電動キックボード 石子と羽男(4) ネタバレ

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電動キックボード は、最近街中でよくみられるようになりました。

現状では、道路交通法と道路運送車両法上では、原動機付自転車(原チャリ)に該当します。手軽にレンタルできるようになっていますが、結構事故も多いみたいです。

そんな第4話のネタバレです。

石子と羽男公式HP

主な登場人物

石田硝子しょうこ  有村架純
羽根岡はねおか佳男 中村倫也
うしお綿郎   さだまさし
大庭おおば蒼生  赤楚衛二

羽根岡優乃 MEGUMI
堂前絵実  趣里
堂前一奈  生見愛瑠

第4話のストーリー

弁護依頼

自宅で、風呂上がりの羽男は、SNSに「ブランディング」のために写真をアップしていました。

「今日はクルージングを楽しんでいる。戦い続ける弁護士にも羽を休めるヒトトキが必要だ。。。」

雑誌の夜景を写真に撮って、SNSにアップしていました。そんな時、羽男の電話がなります。

電話は潮法律事務所からで、石子だと思ったら潮からでした。

「夜中にゴメンね。たった今、弁護の依頼が入ったんだよ、お願いできないかな。もちろんフォローはするから」

仕事の電話でした。

事件詳細


7/22の夜12時半ごろ、堂前一奈は、バイト先から電動キックボードを運転して帰っていました。

路上駐車していたワゴン車を避けて通った時、車の陰から男性が飛び出し、衝突してしまったのです。

地面に倒れた男性に駆け寄り、「ケガはないですか?警察と救急車を呼びます」と言ったのですが、「ケガはない何もしなくていい」と告げ去ったため、連絡先の交換もできず帰宅しました。

状況を説明してくれたのは、一奈の姉・絵実でした。

「妹はそう言っていました。心配になった妹が警察に相談に行ったら、相手が意識を失っていることを告げられて、緊急逮捕されたんです」

被害者・新庄隆信は、自分の足で帰宅後、妻と少し会話を交わします。そのあと、容体が急変し、意識を失ってしまったのです。診断は「脂肪塞栓そくせんによる低酸素脳症」です。病院に運ばれたあと、妻が通報し、警察は犯人を捜していました。

接見

羽男は一奈に接見にきていました。

「警察はあなたが何もせず立ち去ったと思っているようです。
 その場合は、道路交通法第72条第1項 救護義務・報告義務違反。いわゆる、ひき逃げ」

しかし、一奈は「引き逃げなんてやってない」と言うのです。そして、相手にいいと言われたから、現場を離れたと言うのでした。

「現在の法律では、電動キックボードは原付と同じ扱いになります。衝突した相手に大けがを負わせ、しかもそれがひき逃げだった場合には、数年単位の実刑判決をくらう可能性もあります。
 運転免許はもちろんお持ちで、自賠責も加入してあると」

羽男が状況を確認しました。

堂前の事情

「突然すみませんでした。おもわず潮先生に電話してしまって」

堂前絵実は、以前、潮に弁護してもらっていました。

「思い出していただけただけでも光栄です。
 交通事故でご両親を亡くされて、視力まで無くされたあなたと妹さんのために、あなたと妹さんのお役に立ちたかったんだよ。羽根岡先生も全力で寄り添ってくれるからね」

そして、民事としては潮が、羽男は刑事事件としては処罰を求めないという示談を目指していました。

防犯カメラ映像

電動キックボードに乗ってみる羽男。楽しんでいる羽男に石子は「早く降りろーー」と言っています。

「いや、こういうのは流行りに飛びつく人みたいで敬遠してたけど・・・」

乗りながら話しているので、遠ざかると何を言っているのか聞き取れません。そして、大庭は木元帰社探しの手伝いをすることになっています。

「防犯カメラはどうです?」

大庭は石子にそう聞きますが、石子はさんざん断られた後でした。

「昼間いろいろ当たりましたが、警察への提出義務はあっても、弁護士に提出する義務はないので断られてしまいました。事故が起きた時間まで地道に探してみます」

今日の天才ネタ

石子と大庭が話してる前を、羽男が電動キックボードに乗って通り過ぎました。

「通り過ぎない!無料時間中に返します!」

そういう石子に「ケチケチ石子」と毒づく羽男。そうなると、石子も反撃します。

「そのオールバックですが、天才ネタ”独特な髪形にするといいかも”ってことで、それですか?」

しかし、羽男は気にせず「問題ないだろう?」と聞き返します。

石子は「迷走してるとしか思えません。降りなさい」と言いますが、前にも十分優秀なのでブランディングする必要ないと話していたのでした。ただ、羽男は、そのブランディングを楽しんでいるようです。

被害者の妻

被害者はICUに入っていますが、意識ははっきりしていて、後遺症も残らないであろうと被害者の妻が教えてくれました。石子と羽男は、被害者の妻に呼ばれ、病院にやってきたのでした。

「被疑者のお姉さまから手紙を預かってきております」

そう言って、絵実からの手紙を妻に渡します。

「詫びて欲しくて、会うと言った訳ではありません。夫がどんな目にあわされたか、はっきりさせたいんです。あの人、キックボードに跳ねられ、逃げられたと言っていました」

しかし、一奈は「助け起こした」と言っていました。そのことを妻に伝えます。

「警察から証拠は確認できていないと聞いています。すぐ通報してくれたらこんなことにならなかったのに」

被害者と一奈とで、証言が食い違っていました。

担当検察官

「依頼人、嘘ついてるパターン?」

羽男は、妻の話しを聞き、一奈が嘘をついているのではないかと疑い始めていました。しかし、石子はそれはないと思っています。そんな時、声をかけてくる人物がいました。

「佳男?石田さん、どうもー」

そう言ったのは、羽男の姉・羽根岡優乃です。優乃は検察官です。どうして病院にいるのかと聞く羽男に優乃は言うのでした。

「あんたと一緒よ、キックボードの案件、担当変わって私になったの。
 弁護人、あんたで良かったわ。余計な苦労をしなくてよさそう。
 被害者は示談する気がないって聞いてるよね?今回過失運転致傷罪と救護義務違反で起訴するね。
 公判も私が担当するから、法廷でやりあおう、じゃあ」

そう言って、去って行きました。

法廷

法廷では、検察からの証拠の防犯カメラ映像を見ての審理となっています。

しかし、防犯カメラ映像では、キックボードとぶつかったところは、ワゴン車の陰で見えていません。そして、その陰になったワゴン車には、ドライブレコーダーはついていませんでした。

「救護があったことはまったく証明できません。むしろ、現場から立ち去るまでの時間を考えれば、何もしていないのが合理的だと考えます」

検察官・優乃はそう言って、一奈に非があることを説明しました。

「先ほどの画像から、被害者は横断歩道のない場所を渡ろうとしていた。それに夜間は路上駐車も多く、その陰から歩行者が飛び出してくることを予見することは難しいため、被害者側にも過失があったのではないかと考えるべきです。民事事件の例ではございますが、加害者側の過失の程度が著しく低いとされた裁判例があります」

羽男はそう言って弁護します。そして、過去の事件を聞きます。

「最後に貴方は2年前、ご両親を無くされていますよね?
 それで運転に対する心掛けが変わったというのはありますか?」

羽男の問いに、一奈は答えます。

「法廷速度を守り、事故を起こさないよう、ずっと安全運転を心掛けていました。
 今まで交通違反で捕まったり、警察に対して嘘をついたことはありません」

今度は検察側の質問です。

「単刀直入に伺いますが、あなた未成年の頃、交通違反を含んだ非行歴がありませんか?
 4年前17歳の時、当時交際をしていた男性と自転車の二人乗りして、歩行者と衝突。その時通報せず、交際していた男性と逃走した。
 その後、目撃者からの通報で発覚し、逮捕。逮捕された際、何て言っていたか覚えています?身に覚えがないと言っていいたにも関わらず、防犯カメラ映像があると知り、すぐに嘘だと認めていませんか?」

そう聞かれ、素直に一奈は認めました。

「彼女は交通違反も、警察に嘘をついたこともないと言っていましたが、明らかに虚偽です。被告人の証言には信憑性がありません」

なんであの人が?

事務所では、みんなで防犯カメラ画像を見ていました。

「これは実刑は免れないかもしれないな」

そう言う潮。大庭は「ひき逃げじゃなかったら?」と質問します。

「結果的にはケガも大したことなかったみたいだから、ぜんぜん違ってくるよ」

石子は「目撃者探し」に注力してみようと言います。その時、羽男が疑問をぶつけます。

「なんだかおかしい。姉は東京地検の若手エース筆頭だ。そもそも交通部門じゃないし、こういった交通事故を担当するイメージもない。それなのになんであの人が?」

石子はの見解はこうです。

「電動キックボードという新しい乗り物が一般化しつつある中での事案ですから、検察も慎重にすすめたいとか」

羽男を心配する石子を心配そうに見る大庭の姿がありました。

示談交渉

事務所の電話に被害者の妻から電話がありました。

「夫が示談方向で考えてもいいと」

それを聞いて、驚き立ち上がる羽男。姉・優乃からは「示談はない」と聞かされていたので、驚くのも当然です。さっそく、被害者に会いに行きます。

「裁判でも素直に罪を認めて、すぐ1000万円払うなら、考えないこともないです」

そう言われ、困ってしまう羽男。自賠責保険には入っていましたが、任意保険には入っていません。そこまでの金額を払うことは、難しいと考えていました。新庄に「いくらを想定していましたか?」と聞かれ、素直に話します。

「任意保険に加入していないのですぐにとはいかないのですが、治療費と休業補償も加えて、200万円」

しかし、新庄は引き下がりません。

「わかってます?引きひげされて、死にかけたんですよ。
 かなり長く仕事も休まなければなりません。誠意を感じたら、処罰を望みませんと証言します。でも、嘘をつき続けるなら、厳罰を望む気持ちしか出てきませんね」

そう言われ、絵実に相談しにいくのでした。

家を売る

「この家を売れば、それなら支払えます」

絵実は両親と暮らした家ですが、売って示談金を払って二人の暮らしを守れるならと言います。

しかし、一奈に面会し、絵実の気持ちを伝えると、反対しました。

「私は絶対ヤダ。なんで嘘ついたやつに1000万円払わないといけないの?マジで新庄って人、嘘ついてるんだよ。そうだ、あの時あの人から甘酸っぱい匂いがしたの。駆け寄った証拠にならない?」

しかし、その証言だけでは、駆け寄った証拠にはなりそうもありません。ただ、事故のあった日、確実に新庄からその匂いがしたとういことが証明できれば、話しは別です。そして、絵実から差し入れを預かってますと、拘置所で身につける毛糸の衣類が差し入れされました。

あの日あの時あの場所で

一奈の意向を聞いて、石子と羽男は新庄に示談の方針を伝えます。

「すみません。ご希望の金額をお渡しすることはできません」

そう言うと、新庄は「賠償額の方は、民事の方で徹底的に戦います」と言うのでした。

そして、石子は気になっていることを新庄に聞きます。

「ちなみに、事故があったあの日のあの時間、あの場所で何をなさっていたんですか?勤務先からは遠い・・・」

言葉を言い切る前に新庄は「答える義務はないでしょう」と言って、話しを打ち切りました。

弁護士倫理

「なに気にしてるの?」

新庄と会った後、羽男は石子にそう聞きます。

「なんでしょう甘酸っぱい匂いって」

しかし、羽男はどうして気にしているか理解できません。

「そもそもそれを嗅いだのかもわからない。また嘘つかれてることもあるし。なんだよその甘酸っぱい匂いって。
 やっぱり家を売って払うべきだな。それで裁判で厳罰は望まないって言ってもらえば、執行猶予もつくかもしれないし」

そう言って、家を売ってもらうように絵実に話すべきかと羽男は考えていました。

「そうでしょうか?依頼人が真実が違うと言うならば争うべきではないかと」

石子は全面的に一奈の言うことを信頼しています。しかし、羽男は違います。言うことはわかりますが、証拠がありません。

「その証拠を探す努力を続けなければ」

石子は前向きです。ただ、羽男は「無駄なこと嫌いなの知ってるでしょ?」と言って、乗り気ではありません。

「弁倫!(弁護士倫理)」

石子は羽男に注意するのでした。

身内に甘すぎる

「よっ、和解できた?」

病院の入り口で、優乃とばったり出会いました。羽男は「いや」と言って、交渉が不成立に終わったことを伝えます。

「そう。変わんないね、あんた。まだあんな戦いしてるの?
 臨機応変に対応できなきゃ終わり。わかってる?あんたが未熟だと依頼人が不幸になるんだよ。
 人の人生背負う覚悟でやってる?そうじゃないんだったら、弁護士辞めた方がいい」

優乃は辛辣に羽男に言うのでした。

「いくらご家族でもそこまで言うことは」

石子は、羽男を守ろうと一歩前に出ます。しかし、優乃はたじろぎません。

身内に甘すぎるってのも、考え物だよね」

借りだされた理由

「見て下さい。被害者の妻、新庄わかばさんの父は、元東京地裁の検事正だそうです」

大庭が見つけてきたのは、宝生和道という元東京地裁の検事正のインタビューでした。

「これが羽男さんのお姉さんが借りだされた理由ですかね」

そう聞く大庭に羽男は「ありうるね」と元気なく答えました。

「被害者は検察の身内であり、無言の圧力がかかっている可能性がある。
 お姉さんが言っていた身内に甘いっては、検察についてだったのでは?」

しかし、羽男は「どうかな?」と、やっぱり元気がありません。優乃に言われたことが、ショックだったようです。

「帰るわ。お疲れ」

そういうと、帰ろうと外へ出ていきました。それを見て、心配そうな石子でした。

納豆菌と日本酒

羽男は帰ろうと自転車の鍵を探していました。

石子は追いかけて外に出ると「鍵ならそこに」と、自転車についていることを教えてあげます。

「知ってるよ」

自分の非は認めたくない羽男。いつものことです。そして、石子が見つめていることに「なによ?」と聞きます。

「納豆、食べないそうです。酒蔵で働く人は納豆好きでも、日本酒を作る期間は納豆を食べないらしいです。
 お酒が必要とする微生物を納豆菌が殺さないための努力なんですって。これ知ると、日本酒が飲みたくなりません?」

意味を考え、羽男は「飲みに行こうってこと?」と確認します。そうすると、石子は「ええ」と肯定しました。二人とも素直になれない、めんどくさい性格なのでした。

相棒

「たまには、親睦を深めることも相棒として必要かと思いまして」

石子は、飲みに誘った理由をそう言いました。しかし、その「相棒」が大げさに聞こえる羽男。

「もし、気を使ってくれてるんなら、別に気にしてないよ、あの人の言葉」

そう言っている時、蕎麦屋の塩崎が二人の間に入ってきました。

長いものに巻かれよう

「散歩は大事だよね。答えが見つからなくても、すっきりする」

潮は、羽男と並んで、ジムのウォーキングマシンで歩いていました。

その頃、優乃は検察の上司と話していました。

「新庄隆信氏の発言、全面的に信用して良かったのでしょうか?もっと慎重になるべきだったのではないでしょうか?」

そう言われた上司は、優乃に言います。

「長い物には巻かれておこう。あぁ、聞いたよ。相手の弁護士、弟さんなんでしょ?手を抜いたりしないよね?」

そう言われた優乃は「まさか。私の性格、ご存じですよね?」と言い返すのでした。

妹の想い

石子と羽男が、一奈からの手紙を持って、絵実の家を訪ねました。

「ヘルパーさんへ。お姉ちゃんがお世話になっています。火災保険の継続手続きをサポートしていただけますか?私のデスクの右上の引き出しに入っています。それと、姉ちゃんは甘いものを爆食しちゃうので、食べ過ぎないように見張って下さい」

手紙にはそう書かれていました。絵実は「言い方」と言って笑っています。

その時、石子は絵実の腕に傷があるのを見つけます。

「その手、どうされたんですか?」

そうすると、絵実は話し出します。

「新庄さんに会いに行ったんです。でも、会っていたけませんでした」

驚く石子と羽男。

「その際はご一報ください。新庄さんは刑事裁判の承認でもありますので、安易な接触はこちらの立場を悪くする場合があります」

妹は姉を思い、姉は妹のことを心配していました。どうしても妹が嘘をついていないと伝えたかったのでした。

証人探し

姉の想いを受けて、証人を探しますが、なかなか見つかりません。

そんな時、スーツ姿の大庭の姿が事務所にありました。

「採用面接なんで」

大庭はそう言いますが、時間はもう夕方です。

「バイト終わりでいいよって言ってくれたところなんです。夜の聞き込み、面接終わったらやります」

石子は大庭に「いいですよ、今日は」と言うのでした。しかし、大庭は「夜、危ないですよ」と言って引き下がりません。

「自分語りいいですか?
 高校の時なんですけど、4月最初の月曜に、電車で目の前にリクルートスーツっぽいのを着た女性がいて。挨拶書いたメモを読みながら、ぶつぶつ言っていたんです。でも、クリーニングのタグがついてて。初出勤で挨拶するんだな、クリーニングのタグついていたら可愛そうだなって思ったんですけど、降りて行っちゃって。これ10年経ってもたまに思い出すんですよ。
 つまり、俺がなんかすれば防げたってこと、ずっと忘れられないタイプなんですよ。だから、石子先輩が危ない目にあうかもしれないのに何もしなかったら、一生後悔すると思うんで、俺いきます」

そこまで言われて断ることができない石子。素直に「お願いします」と言うのでした。

甘酸っぱい匂い

「この人ご存じないですか?」

石子と羽男は、被害者の写真を見せながら、証人を探していました。

「あぁ、この人。かなり酔っぱらってたみたいで、ぶつかってきたんだけど、詫びもせずに行っちゃったんだよ」

そういう人を見つけました。それも、事故のあった7月22日のことです。

「何か匂い。リンゴみたいな甘酸っぱい匂いがしてたな」

甘酸っぱい匂いも一奈の言う通りでした。そして、どこから来たのかと聞くと「その奥から」と答えました。

石子は、どうしても新庄がどこへ行っていたか気になっていました。

「実は、新庄さんがどこから来られたのか、ずっと気になってたんです。それでお店も調べてたんですが、1軒気になるところがあって、あそこが入口で」

そう指さす先は、証人が指さした場所と一緒です。しかし、看板もなく、紹介がなければ入れない場所でした。

潜入

石子と羽男がじゃんけんをして、負けた石子がインターフォンを鳴らします。

「新庄隆信さんからのご紹介で、石田と羽根岡です」

そう言うと、聞いてないと言われてしまいます。しかし、「連絡しておくと言われた」と粘ると、扉を開けてくれました。

中はカジノテーブルのある、違法カジノでした。

「お聞きになられてますか?うちは3万円からですので。
 チップを準備してきます。水タバコはやられますか?」

最低金額が3万円ということでしょうか?そして、水タバコは甘酸っぱい匂いがしています。

「リンゴの匂い、これですね」

この場所に新庄がきていたことを確信した時、店から新庄に連絡し、紹介していないことがバレてしまいました。捕まる石子と羽男。石子はかいくぐり、電話で助けを求めます。

そこに大庭が突入してきました。大庭は剣道をやっていたので、木の棒を持ってやってきました。しかし、大庭も捕まってしまいます。

そこに警察が突入してきました。大庭が警察に連絡してあったのでした。しかし、石子のことが心配になった大庭は、警察を待たずに突入してきました。

男の部屋にはあがらない

警察の事情聴取を終え、石子と羽男と大庭は帰ります。しかし、石子と羽男は同じ方向ですが、大庭は逆方向です。電車がないので、仕方なくタクシー2台に分かれて乗り込みます。

石子が羽男のマンションまで来ると、羽男は突然変なんことを言い出します。

「ふるさと納税やってる?
 俺がやってるやつがさ、クラフトビールやってるところで。クラフトビールって生ビールのことみたいね」

言っていることの意図がわからない石子は「それがなにか?」と聞きます。それに対して、羽男は素直に「飲んでいかない?」と言うのでした。

飲むのは、非常階段でした。部屋でいいという羽男ですが、石子は「気軽に男の人の部屋にはあがりませんよ」と、石子らしい固いことを言うのでした。

そう言えば、大庭の部屋にもあがりませんでした。

自信

非常階段で二人で飲みながら、羽男は素直に話し出しました。

「やっぱ気にしてた。姉の言ってたこと。ぶっちゃけ自信なくてさ。
 ちっちゃい頃から俺の武器、記憶力だけ。フォトグラフィックメモリーって見たものを瞬時に記憶できるってやつで、司法試験もそれで合格したってだけで。それになんか、想定外のことが起こると、体が・・・」

そこまで言うと、石子は潮から聞いていたと伝えました。

「それで今回の案件も裁判で上手く弁護する自信がなくて、それで示談での解決を望んでたんだな。
 姉が言うように、覚悟が足りなかったんだと思う」

そう羽男が言うと、石子は羽男に発破をかけます。

「何弱気なこと行ってるんだ、そこの弁護士。私4回落ちてるの知ってますよね?貴方は受かった、それだけで自信もってくださいよ」

そう言われ、羽男は冗談で返します。

「下には下がいるんだな。東大ローを主席で卒業してるのに4回も落ちてるのは・・・」

姉の想い

目撃者は見つかりません。

絵実は、妹のためにビラ配りをして、目撃者をさがしています。その手伝いをする潮。

「私の妹なんです」

そう言って、ビラを配っていました。

尋問

「オナガ町のクエストビルご存じですか?
 当該時刻にそのビルから出てきたという目撃証言が得られています。
 先ほど取り調べた弁18号証の通り、そのビルには違法なカジノ行為ができる店舗が存在しています。行かれていませんか?」

羽男は新庄にそう尋問します。しかし、事件とは関係ないと検察から異議が入ります。

「証人が虚偽の質問をしていないかの確認をしております。
 その店は水タバコの煙で充満しており、滞在するとほんの数分で甘酸っぱい匂いが衣服に付着します。先ほど申し上げた目撃者も事故後あなたに駆け寄った被告人も、貴方から甘酸っぱい匂いがしていたと証言しているのですが、行かれていませんか?」

しかし、新庄は行っていないと答えます。

「本当ですか?救急車を呼ばれ、警察に事情を聞かれたら、違法賭博の店に出入りしていたことが明るみになるかも知れない、だから立ち去ったのではないですか?」

しかし、これには検察から異議が唱えられます。

「裁判長。一連の発言は状況証拠だけで根拠薄弱、弁護人の憶測を述べたもので、質問になっていません」

羽男も認め、ここで終了しました。

ぐだぐだ

そして、被告人質問です。羽男は一奈に質問します。

「では、供述明確化の為、弁20号証の地図を示します。
 自宅からスーパーカツゼンまでの距離は4kmということでしたね?あなたが、電動キックボードの使用を開始してから、事故が起こるまでカツゼンに行ったのは、何回だったか覚えていますか?」

そう聞くと、一奈は答えます。

「レシートが家計簿をつけるために残っていて、合計24回です」

それを元に羽男は話しを続けます。

「ということは、往復で4㎞かける2で8km、アルバイト先までの往復とスーパーまでの合計距離は1047㎞・・・・」

ぐだぐだになっています。

裁判長も困っていましたが、検察から異議が入ると、食い気味に異議を認めていました。

時間の引き延ばし作戦

優乃は容赦ありません。

「よろしいでしょうか?異議を出すまでもないんですけど、ここは弁護人の勝手な思い込みを述べる場ではありません。
 そもそも、スーパーのレシートがあるからと言って、電動キックボードを使用していたという証明にはならないですよ。徒歩、自転車で行ったのかもしれない。
 電動キックボードを使っていたからと言ってなんになるんですか?こんな脆弱な根拠を元に主張されても、なんの証明にならないですよ?これが証拠になると思ってらっしゃるのが恐ろしいです」

ぐだぐだな質問をする羽男に指摘するのでした。そして、裁判長は質問を打ち切りしようとします。

「弁護人、ご自分の見解ではなく、事実を確認するように。もう質問はありませんね?」

そこでも、「あの、いえ・・・」と言って、ぐだぐだになりながらも、時間を引き延ばそうとする羽男。

そこで、優乃が追い打ちを掛けます。

「弁護人は不明な尋問を続け、明らかに裁判の進行を妨げています」

それでも羽男は「そうですね、あの、えーー」と言って時間を引き延ばすのでした。

台本通り

そこに石子がやってきました。石子は、傍聴席から、羽男にデータを渡します。

「大変失礼しました。弁護人からの質問は以上です。代わりに新たな証拠を提出させていただきたいのですが」

羽男がそう言うと、優乃は拒否します。

「どういうことです?何も聞いていません」

羽男が状況を説明します。

「被告人の姉・絵実さんは、この2週間、事故のあった時間、目撃者探したのめにビラを配っていたんです。これまで、自分を支えてくれた妹がひき逃げをしていないことを証明するために、2週間毎日ビラを。
 そして、その行動に共感した人がSNSに書き込み、インターネット上で話題となっていました。それをあの日、事故現場から少し離れたところで路上駐車していた運転手さんが、偶然SNSを目にして昨晩連絡をいただきました。そして、ドライブレコーダーの映像を提供していただけることになりました。
 ただ、配送で地方にいたためデータを渡せない。送ってもらおうとしたが、詳しくわからないと言われ、私の相棒であるパラリーガルが取りに行ったのです。しかし、審理に間に合わない可能性があったため、さきほどは少し時間稼ぎをさせていただきました。
 あなたのおかげで、だいぶ時間を稼ぐことができました。ありがとうございます」

検察側にもお礼を言うのは、石子との台本通りでした。

映像

そう説明されても、検察側は納得できません。

「ちょっと待って下さい。そのような詳細不明な映像は、取り調べには当然承服できません」

しかし、羽男はここが勝負と、パワーワードを出して抵抗します。

「それはご覧になってからおっしゃって下さい。このままでは冤罪を生み出すことになりますよ」

そう言われ、裁判長も映像を見て判断するようにと言うしかありませんでした。

そして、法廷に映し出された映像は、事故の瞬間の映像でした。

キックボードでやってくる一奈。そして、車の陰から出てきた新庄とぶつかる。助け起こそうと駆け寄る一奈。しかし、手を振って断る新庄。一奈は携帯電話で通話しようとしている。新庄は立ち去る。

一奈が言った通りの状況が、そこには映し出されていました。泣く、妹。泣く、姉。

「被告人の救護義務違反がないことはあらかです。被害者による虚偽供述の証左だと言えます」

羽男はそう言って、映像を締めくくりました。

安堵

釈放される一奈。絵実が石子と羽男と共に迎えにきていました。出てくると、一奈は絵実に抱きつきました。

「すぐに保釈が通って良かったです。ただ、おそらく無罪という訳には」

羽男がそう言うと、一奈は言いました。

「十分です。私、事故で家族を亡くしたのに、人を殺す可能性があることに無自覚だった。反省しています。民事の賠償の方もできるだけ頑張るから」

そして、石子は「私も引き続きサポート致します」と伝えました。そして、キックボードの今後について話しました。

「予定では、2年以内に改正されます。16歳以上は時速20㎞以下のキックボードが無免許、ヘルメットなしで乗れるようになります。おそらく事故は増えると思われます。手軽な乗り物だからこそ、人を殺す可能性があることを自覚する人が増えるといいのですが」

それを聞いた絵実は、新庄の子供に「私たちと同じ思いをさせなくて良かった」と事故被害者家族の自分達が、新たな被害者家族を生まなかったことを安堵するのでした。

その後

判決がでました。

「被告人を懲役2年に処す。この刑の確定から3年間、刑の執行を猶予する。控訴事実第2の道路交通法違反については無罪」

執行猶予が付きましたが、示談せず実刑になると考えていた時に比べれば、十分な勝利でした。

その後、ひと仕事終わった潮と羽男は、ジムへ行っていました。

事務所には、石子と大庭がいます。

「そうだ、この前の面接、ダメでした。すみません」

そう謝る大庭を石子に優しく言うのでした。

「焦らずでいいですよ、バイト代以上に働いていただいてますので」

尋問

「あっつ、日本おかしくない?佳男は?」

そう言って突然事務所を訪れたのは、優乃でした。

今日は午後から出勤だと石子が伝えます。

「えーあそう。またくるわ。キサブロウのバームクーヘン」

そう言って、お土産を石子に渡しました。キサブロウ?治一郎のことでしょうか?

石子は気になっていたことを優乃に訊ねます。

「お姉さま。ひょっとして、最初から違法カジノの存在を知っていたのでは?
 貴女は、あのカジノグループを摘発したかった。でも、検察の身内が通ってるとなれば、検察の上層部に揉み消されてしまう可能性がある。検察は身内に甘いのだから。
 それで私たちに内情を暴かせ、検察が動かざるようにした。実際、裁判の後、一斉摘発が行われましたよね?今回の裁判はあなたの・・・」

被害者だった新庄隆信も捕まりました。そう石子に聞かれ、優乃は正面から答えることはしませんでした。

「ちょっと待って。ねえねえ、ここ法廷なの?私、尋問されてるの?
 あんたさ、変わってんね。その方があいつにあうのかもね。弟、よろしくね」

そう言って優乃は帰っていきました。

石子は、疑問はそのまま残ってしまいましたが、「美味しそうなのもらっちゃった」と喜んでいました。

最後に

大きな事件は起きませんが、身近で起こりそうな題材を使って、上手に作っていいるドラマだと思います。派手さはありませんが、とても面白いです。さすがTBSって感じ。

そして今回は、題材は電動キックボードで、ゲストがめるるというのが斬新でした。そして、趣里が姉役というのも良かったです。めるるの演技も良かったです。それにしても、趣里は、盲目の演技も上手でした。

そして、次回は塩崎のご近所トラブル。おいでやす小田は、カムカムエブリバディにも出ていました。

次回予告

一筋縄ではいかなさそうな感じです。楽しみです。

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