蛇足 元彼の遺言状(8) ネタバレ

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蛇足 だし、描き方が雑だなと思うことが多かった「元彼の遺言状」も、ついに最終回となりました。

前回、篠田が無罪を獲得しました。

無罪 判決を勝ち取れるのか?ついに、篠田が6年前に関わった事件の裁判が始まります。そんな第10話のネタバレです。港町の6年前の事件元彼の遺言状公式HP第10話のストーリー裁判の開始法廷に関係者が集まります。「開廷します。被告人は前に。名前は?」篠田こと田中守まもるは、出廷しています。罪状は強盗殺人です。金銭を強奪し、被害者・小笠原を包丁で刺殺したというものです。「事実と異なることはありますか?」裁判長にそう聞かれると、篠田は「僕は殺してなんかいません」とはっきり言いました。第一回公判後殺人罪は、「死刑...
無罪 元彼の遺言状(7) ネタバレ - 雑記所感

元彼の遺言状公式HP

以下、ネタバレを含みます。

第11話のストーリー

広い世界

「SNS楽しいね」

そう言ってTikTokの撮影をしている篠田。篠田は逃げて過ごしていた期間、何もすることができませんでした。だから、今になってSNSをやっているのでした。

「世界は広かったんだね」というと、マイナンバーカードの申請やパスポート、歯医者のカードまで申請しています。

そんな篠田を楽しそうに見ている麗子。そこにデリバリーの朝ごはんが届きます。

篠田を雇う時の条件で3食を作ることが条件でした。しかし、篠田はこれから外せない用事があると言っていました。

持ち込み

篠田は、自分の書いたミステリー小説の原稿を出版社に持ち込みしていました。

しかし、どこに持ち込んでも「古すぎる」と言われてしまいます。

帰り際、出版社の玄関で男とぶつかります。その男は、ウメ出版社の車崎くるまざきです。

ぶつかった際に落ちた原稿を車崎は「読ませて欲しい」と篠田に頼みます。

そして、場所を移して読んでもらうと、車崎は大絶賛です。

「おもしろいですよ、篠田さん。
 古さこそがこの作品のおもしろさ。古き良きミステリーの中に光るものがある」

しかし、素人の持ち込みでは、なかなか難しいようです。ただ、「売りになるもの」があればと車崎はいいます。

そんな時、「十ヶ浜事件の人?」と声をかけてくる女性がいました。その女性が声をかけたことで、車崎は篠田のことを思い出したようです。

そして、「この原稿を僕に預けてくれませんか?」と言うのでした。

麗子の失踪

麗子のために料理を作っている篠田。1階の古本屋の神田さんにも手伝ってもらっています。

その時、届け物がやってきます。やってきたのは、篠田が書いた小説が書籍になったものでした。

本名は田中守ですが、筆者は「篠田敬太郎 」になっていました。ペンネームに使うようです。

「神田さんに初めての読者になってもらうと決めていた」

そう言うと、本を1冊プレゼントしていました。

そこに麗子から電話が入ります。

「旅行に行くの、タヒチ。もう飛行機がでるところ。
 鬱陶しい依頼の電話が鳴りやむ頃に戻ってくるわ」

そう一方的に言うと電話が切れました。

津々井先生の事件

そこに、津々井先生がやってきます。麗子に用事があるようです。しかし、麗子が不在のため篠田が話を聞きます。

「娘の彼氏家にくることになっていたんですが、来ないんです。そして、娘だけじゃなく、知り合いも連絡が取れない」

そして、津々井が会いたくないからと、その彼氏に圧力をかけたのではないかと疑われているようです。ただ、その彼氏は、株だか暗号通貨だかで儲けたらしく、素性はかなり怪しい人のようです。

黒丑の事件

黒丑はホストクラブのホストで、武田信玄という源氏名です。

その黒丑が誕生日ということで、お客さんにケーキをもらったと、大量のケーキを事務所へ持ち込みました。

そして、そのケーキのどれかに300万円するダイヤが入っているというのです。

紗英の事件

紗英もケーキを買ってやってきました。

そして、持ち込んだ事件は「3億円が消えた」というものでした。

政治家・嶺村みねむら信一しんいちの事務所の金庫にあった3億円が無くなっているというのです。

紗英は、「社交界では名探偵ってことになってて」と自分で自慢し、話を広げた結果、依頼がきたのでした。その3億円は表沙汰にできない裏金です。そのため、紗英に連絡きたのでした。

麗子からの連絡

タヒチへ行くには飛行機で11時間かかります。そして、直行便の便数が少ないのです。

そこに麗子からメールで連絡が入ります。

しかし、そのメールアドレスは普段使っているメールアドレスとは違うものでした。

そして、篠田は麗子に起きている事件をメールで報告するのでした。

嶺村の事務所

「秘書見習いの森川紗英さん」

嶺村の事務所を調べるために紗英が潜入捜査をすることになりました。

事務所の職員は3名。「信一の秘蔵っ子」と言われているサクマ。そして、「信一の長男・ヤスジ」。最後は、いくらでもお金を渡すと言われて働くことになったサトコ。

ヤスジとサクマは信一の後継者争いをしていて、仲が悪いようです。

金庫の暗証番号を知っているのは3人だけ。この中に犯人がいるようです。

自費出版

篠田の小説は初版1万部の発行です。

しかし、篠田は「1万部が限界だった」と言うのでした。それは、自費出版だったからです。

車崎に「有名作家は、最初はみんな自費出版」と言われ、その気になりました。そして、車崎が半分負担してくれるということで、篠田は半分の300万円を支払ったというのです。

現金を持っていない篠田は、紗英に借りて支払ったというのでした。

津々井先生は、「これは典型的な詐欺」と、一発で見破ります。

面会

「僕が違和感を覚えたのは、メールに篠田敬太郎様と打っていること」

そう言う篠田は、留置所の面会室で麗子と会っていました。

メールの文面が麗子らしくないと思った篠田は「誰だ」と聞いたのでした。そうしたら、麗子の弁護士だと返信がきて、麗子が留置所にいることが分かったのでした。

「今度は何をやったんだよ」

そういう篠田に麗子は、理由を話しません。

それより、3億円の事件が気になっています。

NPO法人

潜入して捜査をしている紗英。

仲が悪いはずのサクマとヤスジは、金曜日に一緒に帰っていました。それを追う紗英。

二人が行ったのは「NPO法人健康促進クラブ」という看板が出ている部屋でした。そこでは、メタボ改善のためにエアロビクス教室が開かれていました。そこで2人は運動をしていました。ただ、そこには新聞記者らしき人もいました。

そこで思いつくのは、どちらかが金庫のある事務所に必ずいるので、健康促進クラブに二人を入会させ、サトコが一人になる時間を作ったのではないかということでした。

しかし、調べてみると、NPO法人を設立したのはサクマで、サトコも「腰痛改善コース」に入会していました。

夢の後押し

津々井先生の娘の彼氏は、未だ見つかっていません。

そして、津々井先生が何かしたと思っている娘は、家を出ていくと言っているようです。

その彼氏は、娘に「夢を実現するために後押ししてくれた」のでした。

しかし、それは詐欺師の手口だと津々井先生は思っています。

それは、篠田の出版に関しても同様のことが言えます。夢を実現するためと言って、自費出版の費用をだまし取る手口です。

紗英は、麗子に篠田の本の出版の話をしたら「喜んでいた」と言っていました。話をしたのは、麗子がいなくなる直前だというのです。

逮捕

政治家の嶺村が逮捕されたとニュースでやっていました。

逮捕されたのは、裏金が問題です。金庫の3億円がなくなって、選挙で戦えない嶺村は、新たに3億円を用意する必要がありました。それを記者に嗅ぎつけられ、逮捕されたのでした。

嶺村の事務所で、紗英が探偵だと身分を明かし、謎解きをします。しかし、誰が3億円を盗んだのかわかりません。

謎解きが上手くいきませんでしたが、サトコが笑い出して金庫を開けてみます。そうすると、金庫の中には3億円がありました。

3億円は3人が共犯で一時的に隠したものでした。そして、NPO法人で打ち合わせをし、記者に情報を流していたのでした。仲が悪かったのは、共犯だと疑われないように演技していたのでした。

麗子の帰還

麗子はやっと帰ってきました。

そして、津々井先生の娘の彼氏の家の地図を見ると、居場所がわかったと言います。

それを津々井先生に言うと、彼氏は麗子の言った通りに見つかりました。

彼氏の部屋には鍵もスマホも置いてありました。オートロックに締め出された彼氏は、仕方なくマンションの壁を3階まで登ろうとしたのです。しかし、失敗して転落。足を骨折して動けなくなっていました。

なぜ麗子はわかったのかと篠田が聞くと、「私もよくやるから」と答えていました。

麗子が逮捕された理由

篠田は、麗子が逮捕された理由を推理します。

「僕が出版詐欺にあったのを知って、お金を取り戻すためだった」

そう言うと麗子は認めます。ただ、「不覚だったわ、相手が2人組だったとは」と言うのでした。

一人は、車崎。そして、もう一人は、篠田のことを知っていた女性です。麗子は手を出してはいませんが、逃げる車崎の前に立ちふさがった際、車崎に「麗子に殴られたと」言われます。それを見ていたと言ったのが、共犯の女性でした。

黒丑のダイヤ

ケーキを食べる麗子と篠田。

黒丑の太客とは、連絡が取れなくなっているようです。

それもそのはず、出版詐欺の共犯の女性が、黒丑の太客だったのです。

篠田から騙し取った300万円でダイヤを買い、それを黒丑にケーキに入れて贈ったのです。しかし、その後出版詐欺で逮捕されて、連絡が取れなくなっていたのでした。

そして、紗英に借りた300万円をどうしようかという篠田に麗子は、

300万なら返したわよ。仕方ないでしょ、身内の借金なんだから

と言うのでした。篠田は必ず返すと約束していました。

そして、ダイヤは麗子が食べたケーキから見つかりました。

感想

ドラマ「元彼の遺言状」は、最終話は11話でした。

しかし、篠田が無罪になった10話で終わって良かったと思います。

1話から出ていた紗英や津々井先生、そして何度も出ている神田さんと黒丑を出すためにこの11話が作られたのだと思います。でも、やっぱり蛇足です。10話で終わった方が綺麗な終わり方でした。

そして、それぞれの事件にするために作ったストーリーが、薄すぎました。

仕方ないと言えば仕方ないのでしょうが、すごく残念な感じが残った最後でした。

原作「元彼の遺言状」のストーリーは1話2話で、詰め込み過ぎでした。そして、篠田の事件は9話10話で長すぎました。ただ、10話の裁判のシーンは見ごたえがあって、良かったです。

最後に

麗子と篠田のコンビで事件を解決するというのは、続編の作りやすい状況だと思います。

津々井先生の事務所に戻る話もなくなりましたし、町弁の麗子が探偵のように解決していく話は、おもしろそうでもあります。

見たいような気もしますが、雑な話なら見たくないというのが、正直な感想です。