記憶喪失 から始まるドラマはありますが、途中で記憶喪失になるのは、最近あまり見ない気がします。
なんと、健太が記憶喪失になってしまったことで、佐都との関係が変わります。
主な登場人物
佐都 :土屋太鳳 健太の妻。庶民。
健太 :松下洸平 深山家の次男。佐都の夫。
圭一 :石橋凌 400年続く深山家の現当主。
久美 :木村多江 圭一の妻。深山家の現女当主。
明人 :尾上松也 深山家の長男。美保子の夫。復讐を企てている。
美保子:松本若菜 明人の妻。老舗和菓子屋だが元は庶民。
第10話のストーリー
出産
佐都は産気づいて、破水してしまいました。
病院へ行く前にリビングで産むことになります。
そこに、健太が到着しました。そして、その場にいた美保子も佐都の出産の手伝いをします。
力む佐都、思わず美保子の手を掴みます。掴まれた美保子は「頑張れー」と応援してしまいます。
そして、産まれます。
「女の子よ」
出産後、佐都は病院に入院しました。
明人が戻ってきた理由
「僕がなぜ戻ってきたかわかるかい?」
佐都が出産しそうになっていた頃、健太は明人に呼ばれて出かけていました。
明人はケガをしたのか、車いすに乗っていました。
「君のことをぶっ潰す。覚悟しておくといい。健太君」
ベビーベッド
出産後入院していましたが、すぐに退院した佐都。
深山家には、すごいベビーベッドが置いてありました。
しかし、圭一に使うなと言われます。
「ダメだ。このベビーベッドは深山の男児しか使えん。
次はこのベビーベッドを使え」
佐都は圭一に男を生むように強く言われます。
それが深山の家に嫁いだ者の義務だと言うのです。
そして、言うだけ言うと、生まれた子供の顔を見ずに立ち去ろうとします。
「待ってください。この子の顔を見て下さらないのですか?」
しかし、そのまま歩き去る圭一でした。
ちなみに、深山家の家紋は「六角紋に五瓜に五枚笹」でした。
サポート体制
子供が生まれたお祝いに、佐都の実家の商店街の人達からフルーツゼリーを頂きました。
しかし、そこに深山家の出産サポートをする部隊が投入され、食べるのを止められました。
「佐都様が男のお子様を生むまで、サポートするよう旦那様に仰せつかりました」
そして、アルカリ性食品を積極的に取り、酸性食品は食べないようにと言うのです。
甘い物や油ものは取れません。メニューをしっかり管理されることになりました。
その時、健太は生まれた子供の名前を考えていました。15個までしぼりましたが、まだ決められていませんでした。
「この子には素敵な名前をプレゼントしたい」
そう言って、佐都にも内緒で考えていました。
サプリメント
「久美、あれは渡したのか?早く男が生まれるようにサポートするのが勤めだ」
そう言われた「あれ」はリン酸カルシウムです。これを飲めば、男の子が授かる可能性が高くなるというのでした。
しかし、問題もあります。リン酸カルシウムのサプリメントを飲むと、授乳ができなくなるのです。
「でも、この子は哺乳瓶を嫌がるんです」
佐都は男の子を授かるより、生まれた子供を大切にしたいと思っています。
「大丈夫、お腹がすけば飲むようになる」
久美はそういいます。そして、自分の体験したことを佐都に話します。
「私はね、第一子の明人を授かるまで時間がかかったの。その間、ずっと言われ続けた。
男の子を産むまで、この苦しみは終わらない。
これは健太、佐都、赤ちゃん3人のためなの」
そう言って、佐都にサプリメントを飲むように言うのでした。
許嫁
生まれた子供に許嫁を決めたと圭一が言い出しました。西園寺家に男の子が生まれたと言うのです。
「その子には、どこに出しても恥ずかしくない教養を身に着けさせる」
そう言うと、男を生まない嫁は失格だと断罪します。せめて娘だけでも役に立てと言うのでした。
しかし、それに真向から健太は反論します。
「この子の人生を勝手に決めるな」
事故
「私は飲みません」
佐都は久美から渡されたサプリメントを飲まないと決めました。
「この深山家を潰すつもりか?」
圭一はそう言って反対します。深山を守る義務があると言う圭一は、佐都に覚悟がないのであれば出て行けと言います。
「勝手は許さん。いいな」
それだけ言うと、立ち去ろうとする圭一。それに健太が追いすがります。
「逃げるなよ。男の子とか女の子とか、古い価値観を押し付けるのはやめてくれ」
健太が掴んだ腕を振り払う圭一。それで体勢を崩しますが、健太が代わりに倒れました。
倒れた時に健太が頭を打ってしまいました。
記憶喪失
「ねえ健太。三人でいろんなところへ行って、たくさん思い出作ろうね」
頭をぶつけた影響は大したことがなかったようです。佐都と健太は、子供と一緒の将来を楽しみにしていました。
しかし、翌朝に大問題が発生します。
朝起きると、リビングに健太が一人でいました。
しかし、健太は佐都も子供のことも覚えていませんでした。
最初は冗談だと思った佐都でしたが、健太の様子を見て、記憶をなくしたことを理解します。
病院に行きましたが、一時的なものかどうかはわかりません。
記憶は、大学以降の記憶がなくなっていました。佐都との出会いも覚えていません。
別居
健太の妹の有沙が遊びにきました。
しかし、有沙が結婚したことは覚えていません。そして、健太の弟の大介が結婚して離婚したことも覚えていません。
有沙に聞かれ、改めて佐都のことも子供のことも覚えていないことを確認しました。
しかたなく、圭一は健太をしばらく母屋で生活させることにします。
結婚したことを覚えていない健太にとっては、佐都は赤の他人になってしまっています。
その状態で同居するのは、健太を混乱させるだけだと言います。
佐都は受け入れるしかありませんでした。
跡継ぎ候補
「俺ってさ、離れに住んでたの?跡継ぎの住む家だろう?」
記憶を無くした健太が、圭一に聞きます。
「お前は、跡継ぎ候補だ」
そこに車いすの明人がきました。
「僕と健太は跡継ぎをめぐって争っていたんだよ」
明人の姿を見て心配する健太。しかし、明人は健太のことが心配だと言います。
そして、圭一に対して明人は言います。
「なかなかご挨拶にこれずすみませんでした。
美保子さんとは離婚します。深山の家にふさわしくありません。
しばらくの間、この家にいさせてもらえませんか?
健太のこともありますし、何か力になれれば」
それを聞いて圭一は受け入れることにしました。明人と健太で深山家を盛り立てて行くように言うのでした。
凛
健太と離れ、一人で暮らす佐都。
写真や似顔絵を見ていると、健太が子供の名前を考えていたメモを見つけます。
そのメモを見て、子供の名前を決めました。
「凛。どんな時も前を向いていって欲しい」
そう書いてあったのでした。
圭一や久美、健太に名前をつけたことを報告します。
そして、健太を連れ出して話しをします。
久しぶりの外出です。来た場所は、健太に佐都がプロポーズされた場所でした。
しかし、やっぱり健太は覚えていません。
そして、二人の写真を見せますが、やっぱり覚えていることはありませんでした。
専務
健太が専務だったことも覚えていません。気持ちは大学生です。
「心配しなくていい。会社のことは俺が手伝うから。
なあ、健太。どっちが跡継ぎになっても、恨みっこなしにしよう。
これからもお互い、助け合っていこう」
そう明人に言われ、喜ぶ健太。しかし、明人は言葉とは違うことを考えています。
「計画は順調だ。ザラスグループと深山グループと良好な関係にもどるだろう」
明人はザラスグループのバンノ社長と手を組んでいました。
ザラスグループは、健太の弟・大介の元妻の実家です。ホテルグループを経営しています。
その二人で謀略を巡らせているのです。
明人は深山家に戻ることにしたことをバンノに伝えます。
「敵が隣にいる方が、より絶望を味わえるでしょう」
明人はそう言って笑うのでした。
美保子
美保子は佐都の出産のとき「頑張れー」と言ったことを反省していました。
佐都は相変わらず追い落とす存在です。
そして、明人から渡された離婚届はゴミ箱に捨てていましたが、それを広げて明人に連絡しようとします。しかし、「話し合いたい」というメッセージは送りませんでした。
そんな美保子に明人の居場所が知らされます。
明人が、深山邸に戻ったことがわかりました。そして、ケガをして、車いす姿だというのです。
美保子は明人と直接話すことを決意しました。
深山家の跡継ぎの条件
職場から帰宅した健太は、圭一と話します。
「俺のこと跡継ぎ候補だって言ってたけど、俺はずっと深山家の子ってことにコンプレックスに思ってた。
記憶を無くしても、そのことは覚えているし。跡継ぎになれる自信がない」
そういう健太に圭一は話して聞かせます。
「トップに立つものに必要なこと、なにがわかるか?
孤独に慣れることだ。嫌われようと恐れられようと、家を守るためなら受け入れることだ」
しかし、それは寂しいと健太は言います。
だからこそ、明人ではダメなのだと圭一はいいます。重圧や孤独には耐えられない明人は跡継ぎになれれません。そして、圭一を恐れているのは、その他大勢と一緒だと言います。
「もし、私の代で深山が潰れるようなことがあったら、ここまで代々紡いできた歴史が消える。
なんとしても守り続けなければいかん。
そのために、お前たちを厳しく育て、窮屈な思いをさせてきた。
ずっと孤独だと思ってきていたが、今はお前がいる。
お前しか、これからの深山を守ってくれる人はいない。そうだろ?」
記憶を失った健太は、圭一の言葉を受け入れてしまいます。しかし、その二人の話を明人は陰で聞いていました。
次期当主
佐都のいる離れに健太がやってきました。
「俺も一緒にここに住んでもいいですか?ここは次期当主が住む家だから。
俺、次期当主として頑張るって決めました。
そのために記憶を取り戻したいんです。今日からお願いします」
佐都は「こちらこそ」と言って受け入れました。二人の生活が再開しました。
しかし、記憶のない健太は、やっぱり違いました。
朝、ネクタイを上手く結べない健太。毎朝、佐都がネクタイをしてあげていました。同じようにやってあげる佐都ですが、健太はぎこちなさがあります。
そして、夜泣き。心配して顔を出す健太ですが、やっぱり記憶を無くしてしまって、受け入れることができません。頭を抱えてしまう健太でした。
深山家をぶっ潰す
圭一と健太の話しを聞いた明人は、どうしても許すことができませんでした。
バンノに連絡をして、計画を変更すると言うのです。
「健太をぶっ潰すのはやめる。健太だけなんて生ぬるい。僕は深山家をぶっ潰す」
そう宣言すると、会社に行き、健太の様子を伺います。
「しばらく、家でゆっくりしててもいんだぞ。子供産まれたばっかりだろ」
そう言いながら、ノートパソコンを操作している明人。
「俺の子供なのに全然実感がわかなくってさ。居づらいんだ」
そう話しながら、なにかをコピーする明人。計画は進んでいるようです。
そして、バンノと合流した明人。
「僕を軽んじた罰だ、あいつらにとことん味合わせてやる」
そう意気込むのでした。
美保子と明人
美保子が深山家にやって来ましたる。
「やっと見つけた。どんだけ探したと思ってるの」
明人に詰め寄ります。美保子は明人の家で生活していましたが、退去命令が明人から届きました。
しかし、明人はそんな美保子に「離婚するんだから」と言って、家を出て行くように言うのでした。
美保子は黙っていられません。
「私がどんな気持ちでやってきたと思ってるの!私は深山美保子じゃないと意味がないの!」
しかし、明人はそれにムカついていたのでした。
「君が成りたいのは僕の妻じゃなくって、深山の長男の嫁だ」
そう言うと、使用人に美保子を追い出すように言うのでした。
去り際に美保子は、明人の子レクションの「蝶の標本」を捨てると脅します。しかし、明人は気にもしません。
美保子が帰宅後、プールに蝶の標本を捨てようとします、捨てることはできませんでした。捨てたら、完全に明人との関係が無くなってしまうと思ったのかも知れません。
圭一の策略
朝食の支度中に泣き出す凛。自分の子供だと言われていますが、居づらくなって朝食をやめてしまう健太。
「佐都さんとは上手くいっているのか?」
圭一は健太にそう聞くと、佐都のことについてささやきます。
「お前が混乱すると思って今まで黙っていたんだが、彼女は深山にとって有害な存在だ。
彼女は深山のしきたりを守らない。
跡継ぎを産むために飲む薬も拒否した。それがどういう意味かわかるな?」
圭一は佐都を敵にして、健太を圭一の方へと囲い込みます。
そして、佐都はいずれ、深山家を破滅に導くかもしれないと言うのでした。
健太の責任
健太は圭一と話した内容を考えていました。
帰宅すると、佐都に考えたことを伝えます。
「俺には、この深山家を守る責任があります。
俺の妻である佐都さんも同じく責任がある。
この深山家を守っていくという重大さをあなたはわかっていないです」
健太が嫌っていたはずの深山家の想いとは真逆の発想になっていました。それも圭一が洗脳したからです。
そして、深山家を守ろうと思っているなら、なぜ男の子を生むためのサプリメントを飲まなかったのかと聞きます。
それは、凛に母乳を与えるためです。凛をないがしろにすることは出来ないと言う佐都。
しかし、健太はそうは思いません。
「家のためなら、多少の犠牲はやむを得ない。みんなそうやってやってきた」
そういう所を変えたいと言っていたはずの健太の心変わりに落胆する佐都。
ただ、今の健太は家を守る事が第一優先になっています。
「男の子を生まないとこの家は潰れてしまう。
俺のところで途絶えさせるわけにいかないんです。
俺は跡継ぎとしての義務を果たします。
佐都さんも俺の妻である以上、守って下さい」
佐都にサプリメント渡し、頭をさげました。
家を出る
「はばかりながら、申し上げます」
今までは圭一や敵対する相手に言っていましたが、健太に言うことになるとは思いませんでした。
「私は貴方の妻ではありません。
今のあなたは、私の知ってる健太じゃないですから。
私の知ってる健太は、家のために凛ちゃんを犠牲にしたりしない」
健太は、ちょっと頼りないところもあるし、うっかりしてるところもあります。しかし、佐都達を守るために圭一にガツンと言ってくれていました。
そして、びっくりするぐらい嘘が下手で、顔や態度にでるから一発でバレてしまいます。そういう素直なところもあり、結構泣き虫です。誰かのために怒ったり、泣いたり、忙しい人でした。
「不器用だけど、すごくアツい人。泣き虫だけど、すごく優しい人。
そんな健太と一緒にいられて、世界一幸せです。
凛ちゃんと出会えたのも健太のおかげです。
だから、すんごく幸せだったよ、健太。
でも、もう一緒にいられないね。別れましょう。
私、この家を出ていきます。さよなら、健太」
久美の反乱
「なんですって、佐都さんが!?」
出ていくことを聞いて久美が狼狽します。
「そうか、これでようやく、目障りなやつが消えたな」
圭一は、目論見通りになり満足げです。
それを聞いて久美は健太に詰め寄ります。
「健太、本当に思い出せないの、佐都さんと凛ちゃんのことを思い出してちょうだい。
あなたのために、佐都さんがどれだけ頑張ってきたか、どんな思いで待ってるか」
しかし、健太はそう言われても、記憶がなく理解できません。そして、その久美の発言を聞いて、圭一は久美をたしなめます。
「やめないか、久美。深山にはふさわしくない女だ。あんな女はいくらでもいる。
子供も女だから連れて行ってもかまわん。こちらにはなんの損もない」
それを聞いて、久美は我慢ができませんでした。今までであれば、圭一が言うことを全て受け入れたことでしょう。しかし、佐都が来てから、久美も変わりました。
「いい加減にして下さい。あなたは女をなんだと思ってるんですか!」
久美は怒りを止めることができませんでした。
それぞれ
今までのことを思いだして号泣する佐都。
荷造りして、凛をつれて深山の家から出ていきます。
明人は、ノートパソコンからコピーしてきたものをバンノに渡していました。
圭一の発言に怒りが収まらない久美。
そして、久美の反乱に怒りが収まらない圭一。
最後に
佐都がついに深山家を出ました。健太が記憶を失っては仕方がありません。
しかし、来週の予告では深山家で、味方を引き連れて戦う様子が描かれていました。
ただ、健太の記憶が戻っても、圭一をどうにかしないといけません。そして、明人を排除しないと深山家は潰れてしまいます。
女たちの戦いは、どう決着するのでしょうか?最終回が楽しみです。