アスリートの気持ち はマネージメント会社が一番優先することです。
どのスポーツでも、何歳でも、それを優先しないことには、選手との信頼関係は築けません。
そんなオールドルーキー第2話のまとめです。以下、ネタバレを含みます。
主な出演者
新町亮太郎 綾野剛
新町果奈子 榮倉奈々
高柳雅史 反町隆史
深沢塔子 芳根京子
城拓也 中川大志
真崎かほり 岡崎紗絵
牧村ひかり 佐竹晃
第2話ストーリー
牧村ひかり
スポーツマネジメント会社、ビクトリー社長の高柳に呼ばれた塔子と新町は「牧村ひかり、知ってるか?」と聞かれます。しかし、二人は知りませんでした。
スケートボードをやっている9歳の女の子です。東京オリンピックでブームにもなったスケートボードの天才少女を今のうちに「青田買い」しようというのが高柳の思惑です。
そして、パリのオリンピックでメダルを取ったら、会社にとっても大きな収入になると言うのです。
塔子が担当で、新町が一緒に担当します。新町は矢崎十志也との契約では成果を上げましたが、まだ契約社員で見習いの扱いです。
スケートボードはトップ選手の年齢が低くいため、9歳のひかりにも白羽の矢が立ったということでした。
イップス
プロゴルファー高槻がイップスになって、担当の梅屋敷が困っていました。
1メートルのパターが入らず、優勝を逃していました。その試合の後、ずっと予選落ちしていました。イップスは完全にメンタルだという新町は、サッカーでもPKが蹴れなくなったサッカー選手の話をしていました。
「アスリートの心のケアもマネジメントの大切な仕事ですよ」
塔子は、梅屋敷に嫌味を言っていました。
塔子に新町をつける理由
「深沢さんと新町さんをペアにするんですか?」
社長秘書の真崎は、高柳に聞きました。高柳は、「深沢塔子は仕事ができるが、自身にスポーツ経験がない」と言って、最近までアスリートだった新町を見て勉強させようとしていました。
しかし、高柳はオールドルーキーの新町には期待していません。そもその採用したのは、高校の後輩のサッカー選手矢崎と契約するためのワンポイントリリーフのつもりでした。
ただ、塔子の推薦もあって、新町とは契約社員として契約しました。
スポーツマネジメントで大切なこと
「スポーツマネジメントで一番大切なことは、アスリートの気持ちを尊重することです」
塔子は、そう新町に教えます。そうしないと、アスリートと信頼関係は築けません。それに「わかります」と応じた新町でしたが、自身が現役時代にマネージャーなどを契約したことはありませんでした。
しかし、スポーツマネジメントの仕事をすることで、もし現役時代に契約していたら、選手生命が伸びたかもしれないと思うのでした。
「サッカーに未練あるんですか?」
その問いに「そりゃあ」と言ってから、否定する新町でした。しかし、未練たらたらな様子は見ていればわかります。
同業者
牧村ひかりの練習を見にきた塔子と新町。先に外国人が、コーチである父親の元にきていました。
スケートボードをするひかりは、本物のスケーターです。しかし、父親の指導は厳しいものでした。
「ひかり、遊んでるんじゃない。フロントフリップで飛べ。あんな小さな大会で優勝して満足してるのか?」
しかし、牧村ひかりはその言葉に反応せず、練習を繰り返します。
新町が外国人に気づくと、塔子は「同業者」だと言いました。
父親の存在
「ひかりちゃんがより成長するためのお手伝いをさせて下さい」
塔子と新町は父親に挨拶します。新町は「怪しい物ではありません」と言いますが、父親は警戒しています。
「よく言うよ、この前大会で優勝して初めてひかりのことを知ったんだろ。
俺は3歳からボードに乗らせて、6年かけて育てたんだぞ
それをいきなり出てきて、お手伝いさせてくれって、虫が良すぎるだろ」
そう言われてしまいます。しかし、塔子は負けじと話を続けます。
「ひかりちゃんはより大きな大会に出場されていくんですよね?
パリオリンピックも目指されているんじゃありませんか?
いろいろ費用がかかります。私たちはスポンサーを探します」
そう言うと、「あいつらも金の面倒見てくれるって言ってたよ」と言って、取りつく島もありません。今回は、あっさり引き下がりました。
ひかりの争奪戦
海外のマネジメント会社が接触していたことはわかりましたが、どこの会社かはまだわかりません。ただ、新町には父親は興味なさそうに見えました。
「興味ないわけない。娘が競技を続けていくためには、お金は絶対必要なんだから」
塔子はそうやって見ていました。しかし、だとすると、どうして興味のない感じだったのか新町にはひっかかります。
「あんな感じだったけど、たぶん向こうの会社の方に興味を持ってる。
お父さんの要求が高くて条件面で折り合いがつかないのよ」
塔子の推測です。ただ、そうだとして「今まで育ててきたのにいきなり現れてって」と言ったことも、新町は気になっていました。
「あれもきっと本音。アスリートを値踏みする極悪人だと思われるのもよくあること」
父親を落とす方法を考えないとという塔子。しかし、新町は「ひかりちゃん、どう思ってるんだろう?」とそちらが気になります。
塔子は、まだ9歳の女の子でしょと言って、父親を落とすことだけを考えていました。
泉実が口をきいてくれない
新町は家に帰ると、妻・果奈子に今日のことを話して聞かせます。
「9歳って泉実の1つ下だろ。大人たちはお金の話をしてるんだもんな。極悪人って言われても仕方がないのかも」
新町は正直な感想を言います。そして、スポーツマネジメントという仕事をやっていけるのかと、不安な気持ちを果奈子に言うのでした。
「やっていけるのかな、じゃないでしょ。世間は厳しいの。そんなことでへこたれてどうするの?」
果奈子に言われてしまいます。さらに、見習いという状況も新町は不安です。しかし、果奈子は「家計はなんとかするから、早く正社員になって」と言うのでした。
そこに娘達がやってきました。しかし、新町には口をきいてくれません。
「現役復帰したら口きいてくれるかな」
娘のこともあって、現役に戻りたいと思う新町でした。だからこそ、声がかかったらすぐ復帰できるように毎日走っているのでした。
そんな新町に果奈子は報告がありました。果奈子は女子アナだった経験があるので、フリーアナの多くが所属する事務所に所属することにしたのでした。
イップスのメンタルクリニック
銀座四丁目にあるメンタルクリニックは、新町が紹介したクリニックです。ショートパットが入らなくなった高槻のために、新町は梅屋敷を経由して高槻を連れてきました。
「動物を想像してください。目のまえに動物がいます。何がいますか?」
そんな感じで催眠療法的な、イップスを克服するための治療が行われました。高槻も素直に聞きますが、新町も素直に聞いてしまいました。
しかし、その結果で短いパットを練習しますが、やっぱりダメでした。
その状況で、梅屋敷は契約を切ろうと高柳に話を持っていきました。
「アスリートにスランプはつきものだ。そんなんでいちいち契約を切っていたら、他のアスリートから信用がなくなる。
それを切っ掛けで契約を切られたら、君の責任だ。なんとかしろ」
そう言われてしまいました。
梅屋敷
もともと、梅屋敷は布団の訪問販売をしていました。成績はトップだったようです。しかし、会社がブラック企業だったので辞めてしまいました。
そこで、スポーツには興味はありませんでしたが、スポーツマネジメントという名前のカッコよさで入社したという噂をしていました。高柳は梅屋敷のことをガッツがあると、気に入っているようです。
とにかく、梅屋敷は高柳に褒められ、評価されたいと思っています。
そして、塔子にライバル心を燃やすのは「女性」に負けたくないという感情からきているようです。そんな話を聞いて、新町は「ネイマールか」と言うのでした。
ブラジル人のサッカー選手のネイマールは、今は変わってきていますが、以前は「俺が俺が」というタイプでした。それと梅屋敷と似ていると新町は言うのですが、あまり理解されませんでした。
スポンサー探し
「スケボーに興味がある企業?」
スケートボードショップで、スポンサーになりそうな企業を聞き込みする塔子と新町。
「おたくらも、ひかりちゃんのスポンサーを探してるって訳ね」
店員がそう言うのを聞いて、塔子はあの外国人の同業者が来ていたことを感じます。
しかし、店員は「ひかりちゃんはどうなのかな?」と言うのでした。ひかりの実力は認めているものの、「スケボーと友達になっていない」というのです。父親が教えてることもあり、自分でやりたくてやっている人と、父親にやらされている人では、違うというのでした。ひかりはやらされているタイプに見えていました。
ひかりの父親はコーチはしているものの、実はスケートボードができません。そして、同業者のWPM(ワールド・プレイヤ・マネジメント)社は、プロのコーチを付けると言ったことが、父親の反発をかったようです。
父親は自分でヒカリちゃんを育てたい、スケートボードのプロにするというのが夢でした。
それを聞いて「ひかりちゃんの指導に一切口を挟まない」と塔子は父親に提案しました。
ひかりのやりたいこと
新町は塔子が父親と話をしている間、ひかりと話をしていました。
ひかりがやるトリック(技)を聞いてみましたが、新町には全く理解できませんでした。しかし、ひかりには父親が言うトリックより、やりたいトリックが別にあるようです。
そこに父親がやってきて、ひかりに練習するように言います。
新町は、話してみるといい子だが、練習すると楽しくなさそうだという感想を持ちます。父親に押し付けられている感じがしました。
「ひかりちゃんにコーチを付けた方がいいってこと?WPMに仕事を取られてもいいの?」
塔子は新町にそう聞きます。新町はそういうつもりで言っている訳ではありませんでした。しかし、現状では良くないという感じがするのでした。
塔子は「余計なことは考えなくていい」と言って、ひかりと契約することを目指すだけだと言うのでした。
ママ友
「インスタみたよ、果奈子さん」
ママ友達とのランチで、果奈子はインスタのお弁当についていじられていました。
そして、アカウント名を変えたことも聞かれます。
「糸山って旧姓でしょ?一瞬、果奈子さん離婚しちゃったのかと思った」
事務所の人にそうした方がいいって言われたと説明しました。それで、「元人気女子アナが」とか「あんなかわいいお弁当」とか、かなり嫌味な感じがします。
そして、お金の話を根掘り葉掘り聞かれます。「インスタはもうお金になってるの?」とか「家計は大丈夫なの?」、「子供たちはいじめられてない?」、「ローンは払い終わってるんでしょ?」などです。
そのママ友とのランチを乗り切った後は、妹に愚痴を言います。
「疲れるなら、そんな人たちと関わらなければいいじゃない」
そう妹は簡単に言いますが、子供のママ友で、同じマンションです。そして、新町の話しも愚痴りました。
楽しそうじゃない
新町が帰ってくると、サッカー場でサッカーをしている皆を見ている泉実の姿がありました。
「サッカーやりたいなら、パパ教えるぞ」
そう声を掛けますが、泉実は「みんなとやりたいの」と言います。それを聞いて「チームに入れば」という新町に泉実は「いいの!」と強く言って走って去っていきました。
その話を果奈子に話すと「お金の心配をしてるのよ」と言うのです。新町がサッカーを辞めてお金がないと思っているようです。女の子は大人になるのが早いものです。家の事情を子供達なりに考えてくれているのかも知れません。
新町は子供部屋に行くと、今の状況を話します。
「パパだって、サッカー辞めたくなかったよ。しょうがないことなんだ。
でも、パパ、新しい仕事頑張ろうと思ってる。お金のことを心配しなくていい。
サッカー教室に入ってもいいし、誕生日のプレゼントは好きなの買ってあげるから」
しかし、泉実は「サッカーしてる時と比べて、今は楽しそうじゃない」と言うのでした。
前向きに
「やっぱりわかってるんだよ、あの子たち。パパはサッカーに未練があるって」
寝室で寝ながら新町は果奈子と話します。
「ボロボロになるまでやれた選手は、すっきり引退できるけど。
できると思っているのに戦力外通告受けた選手は、セカンドキャリアも上手くいかないって」
今のままでは子供達に遠慮させてしまうと果奈子は言います。拗ねてるんじゃなく、子供達は子供達なりに考えているんです。
「サッカーだけが人生じゃない。前向きになろう。楽しく、楽しく」
そう言われて、新町は子供達のことだけでなく、ひかりのことも考えていました。
スケートボードの世界
朝、新町はひかりの練習しているところに行きました。
新町は初めてのスケートボードです。肘あてや膝あてをしますが、全く上手く滑れません。
そんな新町にひかりは、大技をやって見せてくれます。しかし、女子で世界に10人程度しかできる人がいないトリックは、その時は失敗してしまいます。失敗したことに驚いて駆け寄る新町にひかりは言うのでした。
「平気、平気。ケガは友達」
そして、そのトリックは、一人の時に練習していました。父親はそのトリックを知りません。
スケートボードの世界は出し惜しみしないと言うのです。自分ができたトリックをみんなに教えあうのです。それは、ライバルではなく、みんな友達だからです。
だから、オリンピックに出るのは、目の前でみんなのすごいトリックを見てみたいからと言います。そして、みんなにトリックを決めて見せたいという思いがあるのでした。
だから、父親に「勝て、勝て」と言われるのがツライのでした。そして、学校休んで練習するのも、友達と会えなくて、ひかりは嫌だと思っています。
イップスの理由
スポーツドリンクのメーカーにひかりのスポンサーになってもらおうと、プレゼンをする塔子。しかし、新町は身が入らない様子でした。
そして、プレゼンが成功し、新町と塔子はカフェで話をします。新町は朝、ひかりの練習場へ行って話した内容を塔子に話して聞かせました。
「担当アスリートとは腹を割って話をしないといけないとつくづく感じた」
そういう新町の話を聞いていたのが、たまたまいた梅屋敷でした。梅屋敷は、高槻ともう一度ちゃんと話すことを決めました。
「あの日メルモが死んでたんです。トイプードルのメルモ。15年一緒に過ごしたんです」
高槻は、梅屋敷に言っても仕方ない、信じてもらえないと思ったので言っていなかったイップスの「原因」を話しました。それを聞いて、梅屋敷は同情もせずに「もう勘弁してくれよ」と言い残して帰ってきてしまいました。
梅屋敷はペットが死んだぐらいでパットが入らない理由がわかりません。しかし、同僚たちは、ペットを飼ったことのない人にはわからないと言って猫屋敷を責めます。
開き直る猫屋敷に高柳は「わからないじゃ困る」と言って、高槻を復活させるように言うのでした。
契約
スポーツ飲料のメーカーとスポンサー契約することをひかりと父親に提案する塔子と新町。
「これだけのスポンサー料があれば、全国どこの大会でも出られますよ。
ひかりちゃんの指導はお父さんに任せると約束してくれました。
金は出すが口は出さない、こんないい条件はありません」
その条件を聞いて、契約することを了承する父親。サインをして、院を押そうとした時、新町が止めました。
「ひかりちゃんの意見は聞かないんですか?ひかりちゃん、本当にいいの?
契約ってのは、絶対に破っちゃいけない約束なんだ」
そう言うと、ひかりは自分の気持ちを話し出します。
「ずっとお父さんがコーチは嫌だ。私、アメリカに行きたい。
アメリカに行って、プロのコーチから指導を受けたい」
そして、ビクトリーよりWPMの方がいいとひかりはいいます。新町はひかりの気持ちを聞いて、WPMに行ってきていました。
「WPMはひかりちゃんの才能を買っています。できるだけ早く、世界に出ていくべきだと言っていました」
新町がWPMに話をしに行ったのは、ひかりが世界を転戦するようになったら、ビクトリーはサポートしきれないと思ったからでした。その点、WPMは世界一のマネジメント会社です。アスリートへの教育もしっかりしています。
その話を聞いて父親は9歳だからと反対しますが、ひかりの気持ちは変わりませんでした。
「アメリカで世界を目指したい。学校にも行きたい」
アスリートのために
「お父さんが思ってるより、ひかりちゃんはずっと考えていると思います。
スケートボードを突き詰めて、どんどん夢が広がっているんです。
こんな小さい子供でも。9歳でも、世界に飛び出していく時代なんですよ」
ビクトリーとの契約がなくなって、怒る塔子。クライアントにライバル会社を薦めるなんて、信じられません。しかし、新町は全く反省していません。むしろ、スポーツマネジメントという仕事のおもしろさがわかってきたところでした。
「ひかりちゃんにとって一番いいと思うことをした。
これがダメだっていうなら、僕にはこの仕事は続けられない。
だってさ、アスリートの気持ちを尊重するのが一番大事って塔子ちゃん言ったじゃない。
それが、嘘だっていうのなら、僕にはこのスポーツマネジメントという仕事はできないよ」
そう言われた塔子は、「嘘じゃない」と言います。しかし、マネージメント契約できなかったことは報告できないと頭を抱えます。
そこで考えたのが「共同マネージメント契約」でした。一旦は契約まで行ったので、WPMに一部はビクトリーにもマネージメントする権利があると主張しました。
高柳への報告
共同マネージメント契約を取り付けて、なんとか高柳に報告することができた塔子と新町。しかし、高柳は「100%うちの契約じゃダメなのか?」と聞きます。
「ひかりちゃんは、アメリカに行くことを希望しています。
強気に出れば裏目に出て、完全にWPMにとられてしまうと判断しました」
物は言いようです。国内での活動は全てビクトリーが受け持つことになりました。そして、スケートボードの「ひかり仕様」が出た時の販売権も取っていました。
高柳はあまり納得行っていませんでしたが、最終的には受け入れました。
その後
ひかりは、オリンピック金メダリスト「四十住さくら」が指導していました。ひかりは楽しそうに滑っていました。
「わかっていました。ヒカリが離れていくことは。でも、こんなに早いと思わなかったな」
父親もそう言って、悲しみもありながら、喜んでいました。
そして、イップスに悩んでいた高槻は、見事に克服していました。克服できたのは、梅屋敷が高槻にトイプードルをプレゼントしたからでした。
さらに、ひかりはアメリカに渡って、活躍をします。しかし、海外での活躍では、ビクトリーには何の恩恵もありません。そして、共同マネージメント契約を塔子が言い出したはずはないと思う高柳でした。
そして、新町は泉実にサッカーボールをプレゼントしていました。嬉しそうな顔はしませんでしたが、サッカーボールを受け取ると部屋に行ってしまいました。新町と娘達の関係は、まだ修復できていないようです。
最後に
少しは仕事に慣れてきたようすの新町。しかし、困難はまだまだ続きそうです。
そして、次週の話が第2話の本編の最後に入ってきていました。マラソン界のエース秀島修平の話しです。「陸王」を履く話しには、ならいですよね?
来週も楽しみです。