スパイ は、自覚の有無によらず、どこの世界にもいるものです。
アトムの童では、財務担当としてやよい銀行から出向してきた鵜飼が情報を支店長・小山田に流していました。そして、小山田が得た情報は、興津に筒抜けでした。
そして、もう一人・・・
そんな第3話のネタバレです。
主な登場人物
安積那由他 山﨑賢人
富永海 岸井ゆきの
興津晃彦 オダギリジョー
菅生隼人 松下洸平
緒方公哉 柳俊太郎
森田聡 岡部大(ハナコ)
相良晶 玄理
富永繁雄 風間杜夫
各務英次 塚地武雅(ドランクドラゴン)
八重樫謙吾 でんでん
小山田賢雄 皆川猿時
第3話のストーリー
1年後
過去の因縁を乗り越え、ついにジョン・ドゥの二人が揃いました。そして、2人での開発の日々が始まります。それから1年が経過しました。
その日、アトムでは、新しいゲームの社内でのお披露目が行われていました。
タイトルは「アトム・ワールド」です。オリジナルキャラクターの「ゲッチャリロボ」を誘導して遊ぶゲームです。
八重樫がプレイしてみます。
ほとんどできている状態ですが、まだ「アウトゲーム」の作り込みが残っています。アウトゲームは、ゲーム途中での中断ややめる時の処理で、自動保存する機能をつけたりする必要があります。
「アウトゲームの手を抜いちゃうと、いいゲームを作っても遊んでくれなくなるので、地味に大事。あとは、アウトゲームを作って、バグを修正して、できあがり」
リリースは、もうすぐそこまできていました。
ジャンプはできない
その頃、社長・海と財務担当・鵜飼は、やよい銀行に来ていました。
鵜飼は支店長・小山田の後輩で、アトム再建にとアトムへ出向させていたのでした。
「ゲーム事業は順調回?」
小山田にそう聞かれた海は「3か月後にはリリースの予定です」と報告しまいた。
そして、今回海たちが相談にきた内容を説明します。
「やよい銀行からアトムに融資してもらった1億5000万円のうち、5000万円は約束手形で融資していただいております。返済期限が近づいたので、書き換えに参りました」
鵜飼がそう伝えると、小山田は「ジャンプ(書き換え)はできないと言うのでした」
手形貸付
約束手形での融資は「手形貸付」と呼ばれる方法です。基本的に1年以内に返済する短期貸付で使われる方法で、主につなぎの運転資金を調達したい場合などに用いられます。今回の「書き換え」は、期限内に返済できないために、新たな手形を発行して古いものを返済したことにして、新しく支払期限を更新することを言います。返済期日を新たに設定することから、ジャンプとも言われます。
しかし、これは企業と銀行との信頼関係でやっている慣例で、本来は認められないものです。今回、ジャンプできないということは、期限までに5000万円を返済しないといけません。
海と鵜飼は、アトムに戻って検討します。
「手形がジャンプできないなんて想像できていなかった。1ヶ月以内に返済できなかったら、担保は土地、建物、技術にしている。当然、銀行に全て取られる。そして、アトムは潰れる」
海はみんなにそう説明しました。
小山田の罠
「怖いことしますね、銀行さんは」
小山田はSAGASで興津と面会していました。
「慈善事業やってるわけじゃないので。期限までに返済できなければ、私の手に収まることになります。会社を売却に動けば、SAGASが買う。どちらにしても、アトムの技術は興津社長の手に入ることになります。約束、覚えてらっしゃいますよね?」
約束手形での融資は、小山田の策略だったのです。そして、ジャンプさせないことで、アトムをSAGASに売り渡す算段です。
「もちろん、定年後はSAGASの役員として悠々自適な暮らしをお過ごしください」
小山田がSAGASに肩入れするのは、将来の約束があるからでした。
まだ1ヶ月あると思うことにする
那由他と隼人以外は、キッチンに集まって財務会議を開いていました。
「支店長の方には、私の方からかけあってみます。必ず、説得します。もし、できなかった場合、この会社を売るしかないかと。このままだと銀行に取られて終わってしまいます。それだったら、少しでも条件のいいところに売却するべきです」
鵜飼は「必ず」と言いながらも、失敗することも念頭に話します。しかし、海たちはアトムを売るつもりはありません。特にSAGASには売りません。
「どこをどう探しても、5000万円は捻出できません。SAGASに売却しましょう」
鵜飼は、海たちを説得しようとしますが、海は聞きませんでした。
「このお茶、どう思いますか?半分しか入っていないと思うのか、まだ半分もあると思うのか。猶予は1ヶ月ですが、まだ1ヶ月あると思うことにします。せっかくここまできて、諦めたくありません。ギリギリまで粘りたいんです。おもちゃ屋が頑張って作ったゲームが、この世の中をひっくり返すところ、見てみたいんです」
そして、鵜飼を説得します。
「全力で融資してくれるところを探します。だから、鵜飼さんも、支店長の説得、全力でやって下さい」
鵜飼は受け入れるしかありませんでした。
それぞれの全力
財務会議が終わると、話し合いの内容を気にしていた那由他が海に聞きます。
「大丈夫?」
しかし、海は「二人はいままで通り作業してくれればいいから」と言って、開発と財務的な話を切り分けるのでした。
海はやよい銀行以外の金融機関に支援を求めす。しかし、どこからも断れてしまうのでした。
そして、各務と八重樫は、馴染みの工場へ借金の申し込みに行きます。しかし、良い返事を聞くことができませんでした。
そんな中、海の父・繁雄は、ゲッチャリロボの造形をしていました。
那由他と隼人は、ゲーム作りをしています。
それぞれができる全力を出していたのです。
ゲームの中で一番
海はくたくたになって帰ってきました。そして、ソファで足をマッサージしながら、ビールを飲みます。そこに、夜食を買いに行った那由他と隼人が帰ってきました。一緒にカップラーメンを食べます。
「ごめんね、こんな感じになって」
海は、那由他と隼人に謝ります。
「悪いけど、はじめから、こんな感じだったよ」
那由他はそう言って隼人と笑います。二人がアトムに入った時は、工場の火事もあり、もうすでに潰れそうでした。そんな那由他は海に聞きます。
「海は、いままでやったゲームの中で1番はなに?」
そう聞かれ、海は答えます。
「DOWN WELL!って言って欲しいんだろうけど、桃鉄(桃太郎電鉄)かな」
最初DOWN WELLと聞いて喜んだ二人でしたが、桃鉄という答えには納得していました。
「名作だよな。そういうゲームになるといいよな。大人になった時におもしろかったと思ってもらえるゲームに」
そして、海は改めて決意するのでした。
「ねえ、絶対出そうね、このゲーム」
同じ間違えは繰り返さない。
「ただいま帰りました」
各務と八重樫の融資の相談は、今回も不調に終わりました。そんな日、開発は隼人だけで、那由他は出社していませんでした。
那由他は自身のゲーム部屋で、考え事をしていたのでした。そして、那由他は隼人に電話しました。隼人は那由他と話しをしようと、ゲーム部屋の前まできていました。隼人が中に入り、二人で話します。
「7年前さ、金がないのに意地を通して公哉に無理させて、あんなんことになった。SAGASにゲームも奪われた。昨日の海さ、あんときの公哉とおんなじ顔してたんだよね。また俺たちが無理させちゃってるのかな?」
那由他の話を聞いて、隼人は反論します。
「じゃあ、俺たちがゲーム作るの辞めれば、海さんやみんなが楽になるってことか?」
しかし、那由他はそう言いたかった訳ではありませんでした。
奇遇だね
「逆、7年前も俺たちはゲーム作るだけで、お金のことにはタッチしなかった。いい物さえ作っていれば、それでいいっていう考えが間違っていたんじゃないかな。みんなが汗かいてる時に俺たちはゲーム作ってて、もっとなんか手伝えることがあるんだと思う。同じ間違えは繰り返さない。みんなで乗り越えたい。みんなで一緒に最高のゲームを作りたい」
那由他の言葉を聞いて、隼人は嬉しくなりました。
「奇遇だね、俺も同じ気持ちだよ。じゃあ、めちゃくちゃ最高のゲームを作ろう」
そう言って、二人も資金の調達に協力することにするのでした。
パブリッシャー
隼人がアトムに連れてきたのは、パブリッシャー・相良晶でした。
パブリッシャーは、世界に配信するための翻訳を行ったり、インディーゲーム開発者を支援する人のことです。そして、晶は「エレベーターピッチ、ご存じですか?」と問いかけました。
「以前アメリカで起業家の人たちに流行ったプレゼンの方法です。まだ実績のない人達が話しを聞いてもらうために、投資家がエレベーターに乗り込んだ所に突撃したことで、名前が付きました。では、早速訓練を」
各務が石油王のコスプレをして、那由他が説明します。
「このゲームはデジビジョンで開発しておりまして、高速化のためにC#の他に、ネイティブライブラリとしてC++で開発したライブラリをDLLとして呼び出しており・・・」
しかし、晶に止められます。
「ストップ!そんなの素人に理解できると思います?専門的過ぎます」
そして、見た目から入るということで、スーツを買いに行く那由他たちの姿がありました。
そして、隼人や海もプレゼンの練習をします。隼人はゲームの位置付けを説明します。
「ストラテジー要素のあるパズルゲームとして、アーケードライクなゲーム空間・・・」
海は、アトムの技術について説明します。
「私たちの強みは、ゲームとアトム玩具の持つ特許技術の融合にあると思っています」
しかし、表情が硬く「どぶから上がってきたヒキガエルような表情」と表現され、ケンカになっていました。
実践
那由他は、根本的にプレゼンの内容を考えることを提案しました。その提案にみんなは集まって考えます。鵜飼はその中に入りませんが、羨ましそうに見ていました。
そして、内容を検討し、練習を重ねて実践です。
エレベーターに乗り込む投資家の横にピッタリついて、エレベーターの扉が閉まると、那由他はプレゼンを始めます。
「アトム玩具という会社で、ゲーム開発をしている安積と申します。アトム・ワールドについて説明させていただきます。このアトム・ワールドは幅広い年代にリーチするゲームです。ゲームに熱中する若者世代と、おもちゃ世代の年配層を取り込み、多くの人に愛される作品になると思います。ご興味がありましたら、ぜひご連絡をよろしくお願いいたします」
最後に名刺を差し出しますが、投資家の反応はイマイチでした。
「イマドキ流行らないよ」
その頃、隼人も海も、それぞれがプレゼンをしていました。
もう一度チャンスを
那由他は、ネットカフェの店長・森田の所で愚痴っています。
「ゲーム売り込むのって大変なんだって、やってみて初めてわかったよ。公哉は俺たちのゲームの何をもってプレゼンしてたんだろう?たった一人でさ、学生でさ。いろんな偉い人に会いに行ってさ。あいつ、とんでもなくすげえな」
そして、那由他が会社に戻ると、鵜飼も戻ってきました。
「申し訳ありません。やっぱり支店長の説得は難しく。。。プレゼンはどうでした?」
那由他、隼人、海のプレゼンは、全滅でした。
「社長、私が言える立場ではありませんが、このままずるずるやっていても会社のためになりません。条件が厳しくなる前に売却の検討を」
鵜飼は海にそう迫ります。
「ちょっと待って下さい。この1ヶ月は全力でお金を集めるって話しでしょ。諦めるには早すぎる。もう一度チャンス下さい」
那由他は諦める訳にはいかなかったのです。
ゲーム・トゥー・マッチ
そんな時、案を出してきたのは、晶でした。
「今度、ゲーム・トゥー・マッチがあります。アジア中の投資家とゲームクリエイターをマッチングさせる大規模なプレゼン大会が東京で行われるんです」
そして、そのプレゼン大会は3日後にあるというのでした。
「私の方で、エントリーはしておきました」
晶がそう言うと、海は「やらせて下さい」と言って、繁雄に頭を下げます。そして、那由他、隼人も一緒に頭を下げました。
「海、社長はお前だ、お前が決めろ」
繁雄にそう言われ、海は出場することを決めました。
営業の極意
ゲーム・トゥ・マッチの参加が決まると、鵜飼は帰ろうとします。
「鵜飼さん、駅まで送りますよ」
那由他が声をかけ、車で送ってくれました。那由他は、鵜飼に聞きたいことがあったのです。
「鵜飼さん、前は銀行の本店営業部ってところにいたんですよね?だから、営業の極意みたいの教えてもらえないかなって思って」
那由他がそう聞くと、鵜飼は苦笑いしながら教えてくれました。
「安積さん、私はそこで結果を残せなかったから、今ここにいるんです。すみません、アトムを左遷先みたいに言って。いい会社ですね。社員全員がアトムを愛してるなんて珍しい。社員がアトムのファンなんですね」
スパイ
そして、鵜飼は自分ことを話します。
「私はこういうクリエイティブな会社は初めてで、みなさんの熱意に圧倒されています。私は、父も母も公務員という家庭に育ちましたので。取り立てて話すこともない、普通の家族ですから。娘が一人いまして、毎晩遅くまで勉強して、私立の中学に入ったんですよ。この先、お金がかかって大変です。家のローンも残ってますし。出世から外れた銀行マンは、大変ですね」
自虐的に鵜飼はそう言うのでした。そして、駅に着くと、お礼を言って鵜飼はおりました。
「こっちこそ、ありがとうございます。営業の極意、ヒントをもらえた気がします」
那由他はそう言って帰っていきました。鵜飼は、すぐに小山田に電話をして、アトムがゲーム・トゥ・マッチに出場することを報告するのでした。
「ゲーム・トゥ・マッチにね。興津社長も喜んでくれてるよ。君には、子会社のCFOのポジションを用意してくれるそうだ」
鵜飼は子供のためにも、スパイになるしかなかったのでした。
晶の指導
ゲーム・トゥ・マッチの待合室で緊張している3人。声を掛けられ、出番の準備をします。
プレゼンの内容については、晶としっかり打ち合わせしていました。
「まず、富永社長は、英語で挨拶して下さい。一番大切なのは、掴みです。通訳を通さず、自分の言葉でアピールできるのは強みですから」
そう言われ、本番では無難に挨拶することができました。
「隼人は説明が上手いから、ゲームの解説をお願い」
隼人は他の2人よりもプレゼンに慣れているようです。やはり無難に説明していました。
質疑応答
「ゲームのこともアトムのことも熟知している安積さんは、質疑応答を担当して下さい。投資家はワザと意地悪な質問をして来ます。ペースを乱されないように」
晶からそう言われていました。
最初の質問は外国人からの質問です。
「ゲーム界のバンクシーと呼ばれたお二人が、今日私たちのもとに現れ、姿を現したのはなぜですか?」
那由他は素直に答えます。
「お金が欲しいからです」
本気ではありますが、冗談として会場に笑いが起きました。悪くない反応です。
「実は、一度解散したんです。自由にいろんなゲームを作りたい。それには変なイメージがつかない方がいいかと思って、当時は顔を出しませんでした。売り込むのは自分の役割ではないと、人任せにしてたんです。でも、今は考えが変わりました。今日はこうして、みなさんに自分の思いを話せることを嬉しく思います」
那由他は、そう無難に答えました。
興津の質問
次に手を挙げたのは、興津でした。
「SAGASの興津と申します。こんにちは。求めてらっしゃる5000万円は、全てゲームの開発費なんでしょうか?これだけ出来上がっているゲームの追加予算としては、高すぎると思うのですが。ひょっとして、アトム玩具という会社を存続させるために必要な予算なのでは?ゲーム・トゥ・マッチはゲームの開発費をもとめる場であり、潰れそうな会社に手を差し伸べる場所ではありませんよ。質問に答えていただけますか?なにもアトムで作らなくてもいいでしょ?なぜアトムに拘る必要があるんですか?」
核心を突く興津の質問に那由他は、過去のことを思い出しながら話します。
「俺たちには親友がいました。今はもういません。彼は亡くなったんです。彼は、俺たちが遊びで作ったゲームを楽しいって褒めてくれて、売り込んで資金を集める手伝いをしてくれました。今回、こうやって皆さんの前でプレゼンすることになって、ひとつ疑問に思ったことがあります。俺は作り手としての思いを話せるけど、彼はいったい何を話したんだろうと。興津社長なら知ってるかもしれません。あなたは公哉のプレゼンを聞いて、飛びついたのだから。あなたの心を動かすのは、並大抵のことではありません。優秀な営業マンであってもできないことを彼はやってのけたんです」
ファンは最強
そして、那由他が鵜飼からヒントをもらって、わかったことを話しました。
やっとわかったんです、人の心を動かす彼の情熱がどこからくるのか。彼は、俺たちジョン・ドゥの一番のファンでした。ファンというのは、最強なんです。いい所も悪い所も、作り手以上に分かってる」
興津には真意が伝わりませんでした。興津は「結局何がおっしゃりたいんですか?」と聞きます。
「俺はアトムのファンなんです。大ファンなんです。どうしてアトムじゃなきゃだめなのかと質問されたんですよね?これが答えです。俺は、自分を一番生かせるアトムという場所で、アトムのみんなと一緒にジョン・ドゥでは作ることができなかったゲームを作りたい。アトムのおもちゃが50年以上愛されて、コレクションされ続けてきたように。単にゲームをやっておもしろかったじゃなくって、何年か経って、あの時間は楽しかったなって思ってもらえるようなゲームを作りたいんです。だから、どうか、アトムに投資をお願いします」
那由他の答えに会場から拍手がおきました。
もう一人
プレゼン大会を終えましたが、融資をしてくれる人や会社は、現れませんでした。落ち込む3人。じーさんずには「俺たちは感謝してるよ」と慰められます。
「頑張ったじゃダメなんだよ、頑張ったじゃ」
しかし、那由他は、そう言うのでした。
その時、晶は興津と食事をしていました。
「非常に面白いプレゼンだったよね。出資者が現れなかったのは残念だったけど」
興津はそう言いますが、晶は知っていました。
「あの場で彼らに出資する人が現れないことは分かっていました。だって興津社長、あなたが事前に他の投資家をけん制してらっしゃったんでしょ?全部、シナリオ通りだったってことですよね?怖い人」
そんなことを言う晶のことも、興津はけん制します。
「そういう君の目的は?アトムの方を持つなら、君もわかるよね?」
ニュース
那由他たちを励まそうと、じーさんずは特上の寿司を取ってくれました。その時、インターフォンを鳴らす音が聞こえてきました。
やってきたのは、那由他の先輩・森田です。
「ニュース、ニュース、ニュース!」
そう言うと、名刺を見せました。
「ラマチャンドランさん、インド人。うちの店の常連客です。今日のゲーム・トゥ・マッチ、動画配信で見たって。その人が今日のプレゼン聞いて、アトムのゲームに興味持ったって。もっと詳しく話しを聞きたいから、今度聞きにきたいってさ」
それはいい知らせでした。しかし、「忙しいから29日がいいって」と日にちを指定してきました。その日は、返済期限の前日です。失敗すれば、もう後がありません。
「最後のチャンスだ」
落ち込んでいた那由他が、現実に戻ってきました。
事件
翌日、那由他が出勤してくると、驚く事件が起きていました。
パソコンを立ち上げると、画面は緑色一色になっていました。
隼人も、自分のパソコンを立ち上げて確認します。しかし、同じ状況になっていました。
「消えた・・・データが消えた。全部なくなっている」
そう話す二人を見つめる、鵜飼の後ろ姿が映っていました。
考察
前回、鵜飼はスパイの可能性が高いものの「味方」と結論づけました。しかし、第3話では、スパイだということが確定しました。
ただ、今はスパイでも、寝返る可能性はあります。近くで那由他たちを見て、協力するという可能性はまだ残されています。
それにしても、ゲームデータが亡くなったのは、鵜飼の仕業なんでしょうか?もしかすると、晶の可能性もあります。
一緒に食事をしていた晶は、どっちの味方なのかと詰め寄られ、データを消すことを選択した。そんな気もします。
それにしても、データのバックアップを取らない技術者なんていないと思うのですが。。。
最後には、「晶がバックアップ取ってた」と言う流れになりそうな気もします。
最後に
来週はゲームデータが消えた問題の真相がわかります。
そのゲームデータがないと、インド人投資家にプレゼンもできません。どうなってしまうのでしょうか?
次回も楽しみです。