに向かいます。
クラスでは、新学期が始まっていて、もう係りの割り振りも決まっていました。担任が舞にやりたい係りはないかと尋ねます。しかし、舞は言い出すことがでいません。
「飼育係をやりたいねんて」
貴司が推薦してくれました。それで、望月と一緒にウサギの飼育係をやることになりました。
ウサギは校庭の隅の小屋にいます。掃除の為に舞と望月が行くと、舞が「スミちゃん」と呼んでいる黒いウサギが、穴を掘って逃げていました。
望月は走って探します。舞も飼育係として、ウサギを探すのに走ってしまいました。
校庭の砂場にいるところを貴司が見つけ、教えてくれました。
無事に小屋に戻して、帰宅する舞。帰ったら熱を出してしまいました。
環境
「今日な、走ってしまってん」
舞はお母ちゃんに正直に打ち明けました。熱が高熱になり、お父ちゃんの運転で病院に向かいます。
「前に奥さんに言ったんですけど、環境を変えたらいいんじゃないでしょうか?」
医者にそう言われるお父ちゃん。舞を連れて家に戻ると、悠人が一人でお好み焼きを夕飯にしていました。
「環境が大事なんやて。どんだけ頭が良くても努力しても、環境が良くないと学力落ちる」
お母ちゃんに悠人は言います。悠人は受験を控え、ピリピリしています。しかし、両親は仕事と妹の世話で手一杯なのでした。
お母ちゃんは、家事と工場の仕事で疲れていました。
ある日、洗い物しながら泣いてるお母ちゃんの姿がありました。それを見たお父ちゃんは、五島に帰省してはどうかと提案するのでした。
来たかったらくればよか
隣の貴司の家は、舞が窓を開けると、すぐそこにあります。舞が窓を開けると、貴司がいました。
貴司は望月に託された手紙を紙飛行機にして舞の部屋に投げ入れます。その手紙は、一緒に飼育係をやろうと言う手紙でした。
翌日の朝、お母ちゃんは意を決して、舞に訊ねます。
「五島に行ってみない?」
舞は元気になるために五島に行くことを了承しました。しかし、お母ちゃんには、まだ越えなければならないハードルがありました。
「今更お母さんに頼られへん」
お母ちゃんは実家を飛び出して、実家とは音信不通になっていました。しかし、舞のために、環境を変えるために実家に電話します。
「来たかったらくればよか」
舞の祖母・祥子は、そう言って迎え入れることを了承しました。
旅立ち
実家に行くことになった舞は、早速荷造りをします。そして、兄には手作りのけん玉を作って、置いていきます。
「はよ元気になれよ、お父さんと二人暮らしはキツイし」
なんだかんだ言いながら、兄は舞のことを心配してくれていました。舞が五島に出発した後、舞の作ったけん玉をやってみます。けん先の部分が広がっていて、玉を刺すのではなく、入れる形の物でした。球を入れてみると、玉には「合格」と書いてありました。舞も兄のことを思っていることがよくわかりました。
望月には会えず仕舞いでしたが、貴司を経由して手紙を書きました。
そして、舞とお母ちゃんは、フェリーに乗りました。東大阪から900Kmを旅して、長崎へ行きます。
おばあちゃん
長崎に着くと、おばあちゃんが迎えにきていました。五島は152の島で構成されています。その一つのおばあちゃんの家にに行くためには、船を使います。
フェリーと船を乗り継いで、やっとおばあちゃんの家に着きました。
おばあちゃんは、駆け落ちした娘を迎え入れるということで、第一印象はかなりぶっきらぼうでした。舞が「おばあちゃん、怒ってる?」とお母ちゃんに聞くほどです。
実家に着くと、お母ちゃんが使っていた部屋を使うように言われます。その部屋は、お母ちゃんが出て行った時のままになっていました。数々の賞状が飾られています。お母ちゃんは「なんでもできる子」だったのでした。
「二度と帰らんと言って出て行ったのにすみません」
お母ちゃんはおばあちゃんにそう言って謝りました。しかし、おばあちゃんは「元気でやっとるった知っとった」と言うのでした。それは、毎年、お父ちゃんから年賀状が届いていたからでした。
そこにやって来たのは、おかあちゃんの同級生・信吾です。そして、信吾の息子・一太は、舞と仲良くなっていました。
島の人々
お母ちゃんは、診療所に挨拶に行きます。舞は残って留守番です。
おばあちゃんは、ジャムを作るために苺を煮ています。そこに船大工・木戸がやってきました。
木戸に舞を紹介するおばあちゃんは、とっても嬉しそうに「孫たい」と言っていました。
木戸は、おばあちゃんに頼まれて、年代物のラジオを直してくれたのでした。そのラジオは、おばあちゃんが漁に出る時に相棒にしているもので、おじいちゃんが生きていた時から使っているものでした。
そして、そのおばあちゃんが乗る船を作ったのも、木戸でした。
さらに、島の若者・さくらが蛸を持ってやってきました。初めて生きた蛸を見る舞は、楽しくてはしゃぎすぎてしまうのでした。
ストレス
案の定、舞ははしゃぎすぎて、熱を出してしまいました。早速、診療所の先生が往診にきてくれました。
先生は、悪い所がないと言うのであれば、ストレスが原因かもとお母ちゃんに伝えます。
「仕事が忙しくて、ちゃんと見てられなかった」
思い当たることはないかと聞かれ、お母ちゃんはそう答えました。これと言って、思い当たる原因はありません。そして、舞も何かを言うことはしませんでした。
そんな時、寝ている舞の所には、一太が瓢箪を持って遊びにきまて、舞を和ませてくれました。
島の学校
熱が下がると、舞はお母ちゃんと一緒に島の学校に行きました。
学校への道は、お母ちゃんが子供の頃に通った道でもあります。道の両脇にはアコウ(くわ科の木)が生い茂り、トンネルのようになっています。
そこに、一太とばったり会いました。一太は、妹と一緒に、聖歌を歌いながら現れました。
そして、島の学校は人数が少ないので、1年生と3年生が同じクラスで学びます。舞は、一太と一太の妹と同じクラスでした。
お母ちゃんの顔色
学校で野外学習のお便りをもらって、舞は帰ってきました。磯の生き物を探すようです。
そのお便りを見て、心配するお母ちゃん。
「辞めた方がいいかな」
舞は、お母ちゃんにそう聞きます。そして、お母ちゃんが心配していることを知って、「わかった」と言うのでした。
しかし、それを見ていたおばあちゃんは、舞の気持ちを聞きます。舞は「行きたい」と言うのでした。そして、舞の野外学習参加が決まりました。
舞は、そうやって自分の気持ちを押し殺していました。
野外学習に参加するための長靴は、さくらのお古を借りました。一太と妹が迎えに来て、一緒に磯へと向かいました。
一人でなんでもできる訳じゃない
磯で野外学習に出かけた舞を心配するお母ちゃん。五島のジャム作りを手伝っていました。
おばあちゃんに「一人でなんでもできる訳じゃない」と言われてしまいます。お母ちゃんが心配しても、ずっとついて回る訳にはいきません。しかし、お母ちゃんは自分の娘は自分で守らなければと思っていました。
「子供はこの島の人、みんなで見てる」
おばあちゃんはそう言って、過保護、過干渉になっていることをお母ちゃんに言うのでした。
それでも、お母ちゃんは強がって、何でもできると言うのです。
そして、ジャムを出荷するために、お母ちゃんを乗せて車で出かけていきました。
リレーのトラウマ
舞は、磯で魚や貝を上手に取っています。
お昼ご飯では、おかずの交換をしたりして、クラスのみんなと仲良くできていました。
午後、男の子が長靴を脱いで裸足で海に入っていました。それを見て、女の子たちが真似をします。長靴を履いているより、裸足の方が気持ちいいのでした。
裸足の男の子が、オコゼを踏んでしまいました。オコゼには、背びれなどに毒を持っています。一太がそれを見て、先生に知らせます。先生は、裸足になっている子供達に長靴を履くように言います。
それを聞いて、急いで長靴を履く舞。しかし、焦ってしまって、上手く履けません。そして、やっと履けて磯から出ようとしますが、転んでしまいました。
その時、運動会のリレーを思い出しました。リレーの選手だった舞は、みんなに応援される中、転んでしまったのです。そして、悪口を言われたのでした。
お母ちゃんの後悔
その時、出荷に出かけたおばあちゃんの車が、磯に通りかかりました。
オコゼを踏んだ男の子を運ぶ先生を見て、何かあったと感じるお母ちゃん。車を停めさせると、磯へ向かいました。
岩場で腰を掛ける舞の姿を見つけたお母ちゃんは、駆け寄ります。舞は、転んで全身濡れてしまっていました。そして、膝をすりむいていました。
お母ちゃんは、毎を課外学習に出したことを後悔するのでした。
帰ってくれんね
夜、夕飯でお母ちゃんは、舞に謝ります。
「来たばっかりなんやし、慎重に考えなかったあかんかったな、ごめんな舞」
そして、少しずつやって行こうと言うのでした。それを聞いて、舞は「・・・うん」とだけ答えました。その二人のやり取りを見ていたおばあちゃんは、びっくりすることを言い出します。
「めぐみ、帰ってくれんね」
おばあちゃんは、舞を預かるので、お母ちゃんは大阪に帰るように言うのでした。そして、舞がお母ちゃんの顔色を窺ってばかりいることを指摘します。そして、舞はお母ちゃんに遠慮して、自分の気持ちを言えないと言うのでした。
そう言われて、お母ちゃんはショックを受けてしまいました。
夕飯後、一人港に行くお母ちゃん。これまでのことを思い出します。おばあちゃんの言う通り、お母ちゃんの言うことを聞き、お母ちゃんの言うことを受け入れてきた舞だったことを知るのでした。
お母ちゃんとの別れ
お母ちゃんは寝る前、舞に話をします。
「お母ちゃん、一遍、家に帰るわ。舞は、もうちょっと五島にいてる方がいいと思う。舞のペースでゆっくりやってたら、元気になれると思う」
そう言われ、舞は「うん」と頷くのでした。
そして、寝ている時、寂しくなった舞はお母ちゃんの布団に潜り込んで抱き着きます。お母ちゃんは、泣きそうで舞の方が見れません。手を繋いで一緒に寝ました。
朝、熱が出ていないことを確認したお母ちゃんは、大阪に向かうフェリーに向かいます。舞と手を繋ぎ、別れの言葉を伝えます。しかし、舞は寂しい気持ちいっぱいでしたが、我慢して泣きませんでした。
舞の気持ち
お母ちゃんがフェリーに乗り込むと、舞はこらえていた涙を流しました。
「私と一緒にいてたら、お母ちゃんしんどそうやから。
お母ちゃん、私にここ残って欲しいって持ってる。そやから、帰られへん」
舞は、自分の気持ちを言うことができました。でも、まだ少しだけです。
「ちゃんと自分の気持ち言えたばい。少しずつでよか」
おばあちゃんにそう言われました。
そして、帰り道、ばらもん凧を見つけました。「ばらもん」は元気ものと言う意味です。
最後に
前作「ちむどんどん」でも、原因不明の熱が出てきました。しかし、今回は、ちゃんと原因を特定できそうです。
前々作「カムカムエブリバディ」の平川先生ことさだまさしが、今度はナレーションです。そして、「石子と羽男」では、石子の父・潮でもありました。
なんだか、第1週を見る限り、期待できそうな物語になりそうです。
ネットでは、永作博美の「関西弁の違和感と五島の方言の流暢さ」が話題になっていました。元々関西の人じゃないので、関西弁はちょっと違和感ある感じにして、五島に帰ってからの方言を流暢に話すというテクニックです。ただ、関西弁が違和感あるように聞こえなかったワタシには、その辺は共感しずらい部分ではありました。
そして、お母ちゃんが帰阪して、舞はどう成長していくのでしょうか?
ただ、いろいろと批判のあった「ちむどんどん」も、第1週と第2週はすごくいい物語でした。それもあって、まだ安心できませんが、これからがとても楽しみです。