ばんばの歩み は第24週のサブタイトルです。
妊娠がわかった舞ですが、今週出産を迎えます。さらに、ばんばが倒れたと知らせが。。。
舞は家事と育児と仕事で大変ですが、貴司のサポートでなんとか乗り越えられそうです。
そして、ばんばは大阪に来るのでしょうか?
そんな第24週のまとめです。
第23週「飛躍のチャンス」のまとめ。
主な登場人物
梅津舞 福原遥 IWAKURA子会社こんねくと社長。旧姓岩倉
梅津貴司 赤楚衛二 舞の夫、歌人でデラシネ店主
望月久留美 山下美月 舞の幼馴染、看護師
才津祥子 高畑淳子 舞の祖母でめぐみの母
岩倉浩太 高橋克典 舞の父、故人
岩倉めぐみ 永作博美 舞の母、株式会社IWAKURA社長
岩倉悠人 横山裕 舞の兄、投資家
梅津勝 山口智充 貴司の父。お好み焼き屋
梅津雪乃 くわばたりえ 貴司の母。勝の妻
望月佳晴 松尾諭 久留美の父。元ラガーマン
結城章 葵揚 IWAKURAの従業員
津田道子 たくませいこ カフェ・ノーサイドのオーナー
リュー北條 川島潤哉 短歌担当編集者
御園純 山口紗弥加 こんねくと共同出資者。元新聞記者
刈谷博文 高杉真宙 舞の先輩。AKIBILU社長
玉本淳 細川岳 舞の先輩。刈谷と一緒に起業
木戸豪 哀川翔 五島 船大工
浦信吾 鈴木浩介 五島 役場職員。めぐみの同級生
浦一太 若林元太 五島 舞の同級生、船大工見習い
山中さくら 長濱ねる 五島 みじょカフェオーナー
野口若葉 川口春奈 五島 めぐみ丸の後継者
第24週のストーリー
出産
病院で落ち着かない貴司。そんな貴司を横目に、お母ちゃんは本を読んでいました。
「梅津さん、生まれましたよ。元気な女の子です」
看護師がやってきてそう告げると、待合室は拍手で包まれます。すぐに貴司とお母ちゃんは病室に向かいまいた。
貴司は赤ちゃんをじっと見ています。
そこに貴司の両親・勝と雪乃がやってきました。舞に労いの言葉を掛けると、勝は感極まって泣いてしまいました。
そして、赤ちゃんの名前を舞と貴司で考えます。候補は貴司が考え、紙に書いて持ってきたのです。
「真帆、凪、美羽、風夏、空乃、歩、星花」
真帆は「追い風いっぱい受けて人生進んでいくイメージ」、凪は「穏やかに生きていけるように」と、それぞれ貴司が考えました。
貴司は舞に「どんな風に育って欲しい?」と聞きます。
「何があっても負けんと前に進んで欲しい」
そうして、赤ちゃんの名前は「歩」に決まりました。
久留美の夢が叶う
舞が入院した病院は、久留美が務めている病院でした。
久留美は歩みを見て、嬉しそうにしています。
「仕事、しばらく休むんやろ?」
久留美が舞に聞きますが、舞は赤ちゃんを見ながら家で仕事をすると言うのです。夜泣きが大変だと言う久留美ですが、貴司が「僕もおるから」とイクメン宣言です。
そして、久留美が聞きたかったことをさらっと聞きました。
「悠人さん、来た?」
舞は、久留美と悠人の関係が気になっていました。
「ううん、まだ。なあ久留美、お兄ちゃんとは、どうなん?」
久留美は恥ずかしいのか、舞の顔を見れません。
「ただの飲み友達やって。仕事の愚痴とか、将来の不安とか黙って聞いてくれるねん。けどもう、ばったり会って飲むこともないやろな」
急にそんなことを言う久留美に驚く舞。
「面接、受かった。秋から長崎の病院で働く。ドクターヘリ乗るわ」
舞と貴司は、久留美におめでとうと言うのでした。それから間もなく、舞と歩は退院しました。
悠人と重版出来
家の戻ると、悠人が出産祝いを持ってやってきました。
悠人が出産祝いと言って舞に渡したものは、ずっしり重い物でした。
「この子が大きいなるころには、ちょっとした財産になってるはずや」
以前も悠人がくれた金色のビリケンさんのような置物がありました。しかし、今回はそれではないようです。
そんな悠人がテーブルの上に見つけた本がありました。
「お、これすごい売れてるらしいやん」
それは、貴司の第二歌集「蓮星」でした。売れ行き好調で、重版がかかったと帯に書いてありました。
そんな悠人に舞が声をかけます。
「お兄ちゃん、聞いた?久留美、長崎行くんやて」
悠人は驚いていました。
子育て
家で仕事する舞。貴司は仕事も育児も頑張る舞が心配です。
そして、久留美も心配していた夜泣きもありました。寝ていた貴司が起きだすと舞も起きます。
「僕が寝かせるわ。舞ちゃんもっと頼って、二人で親になったんやから」
イクメン宣言通りの貴司の協力もあって、舞は嬉しい気持ちになるのでした。
そして、1カ月が経ちました。
歩の初めての外出です。外にでると飛行機が飛んでいます。
「歩、飛行機やで」
印象的な場面で、よく舞は飛行機を見上げています。
送別会と告白
長崎に向かう久留美のために、舞の家でささやかな送別会を開きました。
そこに悠人がやってきました。
「俺と付き合えへんか?」
突然の告白に困惑する久留美。
「そんなん、なんで今言うの?これから離れ離れになるのに」
もっと早く行って欲しかった久留美、ちょっと拗ねています。
「もうたまたま会われへんのやろ。じゃあ計画的に会うしかないやん」
久留美は拗ねながらも「会いたいの?」と聞きます。
貴司は相変わらず淡々とした口調で答えます。
「そうじゃなかったら、送別会の邪魔せえへん」
久留美は拗ねながらも、なんだか嬉しそうです。
「なんでいちいちひねくれるの?そこも好きやけど。付き合おうか」
笑う悠人。ガン見してる舞と貴司。
「ニヤニヤすんな」
悠人が舞にそう言いますが、舞は「してないし」と言いながら嬉しそうです。
舞と久留美は目が合うと、笑うのをこらることができませんでした。
ばんばの入院
歩が生まれて2年が経ちました。
お母ちゃんと舞が仕事に出かけると、貴司は歩を連れて散歩です。
舞が立ち上げた「こんねくと」は順調なようです。
打ち合わせをしていると、舞の電話が鳴りました。
「ばんばが入院したんやて。船で倒れて、病院に運ばれたみたいやの」
お母ちゃんからの電話でした。舞は仕事が終わると急いで家に帰ります。
お母ちゃんの同級生の信吾が、お母ちゃんに連絡してくれたのでした。
「ばんばな、船着き場でお客さん降ろした後、急にめまいがする、手がしびれるってゆうたんやて。信ちゃん、お客さん役所に案内するところやったんやけど、ばんばの顔色見て、すぐに大きい病院連れて行ってくれてん」
おばあちゃんの病名は「脳梗塞」でした。
「軽いうちみたいらしいやけど、詳しいことは検査の結果が出てみんとわからへんねんて。とにかく明日、五島に行ってくる」
お母ちゃんがそう言うと、貴司は舞にも行くように言います。
「舞ちゃんも行ってき。歩は僕が見ておくから。大丈夫やって。祥子さんの顔、見てきて」
舞はお母ちゃんと五島へ行くことにしました。
もう船には乗らない方がいい
五島に到着した舞とお母ちゃんは、すぐに病院に向かいました。おばあちゃんは、病室で外を見ています。
「具合や、どがんとね」
お母ちゃんが心配そうに声をかけました。
「ずいぶんと楽になった。じゃばって、手を足のしびれがまだ取れんとさ」
お母ちゃんはすぐに先生に話しを聞きに行きます。
「幸いかなり軽いようですので、2週間後には退院できるでしょう。ただですね、麻痺まではいかないまでも、手足のしびれは残るかもしれません」
そして、もう船には乗らない方がいいと言うのです。
「年齢も年齢ですから、再発の危険もあるとですよ。なるべく一人にさせんと、ご家族が注意して見てあげて下さい」
そう言われ、お母ちゃんはショックを隠せませんでした。病室に戻ると、舞を先に帰らせて、おばあちゃんと話しをしました。
島を離れたがらない
先に帰った舞は、みじょカフェに寄って「祥子ばんばのジャム」を届けました。
そこに信吾と一太がやってきました。
「元気だせっち。あのばんばぞ、ざーまなスピードで回復するに決まっちょる」
一太に励まされ、少し元気になる舞。
さくらは一太に慶太が帰ってきたかと聞きます。慶太は一太の弟で、舞が子供の頃に五島にいた時に生まれた子供です。
「うんにゃ、最終の飛行機ばゆうてた。ドローンで荷運びする実験ばすると」
島から島へ、薬や食料を運ぶ運ぶ物流ドローン事業に関わっているようです。
舞はさくらの旦那むっちゃんからと、おばちゃんへのスイーツを預かって帰りました。
「お医者さんがな、ばんば一人で暮らさせるのは止めた方がええって。なるべく早う家に来てもらいたいんやけど」
お母ちゃんは先生と話したことを舞に伝えました。しかし、舞にはおばあちゃんが島を離れたがらないことは想像がつきました。
「さっきも断られた。けど、このままやったらあかんわ」
なんとしても大阪に来てもらいたいと思うお母ちゃんでした。
壊れたラジオ
翌日、舞とお母ちゃんが病院に行くと、先に豪が来ていました。
「直らんかったとね」
豪はおばあちゃんが大事にしていたラジオを修理していたのです。しかし、年代物のラジオは、直りませんでした。
そこに舞とお母ちゃんがやってきますが、声を掛けられませんでした。
「先生が、もう船には乗れんちゆうとさ。じゃばってん、もっと乗りたかとよ」
おばあちゃんはおじいちゃんが残した船にまだ乗っていたいのです。
「祥子さん、そりゃ無理とさ。諦めんと」
しかし、おばあちゃんはおじいちゃんとの思い出の船のことを諦められないのでした。
そこに舞とお母ちゃんが入って行きます。おばあちゃんは、舞にラジオを覚えているかと聞きました。もちろん、舞はよく覚えています。
「もう完全に壊れてしまったとよ。新しかとば、買わんばたいね」
しかし、お母ちゃんはおばあちゃんのことが心配です。
「母ちゃん、もう船は操縦できんとよ。私な、母ちゃんば一人で島に置いとくとや、心配やけん」
お母ちゃんの心配はわかりますが、おばあちゃんは島から出るつもりはないのでした。
「一人じゃなか、みんながおる。これからも島で暮らす。話しは終わりたい」
そう言われ、舞とお母ちゃんは一旦大阪へ戻ることになりました。
これからは空
舞が東大阪に戻った後のある日、こんねくとにはお客さんが来ていました。
取り出したのは、大阪万博誘致のチラシでした。
「東大阪の工場も参加できへんかなって、どう思う?」
しかし、万博は2025年です。ちょっと先走りすぎたようです。
「でも万博に参加して、東大阪と世界を繋げたらいいですよね」
舞は前向きに受け取っていました。
「東大阪が世界に誇れる新しい技術。どんなんがええやろ」
しかし、すぐには出てきません。
「五島でもドローンを使って、物流の実験してるってゆうてました。これからは空やって」
一太の弟・慶太がやろうとしていた実験のことを話します。
「空って言ったら舞ちゃんの得意分野じゃない」
御園に言われますが、舞にはどのように東大阪と空が結びつくかわかりませんでした。
相談
ある夜、舞とお母ちゃんが五島に行っていた時、貴司のサポートをしてくれた勝と雪乃を呼んで、夕飯を食べました。
「食べながらでええねんけどな、みんなに話しがあんねん」
そう言って切り出したお母ちゃん。
「母のことなんやけど、お医者さんに言われた。一人暮らしは避けた方がええて。ほんでな、退院したらここで一緒に暮らしたいと思ってんねんけど。どない思う?」
雪乃は「島で一人で暮らすのは心配やもんな」と言い、貴司も「僕はそれが一番いいと思います」と同意してくれました。
しかし、おばあちゃんは「絶対島離れたくない」と言っています。雪乃は、説得してここに来てもらうしかないと、サポートを約束してくれました。ただ、勝は考えています。
「そんな簡単に背中押されへん。これ迎える側に相当な覚悟がいると思うねんな。めぐみさんは社長で忙しいやろ。舞ちゃんも貴司も仕事あるし、歩もおるやん。手いっぱいや」
そして、勝はお客さんから聞いた話をしました。
「うちにくるお客さんでな、親の介護しんどいゆう人おんねん。子育てはだんだん楽になっていくけど、介護はその逆なんやて。別にお母さん迎え入れることを反対してるんとちゃうで。なんかキツイ言い方してもうてたらごめん」
勝の言うこともよくわかります。お母ちゃんはもう一度考えてみることにしました。
そして、舞と貴司も、覚悟を決めるのでした。
覚悟
IWAKURAでは、毎日社長として忙しく働くお母ちゃん。
仕事中に携帯電話が鳴る。かけてきたのは信吾でした。
「さっき祥子さんの顔見に行ってきたとよ。体調は良さそうやった。じゃばって、気持ちは沈んどるままたい。一太がバカやると笑ってくれるけどね」
そうして、予定通り今週末退院することを教えてくれました。お母ちゃんは、隊員の時にはまた五島に行くことを約束しました。
そして、家に帰って舞に相談します。
「ばんば、週末には退院できるって。五島、行ってくるけど、あんたどないする?」
舞は、貴司と歩を連れて一緒に行くと言うのです。
お母ちゃんは舞と貴司の覚悟を受け入れました。そして、お母ちゃんの覚悟を話すのでした。
継いで欲しい
舞とお母ちゃんは、梅津にアキラを呼びました。
「アキラくん、今日来てもろたのはなIWAKURAなんやけど、ゆくゆくはアキラ君に継いで欲しいと思ってる」
お母ちゃんからの言葉に何も言うことができないアキラ。
「今度、五島の母を家で引き取ろう思ってんねん。ずっと島で暮らしてきた人やから、大阪に住むのはしんどいと思う。私が、しっかり傍に着いとかな。せやけどそれは、社長の仕事とは両立できへんことやと思うんよね」
それを聞いて、アキラは「俺より社長にふさわしい人いてる」と言うのです。
「会社を誰に託すか、母が倒れる前から考えていたことやねん。舞か、悠人か、継いでもらうことも考えた。せやけど子供に継いでもらうことに拘らなんかてええのちゃうかなって。アキラくんやったら、IWAKURA任せられる」
しかし、アキラはすぐに受け入れることができませんでした。
「それは買いかぶり過ぎです。俺は現場しか知らへんし、経営なんて無茶です」
お父ちゃんが工場を継いだのは30歳の時でした。長崎にある会社で働いていたのを辞めて戻ってきたのです。経営どころか、工場のこともわかっていなかったのです。それに比べ、IWAKURAのことを良く知っているアキラをお母ちゃんは、信用しているのでした。
アキラは「時間を下さい」と言って、答えを保留しました。
退院
週末、おばあちゃんは退院して、家に戻ってきました。家では、舞、貴司、歩みが待っています。
「ばんば、退院おめでとう」
そう言うと紙で作った首飾りをかけました。
家に帰ってきたおばあちゃんは、船を見に行こうとします。しかし、しびれが残っていて、体に力が入りません。今、めぐみ丸は、島の若者・若葉が手入れをしてくれています。
そうならと畑を見に行こうとするおばあちゃん。畑は、信吾と一太が交代で見てくれています。
今までやってきたことが、何もできなく気落ちするおばあちゃん。
「情けなかね、皆の世話になっちょる。自分のこと自分でできんとが、こがん苦しかったいね。こん先や、できんことばっかり増えていくとさ」
そう愚痴るおばあちゃんに舞は言うのです。
「ばんば、私に教えてくれたやんか。”できんなら、できることば探せばいいとぞ“。ばんばにできることいっぱいあると思う。ううん、ばんばにしかできへんことが、いっぱいあんねん。ジャム作りも、一緒にやろう」
ばんばを説得
ジャムを作ってる舞。
お母ちゃんとおばあちゃんは、おじいちゃんの遺影を見ています。
「お父ちゃん、いつまでも若かね。母ちゃん、大阪こんね。私は母ちゃんと一緒に住みたか。20年しか一緒におらんかったけん、これから親孝行ばしたかとよ」
しかし、おばあちゃんは首を縦に振りません。
「めぐみ、お前が飛び出して行ったことや、とっくに何ともおもっちょらん。大阪にはいかん」
おばあちゃんの決意にお母ちゃんも決意で答えます。
「私、IWAKURAの社長ば辞めようと思ってる。母ちゃんのできんことば、私が代わりにやる」
おばあちゃんは「そがんな理由で手放すとが」と驚きます。
「私にとっては大きい理由やけん。でもな、会社はすぐには辞められんけん。いろいろ引き継がんといけんこともあるし。引継ぎが終わったら、現場ば離れるけん。そん時に母ちゃんが、やっぱり戻りたかっち思ったら、一緒に五島に戻ろうね」
おばあちゃんは、お母ちゃんの決意に胸が熱くなりました。自分のため会社を辞め、戻りたかったら一緒に五島に戻ると言ってくれたのです。その気持ちに応えることにしました。
「めぐみ、大阪に行くけん」
送別会
それからしばらくして、おばあちゃんが島を離れる時がやってきました。
一太と結婚した百花。子供の進も生まれているようです。他にはいつものメンバー、さくら、信吾夫妻、豪が送別会に集まりました。大阪からは、お母ちゃんが来ていました。
「じゃあ、一言よかかね。祥子さんが明日、大阪に行きます。ここにいる全員、祥子さんには散々世話になってきました」
豪の言葉にみんなはそれぞれ思い出を語ります。
一太 「腹減ったらいっつもおやつくれたな」
信吾妻「美味しいジャム、ありがとうございました」
さくら「しょっちゅう恋愛相談にのってもらって、私たちが結婚できたとは祥子さんのおかげよ。ね、むっちゃん」
むっちゃん「祥子さんや俺たちにとってのカササギたい。カササギや、織姫と彦星ば会わせてくれるとよ」
そこに若葉がやってきました。
「遅くなってすみません。よか写真たてがなかなか見つからんくて。今日、私が撮ったとです」
そう言って渡してくれた写真は、めぐみ丸の写真でした。おばあちゃんは、若葉に船を譲ったのです。
「船もよろこんじょる。またお客さんば運べるけんね」
そして、みんなで乾杯しました。
ばんばの大阪生活
翌日、五島の家から出発しました。家を離れる時、感慨深く見つめるおばあちゃん。
舞の家の表札は結婚して「梅津、岩倉」になっていましたが、今回おばあちゃんが来ることで、才津も追加されました。そして、家は手すりをつけたり、バリアフリー化しています。
東大阪に着くと、夜はすき焼きで歓迎しました。
しかしその夜、おばあちゃんは中々眠ることができませんでした。
そして、それからしばらくして、ある日の昼。舞が走って帰ってきました。
「今から笠巻さんとご飯やねんけど、ばんばも一緒にいかへん?」
笠巻には子供達にモノづくりの良さを伝えるための「技術教室」の先生になってもらいたいとお願いしていました。
「いろいろ考えてんねんな。やることないちゅうのは、しんどうてな」
笠巻も引退後、時間をもてあましているようです。その「やることない」は今のおばあちゃんにも当てはまる言葉でした。
それから、おばあちゃんはデラシネにいってみました。おばあちゃんは、本はあまり読まないようです。貴司はおばあちゃんのために沢村貞子の「私の台所」を勧め、夜はその本を読むことにしました。
ある夜、舞がラジオを持ってきました。お母ちゃんに頼まれ、修理できる人を探していたのです。
「職人さんに相談したら、直してくれはった」
嬉しそうなおばあちゃんの顔が印象的でした。
アビキル
舞がこんねくとで仕事をしていると、電話がかかってきました。相手は、難波の天才・刈谷です。
「よか倉庫しらんか?作業場にする倉庫。今まで借りとったところ、急に出ていけ言われたとよ。じゃけん、代わりを探しとうと」
刈谷は安くて長く借りられる倉庫を探していました。舞は「探してみます」と請負ます。
それから一月後、刈谷は玉本を連れてこんねくとにやってきました。二人はドローンを開発する会社を立ち上げていたのです。
その会社の名前は「ABIKILU」です。
「国友一貫斎の飛行機ですか?」
舞がそう言うと、刈谷は嬉しそうです。舞は昔、お父ちゃんに見せてもらった本にあった国友一貫斎の飛行機を思い出したのです。それが「阿鼻機流大鳥秘術」でした。
刈谷は「さすがやね」と飛行機好きな舞を褒めます。そして、借りた倉庫で開発を進められると言うのです。舞は、何を開発するのか聞きます。
「空飛ぶ車たい。試作機、見に来るか。倉庫の片隅にうずくまっとおのは、未来の空を夢見る翼とよ」
御園は「類が友を呼ぶ」と笑うのでした。
最後に
先週妊娠が発覚したかと思ったら、今週はもう出産です。土日を挟むと大きく時間が流れるようです。金曜日告白したと思ったら、月曜日に結婚した時も同じでした。
そして、ばんばの東大阪に来て、懐かしい伏線が回収されています。励まされた子供の舞が、今度は励ます立場になったり、国友一貫斎、難波の天才も出てきました。
空への思いはあるものの、物語は空から離れていました。しかし、刈谷が出てきたことで、ぐっと空に近づいた感じはあります。
ただ、毎回のことですが、予告が不穏です。
貴司の苦しみ、刈谷と玉本のケンカ(?)。ただ、一家団欒のシーンでは、久留美と悠人が登場していました。そこは楽しいシーンになりそうです。
あと2週。どうなるか楽しみです。