赤飯案件 は、佐奈と功の関係についてメグが言った言葉です。
そして、小鳥との関係はどうなるのでしょうか?
そんな最終話のネタバレです。
主な登場人物
成川佐奈 永野芽郁
小鳥智志 西島秀俊
須崎功 杉野遥亮
森本海斗 坂東龍汰
栗木次郎 前原滉
夏井恵実 青山テルマ
羽田早智 広末涼子
最終話のストーリー
変化を楽しむ
功がドリームポニーを辞めてしまいました。
しかし、ドリームポニーは続いていきます。
「今日から正式にサイバーモバイルのポータルサイトを利用することになります。他にも社内インフラとか変更点がいくつかあるから、このサイトで各自確認してね。
私はこれから本社の会議に出たり向うと行き来する機会が増えるから、私がいない間は次郎ちゃん、よろしくね」
CTOだった功が辞め、技術的な責任者は栗木になりました。
「大丈夫?功の仕事量、こなせるの?」
「須崎さんがいなくなって、僕と一緒にクラウドゲームの実装作業してくれる人がいません」
ミーティングでは、功が抜けたことでの影響は大きいものでした。
「私も功のいない分2倍働くから、みんなでカバーして行こう。
M&Aで一気に会社の知名度や信頼性も上がったし、変化を楽しんで頑張ろう!」
人員の募集は続けているようですが、今はみんなでカバーすることで現状を打破するしかありませんでした。
ドタバタ
佐奈と栗木が本社での打ち合わせに出かけようとしています。佐奈は、勝負ジャケットを着てきています。
「そのジャケット破れたんじゃなかったっけ?」
しかし、大事なジャケットです。ちゃんと直していました。
「うん、でも直した。功に選んでもらった大事な勝負服だから」
佐奈はしっかり準備していましたが、栗木は慣れない外出でドタバタです。
「小鳥さんどうしましょう?どっちがいいですかね?」
しかし、オシャレではありません。
「秋らしい色味のテーラードジャケットありませんか?」
そんなジャケットを持っているはずがありません。
「功に借りればよかったじゃん」
そう言われますが、功は引っ越していました。佐奈もそれは知りませんでした。驚いた顔をする佐奈ですが、時間が迫っています。
「こっち」
佐奈は選んで、急いで出て行きました。
提案
サイバーモバイルで顔合わせも含めた会議です。
「みなさんご存じの通り、当社の仲間として、新しくドリームポニーを迎え入れました。CEOの成川より、挨拶があります」
代表の羽田早智は、そう言って紹介しました。会議参加者は、その言葉を聞いて、佐奈の方へみんな振り向くのでした。
「初めまして。ドリームポニーCEOの成川佐奈です。これからサイバーモバイルも一員として、新しい風になれるよう力を尽くして参ります。どうぞよろしくお願い致します」
参加者から拍手されると、佐奈は続けて話します。
「早速ですが、ここでひとつご提案があります。M&Aでファミリーになった手始めに我々の新サービスをサーバーモバイルで実験的に導入していただけないでしょうか?
ドリームポニーは新しいビジネスの柱として、スタディポニートレーニングを始めたいと思っています。エドテックは今、企業研修の分野でも注目されています。ドリームポニーの技術を取り入れることで、サイバーモバイルの優秀な人材育成に貢献できると同時に我々も辛らつなフィードバックをいただくことで、サービスの精度を高め、他企業への販路拡大が望めます。更なる成長のため、ぜひみなさんで力を合わせて行きましょう」
顔合わせの会議の場で、物おじしない佐奈でした。
恋愛トーク
「佐奈、超かっこよかった。さすが俺たちのCEO」
会議が終わると、栗木がそう言って佐奈を褒めます。そして、ハグしようとしますが、できませんでした。そこに、早智が近づいてきます。
「成川さん、さっきのあなた、早速おもしろかったわ」
佐奈は、照れたように「ありがとうございます」と答えます。
「それから、せっかくファミリーになったんだし、今度はランチでもしながら、砕けた話をしましょうね。あなたも考えてるでしょ?これからのライフプラン。恋愛トークとかもしちゃう?」
早智にそう言われましたが、佐奈はそんな気分ではありません。
「いえ、そういうのは。今はとにかく仕事を頑張りたいので。会社にとって大事な時期ですから」
肩に力の入っている佐奈でした。
新しい試み
小鳥と海斗は、リラックスしながら、サイバーモバイルのポータルサイトを見ていました。
「海斗さん、サイバーモバイルのeスポーツ部、メンバー募集してますよ」
海斗もそのページを見ていました。
「僕のための募集みたいです。僕が入れば、世界制覇も夢ではありません」
海斗は、ミン・ソヌの名前でeスポーツ大会を優勝するほどの実力です。
そして、小鳥が注目していたのは「シチズンシップ教育プロジェクト」のメンバー募集という記事でした。
それは、サイバーモバイルの社員を小学校へ社員を派遣し、シチズンシップ教育を行うプロジェクトでした。
「とてもおもしろそうなプロジェクト見つけました」
小鳥は海斗にそう言うのでした。
そして、会議から佐奈が帰ってくると、小鳥が佐奈に話しかけます。
「成川さん、海外のエドテック事業の調査結果、共有フォルダに入れてあります。
そして、先ほどポータルサイトを見ていたら、とてもおもしろそうな・・・」
その時、恵実が佐奈に話しかけます。
「佐奈!14時からの採用面接の応募者、もう来ちゃった」
小鳥の話は途中になってしまいましたが、すぐに面接にいくことになりました。
日本を変える起業100社
突然、ベンチャーキャピタルの白金がやってきました。
「こんにちは。近くに来たので、みなさんの顔を見に」
最初にドリームポニーに投資してくれていましたが、今はドリームポニーがサイバーモバイルの傘下になったということで、関係が無くなっています。
その時、佐奈のデスクの電話が鳴りました。
「はい、ドリームポニーです。え?詳細はメールにお送り下さい」
そうやって電話を切った佐奈に、どうしたんかと聞きます。
「WINGSというビジネス誌の特集する”日本を変える起業100社”にドリームポニーが選ばれたって!」
それは、昔早智も載って、佐奈が憧れる元となった雑誌でした。
スタッフみんなで喜びますが、予定が詰まっていました。
「は、次郎ちゃん時間。会議行ってきます」
LITTLE PLANETとのコラボ企画
1ヶ月後、LITTLE PLANETというアトラクションに佐奈と小鳥はきていました。
「来年のエドテックエキスポでコラボする予定の施設です。見学しながら、いいコラボ案を考えましょう」
小鳥は、実際に体を動かして、体験していました。
「こうやって体を動かしながら学べるのはいいですね」
小鳥がやっている姿を見て、楽しそうな佐奈。そんな時、佐奈のスマホが鳴りました。場所を移して電話に出ます。
「ドリームポニーの成川です。今日ですと20時以降でしたら。はい、ではそちらでお願いします」
忙しそうにする佐奈を心配そうに見る小鳥の姿がありました。
JOJI EREN のプロダクトプレイスメント
佐奈は、電話でJOJI EREN というアパレルブランドから連絡を受けていました。
「5億ですか?」
突然の金額提示に驚く佐奈。
「はい、弊社の代表がメタバース空間でのプロダクトプレイスメントに興味を示しておりまして、ぜひ広告を出稿できればと」
そう言われ、喜ぶ佐奈。
「嬉しいです。世界的なハイブランドの御社とコラボできたら、ユーザーも喜ぶと思います」
そして、意外なことを言われます。
「次回はそちらで打合せさせて下さい。実は、WINGSを拝見しまして。オフィスがオシャレでとっても魅力的です。ちょっと覗いてみたくて」
雑誌に掲載されたオフィスに興味を持ってもらえたようです。
「デザインに拘る創業メンバーがいまして、彼の影響が大きいです」
それは、功のことです。
「いつか、スタポニキャンパスで、デザインについても学べる学校ができたらいいですね」
そう言われて、佐奈も乗り気になっていました。
功に連絡できない
「デザインの学校か」
打ち合わせで言われ、嬉しかった佐奈は、功にLINEしようとします。
「今日、功も喜びそうな話しが・・・」
しかし、送れませんでした。
「もうビジネスパートナーじゃなかったんだ」
そう独り言を言って、結局連絡することができませんでした。
功も連絡できない
栗木の家に久しぶりに功がやってきました。同居していましたが、すでに引っ越していて、残っている荷物を取にきたのでした。
「最近、仕事はどう?元気にやってるの?」
栗木は功にそう聞きます。
「うん、やりがいがって楽しいよ。うちの部署は予算が少なくて、毎回高速バスで出張行かされるのはツライけど」
そして、WINGSを見たかと栗木が聞きます。栗木は、佐奈と功と3人で始めた会社が、ビジネス雑誌に掲載されたことが嬉しかったようです。
「佐奈、相変わらずだな」
功はそう感想を言いました。
「佐奈とは?最近連絡とってるの?」
栗木が聞くと、取ってないと答える功。
「うん、別に取る理由がないから。もうビジネスパートナーじゃないし。それに佐奈も忙しいだろうから。俺も仕事頑張りたいし」
それ以上は栗木は突っ込みませんでした。功は、荷物を取ると、帰って行きました。
特別講義
佐奈は早智に呼ばれ、サイバーモバイルに来ていました。
「今日はひとつ、頼みたいことがあるの」
そう切り出した早智。
「慶成大学であなたに特別講義をして欲しい。
大学側から次世代のCEOに講義をして欲しいから、誰か紹介してくれって頼まれて。あなたを推薦したいと思ってる」
そこは、かつて功と栗木と出会った大学です。
「嬉しいです。でも、大学を出ていない私でいいんでしょうか?」
そう聞くと、早智は言うのでした。
「あなただからいいんじゃない。起業家とかしてこれまで経験してきたことや感じたこと、今度はあなたが学生たちに伝えて欲しい」
以前、早智の特別講義を聞いて、起業家になることを目指した佐奈。今度は、佐奈が特別講義をする番になったのです。
「わかりました」
そう言って引き受けた佐奈。帰り道、功に連絡しようとしますが、やっぱりできませんでした。
凛花の嫉妬
ある日、功は凛花と約束をしていました。
「なに?大事な話って?」
凛花にそう聞くと、凛花はびっくりすることを言うのでした。
「聞いて、私恋愛リアリティショーに挑戦することにした。
私のことを20人の男が奪い合う番組に出るの。功よりいい男が見つかるかもしれないかもしれないし、私も大胆なことやってみようかと思って」
凛花はそう言って笑います。
「私、あの子にずっと嫉妬してた。どんどんあの子みたいになっていく功にも。やりたいことにまっすぐで、それを応援してくれる人たちがいて。でも、そんな嫉妬も今日でおしまい。私は私の人生を楽しむことにした」
そう言われて、功は嬉しくなりました。
「いいじゃん、似合ってる」
そして、凛花に聞かれます。
「功は?さっさとあの子と付き合えば?好きなんでしょ?」
しかし、功には自信がありませんでした。
「俺たちは結局、そういうことじゃないからさ。一緒にいる理由がなくなったってこと」
そう言うと、凛花に笑われます。
「は?バカなの?なにそれ、だっさー。理由がないと、好きって気持ちまでなくなるわけ?」
そう言われ、何かに気づいた功の姿がありました。
佐奈の体調
毎日の仕事に追われ、くたくたになって帰ってくる佐奈。部屋に飾っているビジネスコンテストの写真見て、ため息をついてしまいます。
その時、立ち眩みする佐奈。その姿を妹が見ていました。
「ちょっとお姉ちゃん大丈夫?」
駆け寄る妹・依里。
「大丈夫、薬飲んで寝ればすぐ治るから」
佐奈はそう言って、依里を安心させます。
「お姉ちゃんが体調崩すなんて珍しくない?なんかあった?」
しかし、忙しいだけで、特に何もありません。会社は順調に進んで行っています。
そして、翌日。誰よりも早く出勤する佐奈。次にやって来たのは小鳥でした。
「小鳥さん、今日13時に本社で打合せが入ったので、一緒に来てもらえますか?」
小鳥にそう声を掛けると、小鳥は心配そうな顔をします。
「あの、体調は大丈夫ですか?少し顔色が悪いように感じます」
しかし、佐奈は弱みをみせることができません。
「大丈夫ですよ、元気です」
消えないモヤモヤ
本社での打ち合わせ終わり、小鳥と話しながら会社に戻ります。
「現地のエドテックについて、いろいろアドバイスもらえて良かったですね」
そう言うと、小鳥は議事録を纏めて送ると言ってくれました。その時、頭痛がやってきました。今回の痛みは、ちょっと激しかったようです。
椅子に腰かける佐奈。小鳥は、スポーツドリンクを買ってきてくれました。
「すみません。ご迷惑をおかけして」
落ち着いた佐奈は、小鳥に謝ります。
「迷惑じゃありません。でも最近、頑張りすぎじゃないですか?」
小鳥は、佐奈のことが心配でした。
「平気です。今は会社が大事な時期なので、私が頑張らないと」
佐奈は心配させないように言うのでした。
「ちゃんと休むことも大事です。でないと、体を壊してしまいます。
私はドリームポニーにきて、その働きやすさに驚かせられました。自由に働ける環境が当たり前にあって、私は以前より父と過ごす時間を作ることができました。それは、CEOの成川さんが社員を大事に思っているからできる働き方です。その成川さんが、自分自身のことを大事にしてくれないのは、悲しいです」
そう言われ、反省する佐奈。
「すみません。仕事をしていれば、余計なことを考えなくて済むので、無理をしていたのかも知れません。だけど、仕事でいいことがあっても、前みたいに喜べなくて。ずっと、モヤモヤが消えないんです」
佐奈は素直な気持ちを吐き出しました。
自分を大事に
それを聞いた小鳥は、優しく諭します。
「その気持ちは、働いたところで癒えません。原因はきっと別の所にあるからです」
それは佐奈もわかっています。しかし、どうすればいいのかがわからないのでした。そして、自分の気持ちもよくわからなくなっていました。
「成川さんは、迷子になってしまったんですね。CEOとして仲間の人生を背負って、自分の事よりも、いつも仕事を優先しているうちに。
でも、人生は仕事だけじゃありません。もっと自分の気持ちに正直になっていいんです。我慢しなくっていいんです。成川さんは会社のために十分に頑張っています。だからもっと、大切な人と向き合って下さい。CEOじゃない時の自分を大事にして上げて下さい」
そう言われ、涙が溢れる佐奈でした。
声が届かない
小鳥に背中を押され、一人になると功に電話します。しかし、功は電話に出ません。
すぐに栗木に電話します。
「いきなりごめん、今、功ってどこにいるか知ってる?」
そう聞くと、栗木は言います。
「功なら出張行くってきたけど。高速バスで」
それを聞いて走り出す佐奈。功との思い出を思い出しながら、功を求めて走り続けるのでした。
佐奈は高速バス乗り場までやってきました。再度、功に電話しますが、功は出ません。
佐奈は、バスの出発口に行き、功の姿を探します。そこで、功が乗り込むところを見つけました。
「功!」
しかし、声は功には届かず、バスは出てしまいました。
佐奈は功にLINEを送りました。功は、バスの中で通知を見るのでした。
特別講義
早智に言われていた慶成大学での、特別講演の日です。
「この先も私が目指すのは、ITの力でだれもが平等に学べる場所を作ることです。それが私の起業家精神です」
そして、質問を受け付けます。手を上げる男子学生。
「僕は何のとりえもない平凡な人間なんですけど、こんな僕でも起業できますか?」
その質問に自分のことを重ねる佐奈。
「はい、起業は誰にでもできます。叶えたい夢と仲間さえいれば。どんなに優秀な起業家でも、一人で何でもできる人はいません。だから、足りないところを補いあえる素敵な仲間を見つけて下さい。同じ夢を持つ仲間さえいれば、どんなこともアイディアとチームワークで乗り越えられます。性格や価値観、世代がばらばらで、時にすれ違うことがあっても。同じ思いを共有できれば、かならずまたひとつになれます」
ドリームポニーのメンバーを思い出し、佐奈はそう答えました。
その時、拍手してくれた人がいました。功でした。功の姿を見て、佐奈は驚いていました。
あのラウンジで
大学のラウンジのあのソファに功が座って待っていました。
「来てくれたんだね」
佐奈はそう言いながら、しばらく会っていないおかげで、だいぶぎこちない挨拶になっていました。
「ぜんぜん返信くれないから、もう来ないかと思ったよ」
佐奈は不満をぶつけますが、怒っているようではありませんでした。
「ごめん。なんて返すのが正解かわからなくて、考えているうちに今日になってた」
功の優柔不断がさく裂していました。
「私は会いたかった。功に会って、話しがしたかった。一番大事なこと、ずっと伝えられずにいた。功とは、信頼も尊敬も、友情もある。だけど、本当は恋も愛も、全部ある。功、好きだよ」
佐奈は、功に会ったら伝えたいと思っていたことを一気にぶつけました。
「俺も自分の気持ちを伝えたくてきた。俺は、ここで出会ってから、ずっと佐奈が大好きだ」
ついに二人の想いが重なり合ったのです。二人は抱き合います。
「この先もずっと一緒に居よう」
功が言うと、佐奈は「うん」と答えていました。
赤飯案件
「佐奈、おめでとう!」
「赤飯案件じゃーん」
栗木と恵実は、佐奈を祝福してくれました。功が栗木にニヤニヤしながら報告に来て知ったのです。
「思いが通じ合ったんですね」
小鳥にそう言われ、恥ずかしくなる佐奈。功との話は、すぐに切り上げました。
決めたこと
「今日はみんなに海斗くんから報告があります」
佐奈はそう言って促すと、海斗が報告します。
「サイバーモバイルのeスポーツ部に所属することになりました」
海斗も新たな一歩を踏み出したのです。祝福された海斗が小鳥に言います。
「そういう小鳥さんは、応募したんですか?例のプロジェクト」
しかし、それは海斗しか知らない話しです。佐奈が小鳥に何のことかと聞きます。
「あの、シチズンシップ教育プロジェクトと言って、未来のIT人材を育成するために社員を小学校に派遣するという取り組みをするそうで、そのメンバーを募集しているそうです」
小学校の先生になりたかった小鳥にぴったりのプロジェクトです。
「でも、もしメンバーに選ばれると、1年間山形に派遣されるそうです。
私はまだみなさんとここで働きたいですし、タイミングではないと考えて応募するのは辞めました。またいつかチャンスがあったら応募してみたいと思います」
しかし、そのいつかが、いつになるかわかりません。心配する佐奈に小鳥はいいます。
「大丈夫です。決めたことですので」
原点
ミーティングの後、小鳥の様子が気になる佐奈。
忙しさの中で、小鳥が佐奈に話したそうにしていたのを思い出しました。そして、ドリームポニーを志望した動機、子供達の未来への思いを佐奈は思い出しました。
そして、ある日、小鳥を会社から連れ出しました。
「最近できた、オススメのスポットです」
連れてきたのは、図書館でした。佐奈と小鳥は図書館で出会いました。二人は座ると、話しをします。
「小鳥さん、例のプロジェクトですけど、挑戦して下さい。小学校の先生になるのが小鳥さんの昔からの夢でしたのよね?こんなチャンス、またいつあるかわかりません。それに小鳥だんは、私にとってユニコーンなので」
そう佐奈は話します。そして、小鳥の背中を押します。
「ユニコーンは伝説の生き物で、古くから希望や未来の象徴とも言われているそうです。私は小鳥さんと出会ったことで、夢を持つ大切さを思い出すことができました。小鳥さんの言葉に何度も救われました。一緒にいると、何歳になってもチャレンジしていいんだと勇気をもらえます。だから、私にとって小鳥さんは、希望をくれるユニコーンです。なので、今回も小鳥さんらしく挑戦して下さい。その姿が、みんなの希望なんです」
そう言われ、小鳥は佐奈もユニコーンだと言うのでした。
そして、少し考え、小鳥はプロジェクトに挑戦すると言います。しかし、問題がありました。
「でも、応募の締め切り、今日なんです」
集合
今日中の応募のために、みんなが協力します。そこには、功の姿もありました。
「小鳥さんはまずエントリーシートの作成を。私たちは提出課題に必要なものを集めよう」
そして、小鳥が提出する課題は「デジタルとアナログをハイブリッドさせた次世代教育」に決まりました。
そして、小鳥が作る課題をみんなでチェックします。
「この文字は大きくした方が伝わりやすいです」
「あとフォントは明朝体よりゴシックの方がいいです」
「これ写真だとわかりにくいので、イラストにしてみるとかどうですか?」
そんな中、海斗は小鳥のためにおにぎりを買ってきていました。
そして、何とか期限内に課題を送信することができました。
次のステージ
そして、数日後。小鳥が外出から戻ってきました。
「小鳥さん、どうでしたか?」
佐奈が近づいて聞きます。
「無事、合格しました。本当にありがとうございました」
みんなで協力した甲斐がありました。
「小鳥さん、この先もお互い希望に乗って、大きく羽ばたいて、必ず次のステージで会いましょう」
そう佐奈は言うと、小鳥とハイタッチして喜びあいました。
栗木と恵実
小鳥が山形に行ってしばらく経ちました。
「1年で戻ってくるなら、荷物そのままで良かったのにね」
そうは言いますが、小鳥のポリシーがありました。
「立つ鳥跡を濁さず、だって。小鳥さんらしいよね」
そんな話をしている時、栗木から提案がありました。
「はい!俺から一つ提案があります。もうあの3つめのルールいらなくね?」
そう言った3つ目のルールは「社内恋愛禁止」のルールのことです。功と佐奈が、変な空気にならないように決めたのでした。
「さんせーい!あんな古臭いルール、うちらには必要ないでしょ」
その提案に恵実も賛成です。佐奈は「わかった」と言って、了承しました。
その決定があって、栗木と恵実はマジックでルールを消します。消し終ると、栗木が片膝をついて、恵実に告白しました。
「メグ、俺と付き合って下さい」
驚く恵実。
「ガチ、次郎?マジ?OKに決まってるじゃん!」
ルールを止めさせた理由は、このためだったのでした。
それぞれのその後
功は、父親の会社で、会社とスタートアップ企業を繋ぐ仕事をしていました。
「この技術を開発しているスタートアップについて調べてくれる?」
功は部下にそう指示していました。
「須崎くんが来てくれて、うちの会社もだいぶ変わったよ、ありがとう」
そう言われ、照れる功の姿がありました。
そして、小鳥は、教師のようなことをやっています。
「ITはみんなの生活をより豊かにするためにあります。まずは、正しい使い方を勉強しましょう」
そう言って、授業でタブレットを使い、勉強に活用していました。
そして、小鳥が帰宅しようと学校を出たところで、声を掛けられます。
「小鳥さーん」
やって来たのは、早智の子供・玲央でした。
「あれ?玲央くん?どうして?」
玲央の後ろからやってきたのは、早智です。
「会いに来ちゃいました」
二人の関係も深まりそうな感じです。
そして、佐奈と功は、デートをしています。
「さっきの絵画展おもしろかったよね。絵を見るだけで、その国の文化や歴史を感じられるっていうかさ。この感じ、スタポニキャンパスにも繁栄できないかな?街並みの風景とか、あえて古い感じも残すことで、リアリティ増すと思わない?」
何でも仕事にしてしまう佐奈。その辺は変わっていませんでした。
そして、夏も終わるねと、手を繋ぐ二人。
「晩御飯、何か買って帰る?」
そんな会話をしていました。
最後に
スタートアップ企業の話と言うのは、どうなるのかと思っていました。しかし、ちゃんと成長し、買収され、ユニコーン企業になるところまで描かれていました。
「私の家政婦ナギサさん」みたいに佐奈と小鳥がくっつかなくてよかったです。佐奈と功、小鳥と早智の組み合わせで安心しました。そして、栗木と恵実も相性良かったですから、上手くいって良かったです。
ただ、海斗が小鳥がいなくなって、上手くやっていけるのか心配です。恋人もできてないし。。。
続きを作ろうと思ったらできる感じの終わり方で、ちょっと期待しています。
楽しい火曜日でした。