オープン. ちむどんどん(21) ネタバレあり

映画・ドラマ
朝ドラ

オープン. の日が近づいてきました。

身重の暢子を助けるために、沖縄からやってきた助っ人がいました。そして、良子の給食を手伝う助っ人も登場します。

ついにオープンを迎えます。

そんな第21週のネタバレです。

ちむどんどん公式HP

主な登場人物

比嘉暢子のぶこ  黒島結菜  やんばる生まれ自分の店をもつ
青柳和彦  宮沢氷魚  暢子の幼馴染の元新聞記者。暢子の夫

石川良子  川口春奈  暢子の姉でやんばる小学校の先生
石川博夫ひろお  山田裕貴  良子の夫で名護の小学校の先生
比嘉歌子  上白石萌歌 暢子の妹。体が弱いが歌は上手い
比嘉賢秀  竜星涼   暢子の兄。どうしようもない人

大城房子ふさこ  原田美枝子 フォンターナのオーナーで暢子の親戚
平良三郎  片岡鶴太郎 鶴見の沖縄県人会会長
田良島たらしま甚内じんない 山中崇   東洋新聞社のデスク。和彦の元上司
砂川さとる   前田公輝  歌子に急接近中の幼馴染

青柳重子しげこ  鈴木保奈美 和彦の母
矢作知洋  井之脇海  元フォンターナの先輩

安室のおばあ あめくみちこ 山原小中学校の給食調理員

第21週のストーリー

矢作と沖縄料理

東京都杉並区にある「ちむどんどん」。オープンまで2週間となりました。

料理人として雇った矢作は、沖縄料理の作り方をどんどん覚えていました。ラフテーやソーキの煮つけを作っていました。

「ラフテーは、1時間下茹でして、火を止めて粗熱がとれたら調味料を入れます。で、落し蓋をして、1時間半煮て、火を止めて、半日寝かせます」

暢子がラフテーの作り方を矢作に説明しています。

「ソーキは骨付き、ラフテーは皮付き。皮付きの豚肉なんて東京で手配できるのか?」

矢作は純粋な疑問をぶつけます。

「そこが問題なんですよ。豚肉は沖縄料理の要だから、妥協したくないんですけど。沖縄から冷凍で取り寄せるしか」

そう言って、頭を悩ませていました。

貧乏くせえ

そんな時に、三郎達がやってきました。

「知り合いの食堂が店がたたむっていうから」

そう言って、まだ使える鍋やフライパン、食器を持ってきてくれました。そして、差し入れのたい焼きもあります。

「おい!おい!新規開店なのに人のおさがりかよ」

矢作は文句を言いますが、その辺は暢子の方がしっかりしています。

「新しく買った方がいい物は買いますけど、せっかく持ってきてもらったし、使えるものは使いましょう」

しかし、暢子に言われて「貧乏くせえ店だな」と文句を言うのでした。

そして、時間になると、たい焼きの誘いを断って、矢作はさっさと帰ってしまいます。

あまゆ店主の順次は「なにか、あれ。感じ悪いな」と言っています。ただ、暢子はそんな矢作でも、信頼していました。

和彦の連載

和彦は、月刊誌で連載を持つことになりました。

「今の僕はライター兼カメラマン。新聞社と違って、全部ひとりでやらなきゃ」

そう言って忙しくしています。和彦は、以前撮った写真を暢子に見せます。

「これは、前に沖縄で撮った那覇のハーリー。航海の安全や豊漁を祈願して、爬龍船はりゅうせんで競漕を行う行事。いつか家族3人で見に行こう」

そう言って、暢子と二人で楽しそうでした。

給食のアンケート

給食主任の良子は、子供たちにアンケートを取っていました。

「アンケートを配ります。好きな野菜や、給食でどんなものを食べたいか、自由に書いて下さい。
 例えば、夏になるとゴーヤーやナベーラーがたくさん採れます。夏野菜は体温を下げる効果もあって、暑い日にピッタリなのは知ってるよね?」

しかし、子供達は「しらなーい」と言うのでした。そして、野菜よりハンバーグやカレー、オムライスが食べたいと口々に言うのです。

どの時代も、子供が好きな物は、そんなに変わらないのかもしれません。

そして、良子は、地元野菜をできるだけ活かす新しい給食の試みを「うまんちゅ給食」と名付けました。

「あきさみよー、好きな野菜にマンゴーって書いてある、あははは」

すっかり安室のおばあとも仲良くなった良子は、子供達からとったアンケートをみんなで見ています。

「今の子供達は野菜を食べること自体、少なくなってきてるから」

そんな困難な試みでしたが、良子はちむどんどんしていました。

歌子の成長

歌子は、民謡の勉強会で、みんなの前で三線を弾いて、歌うことができるようになっていました。

そして、人前でも歌えるようになったことで、少しずつですが自信がついているようです。

「堂々と歌えるようになってきたねー」

勉強会の先生にそう言われて、嬉しそうにしていました。

試食会

暢子のメニュー開発は大詰めです。

三郎や順次、田良島達を呼んで、試食会を開いていました。メニューは、クファジューシー、ゴーヤーチャンプルー、ウンチェイリチー、ミヌダル、魚の天ぷら、にんじんしりしりーです。

本来であれば、房子も呼びたかったのですが、房子はイタリア出張中でした。

そして、試食の感想は、上々のものでした。

「うーん、美味しい」
「味がしっかりしてる」
「空芯菜の切り方を工夫していますね」

そして、品ぞろえに驚かれていました。しかし、全て暢子が作った訳ではありません。

「連子鯛のマース煮とラフテーは矢作さんが」

矢作は「俺はただこいつに言われた通りに」と謙遜していました。

「どんな?沖縄料理作った感想は?」

順次にそう聞かれた矢作は、素直な意見を言うのでした。

「正直、俺はまだ沖縄料理の良さがわかりません。本当に客が来るんですかね、これで」

その率直な発言で、試食会は凍ってしまいました。

知識と技術

「まあ、沖縄や沖縄料理のことを知らないお客さんにも、その魅力を幅広く知ってもらうという方向で。だから、メニューの数も、宮廷料理から沖縄そばまで、幅広く用意するつもりです」

暢子は凍った場を和ませます。しかし、やっぱり材料がネックです。

「沖縄の物は、本土ではなかなか手に入れにくいよ」

順次はあまゆの経験から、そう教えてくれました。

「そこは、智とよく相談して。沖縄から持ってこられないものもあるんですけど、例えばモーウイはきゅうりとか瓜とか、代替品を使ったり。材料が完璧にそろわなくっても、そこはフォンターナで学んだ知識と技術で、カバーできるんじゃないかと」

そう説明する暢子ですが、矢作は心配していました。

「俺はそこまで責任もてねえぞ」

人手不足

その時、フォンターナのシェフの二ツ橋は、問題提起します。

「この店構えだと、厨房に2人、ホールと洗い場に1人ずつ、都合4人体制ですか?3人かな?」

しかし、暢子は矢作と二人でやるつもりです。

「最初のうちは、矢作さんとうちの2人だけで。できるところまでは。二人でやってみようかと」

それを聞いて、矢作は反対します。

「おい、待てよ。そんな話し聞いてねえぞ」

しかし、暢子は忙しくて手が回らなくなるまでは、二人のつもりです。

「僕もできる限り手伝いますから」

和彦はそう言ってフォローしますが、和彦は連載の仕事や家事の手伝いをしています。

「オープンの時は、うちも大変だったもんね。暢子ちゃんは身重だしね」

順次夫妻からそう言われた暢子。

「もちろん、健康には気を付けながら。人件費の負担が多くなるのも不安なんで」

そして、ダメ押しの矢作です。

「俺は、ホールも洗い場も一切やらねえぞ。料理人として雇われたんだから、料理以外一切。
 ホールも配膳も、接客も会計も、全部お前がやれ」

矢作と智のバトル

矢作の言い方に智は、さすがに怒ります。

「何もそんな言い方。暢子は妊娠中なんですよ」

そう言われて、矢作も言い返します。

「こういうことは、最初にきっちり決めておかねえと。俺は単なる雇われの料理人」

止めに入いる暢子。

「矢作さん、わかりました。料理以外のことはお願いしませんから」

そう言って、場を収めました。

名刺

猪野養豚場では、賢秀が真面目に働いていました。

「家族に言いたくないのはなんで?豚の仕事が恥ずかしいから?」

清恵にそう聞かれた賢秀は、思っていることを話します。

「恥ずかしいとかそういうことは全くない。俺は、子供の頃からずっと、兄妹のように豚の世話をしてきたし。この仕事でビックになる方法を考えてる訳」

それを聞いてあきれる清恵。

「ピックでビックになるんだ」

その時、寛大が賢秀に紙を渡しました。それは、賢秀の名前が入った名刺です。

「猪野養豚 営業部 比嘉賢秀」

東京の出張を予定していて、そのために作ってくれたのでした。しかし、賢秀は覚えていません。

「営業行くって言ったでしょ?品川のホテルに」

清恵に言われて、なんとなく思い出す賢秀。

「支配人がうちの豚に興味を持ってくれたらしい。一度会って、うちの豚の説明をしてきてくれ」

寛大に言われ、やる気になる賢秀でした。

嘘が下手過ぎ問題

智がやんばるの比嘉家に来て話している。

「独立するとなると、お金の事、仕入れの事、内装も契約ごとも全部一人で交渉だし。そのうえに炊事や掃除、洗濯まで。和彦も、かなり分担してやってますけど、和彦もちょうど今、勝負所なんで」

お母ちゃんに智が、そう説明していました。

「俺も今後、できるだけ手伝います」

そう言ってお母ちゃんを安心させていました。そして、お母ちゃんは智と歌子の仲を考えて、畑に行ってしまいます。

二人きりになると、智と歌子は気まずい感じです。

「俺ももう行かないと。ごちそう様。これから善一さんと仕入れの相談。明後日には、東京に戻る」

そう言うと、歌子は次沖縄に来るのはいつかと聞きます。

「しばらく、東京やっさ。暢子の家のオープンも近いし」

それを聞いてがっかりする歌子。

「そうだー忘れてたー。これ、良かったら」

そう言うと、カバンからペンダントを取り出して、歌子に渡します。

「もらいものさ。こんなの俺が持ってても仕方ないさ。いや、気に入らないなら」

そこまで言うと、歌子は「大事に使う」と受け取ります。

「これ、暢子にも同じもの渡した。2つもらったから、良子か歌子、先に会った方にあげようと思ってたわけ。じゃあ、また」

嘘が下手過ぎる智なのでした。

いじわる

智にもらったペンダントを良子に見せます。

「これ、そんなに安物じゃないよ」

そう言われて、歌子は良子にあげようとします。

「いる?暢ねえねえにも同じものをあげたって」

しかし、当然ながら良子は受け取りません。

「何言ってるわけ。ちゃんと持っておかないと智に失礼さ。つけてあげようか?」

そうして良子につけてもらい、鏡で見てみます。

「ぼってかす、だよね。いくら好きでも、どうにもならないのに。智にいにいには、暢ねえねえのことが好きで、結婚してもまだ。そのことばかり考えてしまう自分が嫌で、自分で自分が嫌いになる。なんで、うちはこんなにいじわるなの?」

そんな歌子を良子は優しく抱きしめます。

「歌子が、自分のことを嫌いでも、うちは歌子のことは大好きさ。みんな知ってるよ、歌子がでーじ優しいこと」

でーじカッコ悪い

智は、共同売店で善一と話しながら、酒を飲んでいました。

「本当はどこで手に入れたわけ?」

善一に聞かれ、智は白状します。

「配達で、原宿と言う街に行ったら、そのネックレスが売ってたわけ。歌子に似合うかなと思ってこれ下さいって行ったら、ゼロひとつ見間違えてて、会計の時に目玉が飛び出そうになって」

それを聞いて善一は驚きます。

「一桁間違えたのに、そのまま買ったわけ?惚れてるねー歌子に」

そう言われて、反論する智。

「なんでそうなるんですか。俺は歌子に似合うかなって思ったから、これ下さいって言っただけ」

しかし、善一はよくわかっています。智に「自分の気持ちに正直になれ」と言うのでした。

「もし、仮に、仮にですよ。俺がそういう気持ちになっていたとして、姉の暢子に振られて、妹の歌子を好きになるとか、でーじカッコ悪いじゃないですか」

顔に似合わない

善一は、智を諭します。

「カッコ悪くていいわけよ。男は人を好きになるとカッコ悪くなる」

そう言われて、冗談で返す智。

「待って、顔に似合わないこと言わないで下さい」

善一に頭をはたかれました。善一たちは昔から智も歌子のことも知っています。

「歌子は、お前に惚れてる。子供の頃からずっと。みんな知ってることさ」

しかし、素直になれない智。

「だけど、俺、おかしくないですか?」

それでも善一は、智を優しく誘導します。

「おかしくない。ひとつもおかしいことない」

飲み過ぎた智は、共同売店の前の道で倒れ、寝てしまうのでした。

そこに、いつも見守っている「まもるちゃん」がやってきて、智にタオルをかけてあげるのでした。

そこは、地面から起こして、椅子とかに寝かせてよ、まもるちゃん。

歌子のことで相談

畑で働くお母ちゃん。おばあと話しながら、仕事をしています。

「働きながら、東京で生む?でもよ、暢子も元気な子だから、子供も元気に生まれてくるはずよー」

おばあにそう言われると、苦笑いしてしまうお母ちゃん。

「元気すぎて、困るぐらいですけどね」

そこに良子がやってきました。

「お母ちゃん、ひとつ、提案が」

お母ちゃんも考えていたことがありました。

「ちょうど良かった。うちも良子に相談があるさ」

二人は歌子のことで、お互い相談したかったのでした。

オープンまであと1週間

暢子は智に仕入れる食材を頼んでいました。

「かつお節は焼津の厚削りのもの。小麦粉は国産の中力粉がいいと思う」

そう言うと、智は請け負いました。

「じゃあ、それで手配しておく。お安くしておきますよ」

そこに矢作がやってきました。

「おい、保健所と消防の許可下りたか?」

しかし、そこまで手が回っていません。

「保健所は終わったんですけど、消防はまだ」

そして、矢作が頼んでいたものがありました。

「頼んでた1kgの計量カップと10㎏秤買ったか?」

しかし、それも手が回っていませんでした。

「そんなんでオープン間に合うのかよ」

そういう矢作に、智が詰め寄ります。

「文句ばっかり言っていないで、少しは手伝ってくれてもいいんじゃないですか?」

しかし、矢作も黙っていません。

「言われたことはやってるよ、八百鶴くんに言われなくても」

八百鶴は、智が独立する前に修行していたところです。

「今はスナガワフードです」

またもやケンカになる矢作と智。暢子が止めに入ります。

「けちけちしないで、バイト雇えば、こんなもめごとにならねえんだよ」

そう言うと、矢作は智を突き飛ばしました。

この店で働かせて下さい

その時、扉を開けた人がいました。歌子でした。びっくりする3人。

「タイミング、まずかった?」

問題はそこではありません。とにかく、矢作に歌子を、歌子に矢作を紹介します。

「歌子、どうしたわけ?急に」

暢子が聞くと、歌子は暢子にお願いします。

「お願いがある。うちをこの店で働かせて下さい。お店だけじゃなくって、お家のこともできることはなんでも手伝うから。お願いします」

びっくりする暢子でした。

広い家

暢子がお母ちゃんに電話をします。

「良かった。無事着いたんだね」

お母ちゃんは何でもないようにそう言うのでした。しかし、暢子はお母ちゃんのことが心配です。

「うちは大丈夫。良子とも話し合って、それが一番だということになって」

そう言われて、暢子は助かりました。

「それは、でーじありがたいけど、どうして教えてくれなかったわけ?」

お母ちゃんは良子と相談したことを伝えます。

「先に言ったら、気を使って断るかもしれないって良子が言うから。歌子も最近は調子いいし、疲れたらちゃんと休むように言ってあるから」

そう言って電話を切りました。

電話を切ると、やんばるの家は、もったより広く感じるのでした。

「賢三さん、久しぶりに二人きりだね。なんだかとっても広く感じるね」

そう言うお母ちゃんは、なんだか寂しそうでした。

ペンダントの真相

歌子を2階の部屋に案内する暢子。

「ちょっと狭いけど、好きに使っていいからね」

歌子の部屋ができていました。そして、歌子は暢子にペンダントを見せます。

「東京行くならつけていけって良子ねえねえが」

しかし、暢子の反応は、初めて見るもののような反応です。

「え?暢ねえねえも持ってるでしょ?もらったでしょ?」

しかし、暢子は知りません。

「うちはこんなのもらってないよ」

そう言われて、歌子はやっと悟りました。

そして、一人になると呟くのでした。

「嘘つき」

うまんちゅ給食

「みなさん、今日はうまんちゅ給食の最初の日です。
 農家のみなさんが一生懸命に作ってくれた、やんばるの野菜を使って、調理師さんたちが美味しく作ってくれました」

今日のメニューは、フーチバージューシー、野菜チャンプル、もずくとモーウイの酢の物、ばなな半分、牛乳です。

うまんちゅ給食は、やんばる小学校独自の取り組みで、週1回行うことが決まりました。

給食を食べているところに、安室のおばあがやってきました。

「どうしたんですか?」

良子がそう声をかけると、おばあは言います。

「ちゃんと食べてくれるか、気になって」

そう言われ安心する安室のおばあ。

しかし、結果は、ほとんど残されてしまいました。教頭先生に良子が報告します。

「一口食べて箸を置く子、匂いだけ嗅いで全く食べない子もいて、結果的に残飯率が増えてしまいました」

同僚の先生たちも、クラスの状況を話します。

「うちのクラスも、いつもの方がいいって」
「最近の子は野菜中心の生活になれていないから」

教頭は、他の学校と同じ献立に戻した方がいいと言います。しかし、良子は諦めることができません。

「やり方を考え直します。来週もぜひ続けさせて下さい」

安室のおばあも、一緒に頭を下げていました。

新婚のいちゃいちゃ

洗濯ものを畳む暢子。机で読み物してる和彦。

「ゴーヤーチャンプルーってわかると思う?
 食べたことない人は、メニューを見てもどんなんかわからんよね?」

暢子がそう和彦に聞きます。

「確かに、僕も初めて沖縄に行った時は、ラフテーもテビチーもどんな料理か全く想像できなかった」

和彦にそう言われ、メニューの表記を悩みます。

「東京の人でも、わかるようにした方がいいかね?例えば、ゴーヤーチャンプルーは、苦瓜の肉野菜炒めとか」

暢子がそう言うと、和彦は矢作に相談したらと言います。

「だけど、矢作さんは・・・」

そう言うと、暢子は一人で抱え込んでしまうのでした。

そんな暢子を見て、洗濯物を畳むのを代わるから、休むようにいう和彦。

「ありがとう。じゃあ、うちは、掃除と洗い物やるね」

そう言うと、今度は掃除と洗い物をやると言い出す和彦。

「締め切り前でしょ?昨日も徹夜だったさ」

そう言うと自分でやると言う暢子。

「暢子も店に集中したいでしょ?いいよ、休んで」

お互いが思いあって、いちゃいちゃするのでした。

態度が違う

歌子が探し物をしていました。矢作が何を探しているのか聞くと、ゴミ袋だと言うのです。

一緒に探す矢作。そこに智が配達にきました。

「あーこんなところに」

矢作が見つけると、歌子は勝手がわからないと謝るのでした。

「わかんないことあったら、なんでも聞いて」

そんな歌子に矢作は、優しく声をかけてあげるのでした。

それを見て、イライラする智。

「早くハンコ」

しかし、ハンコがありません。ないはずないだろうと智に言われ、矢作はまたケンカになりそうになります。

「すみません。ハンコはうちが」

歌子がそう言うと、矢作は優しく言うのです。

「歌子ちゃんか、センキュー」

ぜんぜん態度が違うことに、更にイライラする智なのでした。

仲がいいですね

矢作の歌子への態度に智はイライラします。

「歌子、困ったことがあったら、なんでも俺に言って」

智は歌子にそう声をかけます。そうすると、今度は矢作が二人の仲を怪しみます。それを気にせず、歌子は智にもらったペンダントを見せました。

「なかなか似合ってるさ」

智は恥ずかしそうにそう言うのでした。

「智?にいにい?」

二人の距離感に怪しさを感じる矢作。

「すみません、昔から家族みたいな付き合いで、そう呼んでいて」

歌子がそう説明すると、「ふーん」と言いながら、矢作は智の顔を見つめます。

「俺の顔、何かついてます?」

智にそう言われると、矢作は智を追い払おうとします。

「用事、もう済んだんだろう?」

智が帰って行くと、歌子が矢作に聞きます。

「智にいにいと仲悪いんですか?」

しかし、矢作としては仲が悪いつもりはありません。

「じゃあ、すごく仲良しなんですね」

ただ、仲がいいと言われると、それは否定しました。

「ぜんぜん違う。ぜんぜん違うよ」

その否定の仕方がおかしくて、歌子は笑い出すのでした。

歌子効果

三郎夫妻やみんながちむどんどんにきて、歌子の歓迎会を開いてくれました。

「ちむどんどんの新しい仲間。歌子ちゃんの上京に乾杯!」

三郎の音頭で、乾杯しました。

「歌子が来てくれて、でーじ助かってます」

暢子は素直な感想を言うのでした。

その場には、やはり矢作はいません。誘いましたが、時間通りに帰っていきました。

「だけど、歌子のおかげで智との喧嘩もなくなったし。歌子は昔から、その場を和ませてくれるというか」

暢子が歌子を褒めまくるので、歌子は恥ずかしくなってしまいました。

歌子が来てくれて、家庭も仕事も両立できそうな雰囲気でした。

特集記事

その時、田良島がやってきました。

「暢子ちゃん、東洋グラフがちむどんどんを取り上げてくれるぞ」

凄いことです。開店してもいない店を取り上げてくれるなんて、幸先いいです。驚く暢子に田良島が理由を話してくれました。

「東京都内の沖縄料理店の特集を組みたいっていうから、推薦したんだよ」

それを聞いて、あまゆも載せて欲しいと言う順次。しかし、残念ながら鶴見は東京ではありませんでした。

「じゃあ、うちは、そろそろ。明日、定期健診もあるし」

暢子は歌子がきたこともあって、体の心配もできるようになっていました。

お似合いの二人

三郎は歌子に声をかけます。

「歌子ちゃん、披露宴の歌、最高だったよ。若い時の賢三思い出したぜ」

三郎の妻・多江は歌子に問いかけます。

「三線は亡くなったお父さんに習ったの?」

歌子と父・賢三と三線を弾いて歌っていました。そして、歌子の歌は、みんなの心に響いたようです。

「歌子ちゃんの歌聞いて、故郷の家族を思い出したさ」
「島に帰りたくなったさ」

それを聞いて、智が余計なことを言い出します。

「歌子はいずれ、プロのレコード歌手になるんです」

それを聞いたみんなは、歌子に一曲歌わせようとうするのでした。その雰囲気を感じて、助け船を出したのは和彦でした。

「しまった、お酒が足りませんね」

歌子が買いに行くと手をあげます。智は、歌子と一緒に買い物に行くと言うのでした。

「じゃあ、歌子はたい焼き、酒屋は重いから俺が。途中まで一緒に行こう」

そして、出て行くと、みんなは二人のことを「なかなかお似合いだ」と噂するのでした。

悪酔い

たい焼きを買って歌子が先に戻ってきました。店の前で、中の話しを聞いてしまいます。

「じゃあ、智は暢子ちゃんにフラれたから、歌子ちゃんに乗り換えたわけ?」
「違う違う、昔は暢子ちゃんのことが好きだったけど、今は歌子ちゃんのことが好きになったわけ」
「つまりは、姉のお古、おさがりを智・・・・」

その会話を止める和彦。そして、三郎も怒るのでした。

「ちょっと悪酔いだ、黙ってろ」

そこに智が帰ってきました。中に入らない歌子に話しかけます。

「どうした?なんで入らないわけ?」

しかし、歌子は話しを聞いたことは言えません。

智が先に中に入ると、歌子も続きました。

そして、いずらくなった歌子は、先に部屋に戻ってしまいました。

寝ている暢子の横を通って部屋に入ると、智にもらったペンダントを外すのでした。

食育

石川家のキッチンでは、良子がうまんちゅ給食の改善案を考えていました。そこに帰ってくる博夫。

「まだ考えてるのか?給食の献立。そんな一朝一夕に残飯率は下がらない。ほれ」

そういうと、良子に資料を渡します。それは、他の学校が取り組んでる、食品学習の資料でした。沖縄だけでなく、福島のも持ってきたのでした。

それには、「食育」という言葉が使われていました。

「最近使われるようになった言葉。体験学習を通じて、食べるものに関する知識を教え、健全な食生活をおくるように育てる」

博夫は、インテリらしく、よく知っていました。

「新しい取り組みなんだから、つまずいて当然。今の良子は、みんなが後に続けるように道を切り開いてる。それだけでも、凄いことさ」

そう言って、良子を労うのでした。それを聞いて、良子は力が湧いてきます。

「ありがとう。うちだけじゃない。同じ思いを持ってる人が、全国にいるんだね。これを参考にまた一から考えてみる」

猪突猛進型

朝、暢子がラフテーを煮ていました。

歌子が2階から降りてくると、暢子に声を掛けます。

「今日は定期健診だよね?」

暢子はその言葉を聞いて、もう行かなきゃと準備をしだします。

「あ、そうだ。昨日どうだった?歓迎会楽しめた?」

昨日の悪酔いのことは知らない暢子。心配させないように「楽しかった」と歌子は言うのでした。

「このラフテー、お昼に智もくるから、みんなで食べて感想聞かせて」

暢子は歌子に言うと、打ち合わせで出かける和彦と一緒に出掛けていきました。

そして、昼。配達にきた智にもラフテーの試食をしてもらいます。

「暢子はとにかく、思いついたら止まらないところがあるからな」

智は暢子のことを心配しています。

「猪突猛進型っていうのか。フォンターナの厨房でも、ひとつのことに集中すると周りのことが見えなくなってたな」

矢作も智と同じ意見です。

「暢子は考える前に行動するタイプ。そこがまた暢子のいいところ」

智が暢子をかばうのを歌子は聞いていられません。

「経営者に向かないな。そういうタイプの人間は」

矢作はそう言いますが、智はそうは思っていません。

「暢子はやっていけますよ、なあ歌子」

これ以上聞いていられない歌子は「うん」と言うと、食事を止めて部屋に行ってしまいました。

勝手にせい

二階に上がってきた歌子。自分の部屋に入って、座わります。そして、智がくれたペンダントを見つめます。

「歌子、まだ具合悪いのか?」

心配して智がやってきました。しかし、扉は開けません。歌子は「大丈夫」とだけ答えました。

「昨日の夜からなんかおかしいさ」

智に言われて逆ギレする歌子。

「大丈夫って言ってるさ」

智は話題を変えます。

「今度の休み、どっか連れてくよ。東京タワーは?」

しかし、更に火をつけることになってしまいました。

「東京タワーは一緒に行った。うちが検査に来た時、覚えてないわけ?」

まずいと思った智は、違う場所を提案します。

「あれ、じゃあ浅草寺」

しかし、歌子は行った事がありました。

「お母ちゃんと行って、一緒に揚げ饅頭食べた」

話しを続けようと、智は余計なことを言ってしまいます。

「何個食べた?暢子は10個は食べてたけど。あーじゃあ、上野動物園のパンダ」

パンダは、暢子と行っていました。

「まあ、歌子は体調も心配だし、人込みはいいか」

その言葉は、余計でした。

「病人扱いしないでちょうだい。どこか行きたいところがあったら、一人で勝手に行く」

そう言われて智もムカついてしまいます。

「なにか、その態度。人がせっかく・・・」

しかし、歌子の怒りは収まりません。

「どうせうちは、陰気で病弱。お腹の中に弱気の虫も」

そう言われて、智は「勝手にせえ」と言って帰ってしまいました。

事故

「はーあ」

歌子と変な感じになってしまい、ため息をつきながら帰る智。舗装されていない道に落ちていた石を蹴ります。

「ぼってかす」

そうつぶやいた智に危険が迫っていました。

車に轢かれる智。

その後、暢子が仕事をしていると、電話が鳴りました。

「はいもしもし、ちむどんどんです。三郎さん?え?智が瀕死の重体?」

大きなけがをしてしまったようです。

暢子が使った「瀕死の重体」が話題になっていました。瀕死は『いまにも死にそうであること』で、重体は『症状が重く命にかかわる状態』で、同じような意味を重ねて使っているというのです。

でも、ナレーションだったらダメなんでしょうけど、セリフです。大変なことが起きて、混乱して使ってしまったとしてもおかしくない気がします。

話が大きくなった

病院に駆けつける、暢子と歌子、和彦、順次夫妻、多江。

病室の扉を開けると、ベッドの上でバナナを食べている智がいました。

「生きてる、わけ?」

みんな驚いていました。しかし、それ以上に驚いていたのは智でした。

「トラックに轢かれて、生きるか死ぬかだったんじゃ?」

暢子がそう聞くと、智は「誰がそんなこと」と驚いていました。

「三郎さんが電話で、救急車で運ばれて、頭蓋骨陥没で、生死の境さまよったって」

暢子がそう言うと、三郎の妻・多江が言います。

「私がうちの人に伝えたの。ドラックに撥ねられて、頭を打って、救急車で運ばれたって。
 だけど、生死の境をさまよってるなんて言ってません。私は順次さんから言われた通りに」

順次を見ると、順次はいい訳します。

「智から連絡あって、トラックにはねられて頭を強く打ったって」

しかし、智は言っていません。言ったのは「トラックに轢かれそうになって、頭を軽く打った」だけでした。そして、念のため一晩入院して、様子を見ることになったのでした。

順次の口が軽いのは前からですが、今回は話しを大きくしてしまいました。そして、三郎も同罪です。

安心した多江は、帰って行きました。そして、順次夫妻も開店準備に帰っていきました。

仲直り

「安心したら、お腹減った」

暢子はそう言うと、和彦は売店で何か買って帰ろうと言うのでした。そして、歌子は走ったせいで、疲れてしまったと言って、一人病室に残ります。

そして、病室には智と歌子の二人になりました。

「ごめん、心配かけて」

智は、気まずい空気を消すために、誤りました。

「ここに来るまで、ずっと心臓が潰れそうだった。あんなして喧嘩別れして、智にいにいが死んでしまったら、どんなんしようって」

歌子は、本当に心配していたのです。

「心配してくれてありがとう。良くわからんけど、仲直りやさ」

そして、二人は握手をしようとします。そこに数珠を持った三郎がやってきました。

「智、大丈夫か?」

恥ずかしくなった歌子は帰っていきました。

相変わらずの矢作

「どーん!施策、第6号です」

沖縄そばの試作品を作り、和彦、歌子、矢作で試食します。そして、第7号、第8号と続けて作ります。

開店まであと3日。暢子が最後までこだわったのは、沖縄そばでした。

「なあ、勘弁して。もうそばは食えねえ」

矢作が弱音を上げると、和彦も、歌子も食べれないと言うのでした。

「東京の人に合うつゆの味付け、麺の太さ、固さ、このバランスで作ったのがちむどんどんの沖縄そばということで、決定にしたいと思います」

なんとか試食地獄からは解放されました。

レシピを書いて、矢作にも確認するように言いますが、矢作は相変わらずです。

「俺はお前に言われた通りに作るから」

そばが決まって、あとは接客と予約の受け方の確認をしようとします。

「それは俺の仕事じゃねえ。言っただろう。俺は厨房から一切でねえ」

そう言われて落ち込む暢子。和彦と歌子は、一緒に打ち合わせしようと暢子に声をかけるのでした。

常連ぶる賢秀

東京での営業を終えた賢秀と清恵の二人がフォンターナで食事しようとしていました。

「高そうなお店だね。お金持ってるの?」

清恵が賢秀に聞くと、賢秀は清恵の父・寛大からもらったと言うのでした。前借りばっかりの賢秀にお金を持たせるとは、かなりの度胸です。

そして、二ツ橋がオーダーを取りに来ました。賢秀は清恵の前でカッコつけます。

「いつもの」

しかし、いつも来ていない賢秀のいつものがわかりません。顔を近づけて賢秀に聞きます。

「特上ランチを2人前」

イタリアンレストランには「特上」はありません。

「こちらのランチをお二つお持ちします」

清恵は常連ぶる賢秀を冷たい目で見ていました。

やっと気づいた

注文を終えると、清恵を見つめる賢秀。見つめられた清恵は「なによ」と聞きます。

「そういう服着てると・・・」

賢秀の言いたいことが理解できた清恵は、先回りして言います。

「似合ってなくって悪かったわね」

しかし、賢秀の言いたいことはそれではありませんでした。

「いや、似合ってる。意外と美人。美らカーキやさ」

そう言われて恥ずかしくなる清恵。

「見ないでよ。あーこんなお店で食事するの何年振りだろう?昔、何年前だったかな?忘れた」

話題を逸らします。賢秀は「こんなお店」に誰と来たのか気になって、男かと聞きます。

「友達と。女の友達」

そんな賢秀に清恵は過去の話しを聞かせるのでした。

償える

清恵は、友達の話しとして、話し出しました。

「バカな子でね。華やかな都会の暮らしに憧れて、生まれ育った田舎を飛び出して。
 最初は工場で女工してたんだけど、悪い男にひっかかって、行きついた先が水商売。散々男に貢いで、気が付いたら借金地獄。ある日とうとう親に見つかって、生まれて初めてひっぱたかれて。無理やり田舎に連れ戻された」

都会に憧れたのは、賢秀も一緒です。

「毎日コツコツ、泥んこになって働いている父親を見ているうちに、一から生まれ変わってみようって。バカだよね。今更生まれ変わっても、親不孝は償いきれないのに」

そういう清恵に賢秀は、当たり前のように言うのでした。

「償えるさ。人はよ、何回でも人生をやり直せる。
 そう思わないと、俺自身やっていけない。俺なんか、その娘さんよりもっと恥ずかしい過去ばっかりやさ」

自覚があったとは思いませんでした。そして、清恵も「たしかに」と納得していました。

清恵の再会

賢秀は、今日の売り込みのことを清恵に聞きます。

「今日の営業、俺まあまあやれてたよな?」

清恵は、ちゃんと超えたます。

「意外とちゃんとしてた」

それを聞いて、賢秀は何の気なしに言うのです。

「俺も、本気で心を入れ替えて、コツコツやってみようかな。地道にコツコツ、お前と二人で」

それを聞いて、びっくりと嬉しいのがいっぺんにくるのでした。

「え?本気?」

賢秀の気持ちを確認しようとした清恵に声をかける人物がいました。

「清恵!久しぶりだなー清恵!」

チンピラ風の男を見て、清恵は走って逃げてしまいました。

追いかける賢秀ですが、二ツ橋が料理ができると止めます。

「釣りは取っておけ」

お金だけ渡すと、賢秀は清恵を追いました。

チンピラ風の男は、テーブルの上に置かれた賢秀の名刺を見つけるのでした。

イナムドゥチ

ちむどんどんのオープンを明日に控え、暢子はメニューを和彦に見せました。

「和彦君、歌子とも相談して、東京風にメニューも考えてみたわけ。ゴーヤーチャンプルーは、苦瓜の肉炒め。どう?」

和彦は、「東京の人にもどんな料理かわかる」と太鼓判を押していました。そんな和彦が厨房に立っています。料理を作っていたのでした。

「はい、僕からの前祝い」

そう言って暢子に出したのは、沖縄のお祝い事の時の定番料理「イナムドゥチ」でした。

「うん、まーさん。うち、この白みそ大好き」

そう言って喜ぶ暢子。和彦は、作った料理を喜んでもらえて、嬉しそうでした。

「あんまり力に慣れなくてごめんね」

和彦はそう言いますが、和彦なりによくやっている方だとお思います。その時、お腹の中で子供が蹴りました。

「蹴る力がでーじ強い。男の子かね?」

そう和彦に聞くと、和彦は言うのです。

「どうだろう?暢子にそっくりな、女の子かも」

オープンを前日に控え、幸せな夜でした。

ちむどんどんオープン

1979年(昭和54年)9月、ちむどんどんはオープンします。

扉の前には花が飾ってあります。送ってくれたのは、あまゆと鶴見沖縄県人会からです。

そして暢子の店、沖縄の味、ちむどんどん開店を前に、朝日に手を合わせる暢子の姿がありました。

そして、暢子、矢作、歌子で開店準備です。

そこに田良島が顔を出しました。

「あれ?俺がお客さん第1号?」

田良島の顔を見て、喜ぶ暢子。まだ開店前でしたが、歌子に看板を出させて、オープンしました。

田良島や智、みんながお祝いにやってきてくれました。

和彦のスタート地点

「5番さんのそーめん炒め(ソーミンチャンプル)」

番号で言われて混乱する歌子。それを見て、智が歌子に声をかけます。

「歌子、落ち着け深呼吸」

そんな慣れない中、大盛況の1日を終えることができました。

たい焼き買ってくる和彦。そして、暢子に見せたいものがありました。

それは、月刊誌に載った和彦の連載でした。

「これで、スタート地点に立てた」

そう言うと、オープンと掲載をお互いが喜ぶのでした。

助っ人

その頃、やんばる小学校では、2回目のうまんちゅ給食の日がやってきました。

「正直、不安です。今日も失敗したら・・・」

良子は心配していますが、安室のおばあには助っ人がいました。給食のおばあ達の控室に、おかあちゃんがいたのです。

「善一さんと校長先生にはうちから話しを通してある」

そう言われ、心強い良子でした。

「良子先生、よろしくお願いします」

しおらしく、お母ちゃんは良子に挨拶するのでした。

矢作の優しさ

暢子は、ちむどんどんにやってくるお客さんが、初めてのお客さんかどうか気にしていました。それは、房子と約束があるからです。

「オーナーと約束したんです。初めてのお客様で満席になったら、お店にくるって」

正確には、三郎と多江と一緒に泡盛で乾杯するという約束でした。

そんな中、矢作は暢子を心配します。

「大丈夫か?お腹の子、ちゃんと気を付けてるか?」

そう言うと、済んだら座っておけと暢子に言うのでした。

頼んでもいないのに、矢作は率先して配膳をしてくれました。

矢作が子供を気にするのは、矢作にも子供ができたことがあるからではないでしょうか?しかし、何か問題があって、今はいない。そんな風に感じてしまいました。そして、矢作が早く帰るのは、沖縄料理の練習をしているからではないかと思いました。しかし、真相はわかりません。

うまんちゅ休職前授業

おかあちゃんや安室のおばあも参加して、沖縄料理の授業をしていました。

「沖縄は長寿の島と言われています。その秘密はずばり、沖縄料理。
 ここ沖縄には、美味しくて体にとってもいいものがいっぱい。今日はそんな沖縄の食べ物をたくさん見ていきましょう」

そう良子が説明すると、お母ちゃんが人形を使って授業をすすめます。

「今日の給食にあるイナムドゥチは、正月やお祝いの時に食べる具だくさんのお味噌汁です。イナムドゥチとは、イノシシもどきという意味で、今では豚肉を使っているけど、昔はイノシシの肉を使っていました。ドゥルワカシーにタームは、きよしのおばあの田んぼで採れたものです」

そうやって、授業をして、給食を食べます。2回目にして、うまんちゅ給食は成功したのでした。

児童からの手紙

「本当にありがとうございます」

子供達が給食を食べてくれました。良子はお母ちゃんも含め、おばあたちにお礼を言っています。そこに、児童からの手紙が届けられました。

「僕はゴーヤーが大嫌いでした。だけど、昨日雨の中、近所のおばあが畑でゴーヤーを収穫していました。”どうして雨なのにそんなするの?”と聞いたら、”明日、あんたたちの給食に使ってもらうためさ”と言いました。泥んこになって働くおばあを見たら、僕は今日、給食に出たゴーヤーを残すことができなかったです。美味しい給食を作ってくれて、どうもありがとう」

給食で、食べ物のありがたみ、作ってくれた人たちへの感謝を教えることができたようです。

「良くやったね、給食主任」

安室のおばあに良子が褒められていました。

ちむどんどん掲載

田良島が教えてくれたように、東洋グラフという雑誌にちむどんどんが紹介されました。

「これでまた、お客さんが増えるかも」

喜ぶ暢子ですが、矢作が釘を刺しました。

「喜ぶのはまだ早い」

わかってますが、嬉しかったのでした。

忘れろ

猪野養豚場では、清恵と寛大が事務仕事をしていました。

「東京、どうだった?少しはゆっくり話せたか?」

寛大にそう言われて、清恵は「誰となにを?」とそっけなく聞きます。

「賢秀と飯食って来たんだろう?」

そう聞かれ、清恵は寛大に伝えます。

「あいつに会った。ワクイ」

それを聞いた寛大は、怒りだします。

「忘れろ。もう済んだことだ」

そう言われ、清恵は事務所から出て行くのでした。

お弁当の方が

ちむどんどんに重子と波子がやってきました。重子は、花束をもってきてくれました。

「今日のお勧めは、沖縄そばと皮付き豚の角煮です」

そう和彦が言うと、重子はそれをいただくと言うのでした。そして、和彦も一緒に食べます。

「見たわよ」

食事を待つ間、重子は東洋グラフを和彦に見せます。ちゃんと和彦が仕事をしていることに、重子も嬉しそうでした。

そして、出された沖縄そばを食べる重子。表情が曇ってしまいます。そして、帰る時に暢子に言うのでした。

「とっても美味しかったわ。だけど、前に毎日届けてくれたお弁当の方が美味しかったような・・・」

それは、波子も感じていたようです。

「実は、私もそう思いました」

しかし、暢子としては、東京の人の口にあうように工夫したものです。

「味の好みは人それぞれだし、お店も繁盛してるんだから、気にしないでね」

そう言って、重子達は帰っていきました。

オープンから2カ月

閑散としている店内。

「なんでかね?」

ちむどんどん開店から2ヶ月が立とうとしていたころ、店は当初の賑わいがなくなっていました。

「今日お客さんは?まさか?」

和彦が聞くと、矢作は「まだゼロ」と言うのでした。

段々と下がった売上。ついに赤字へと転落したのでした。

最後に

オープンした、ちむどんどん。さっそく壁にぶつかったようです。その光景は、屋台の時のことを思い出しました。

「東京の人の口に合わせる」というところがポイントなのでしょうか?

そして、矢作は相変わらずですが、優しい所も見せてくれました。

ただ、歌子と智は、進展しそうで進展しません。来週あたり、何かあるかもしれません。

そして、賢秀と清恵の関係は進展するのでしょうか?猪野養豚場から、豚肉を仕入れるっていうのは、アリですよね。

いろいろ気になります。

来週の予告

楽しみです。